eセールスマネージャーとは? 特徴や評判を解説

公開日:

2023年4月3日

この記事は17分で読めます

執筆者 菊池 紗矢香

eセールスマネージャーとは? 特徴や評判を解説

SFAの導入を検討している方の多くが、一度は耳にしたことがある「eセールスマネージャー 」。この記事では、eセールスマネージャーの特徴や機能だけでなく、ユーザーの口コミや評判から、どのような企業に向いているのかを解説します。eセールスマネージャーの導入を検討しているが、自社に使いこなせるのか?また、実際のユーザーの活用事例を知りたいという方はぜひご確認ください。

eセールスマネージャーとは?

出典:「eセールスマネージャー 公式Webサイト 」

「eセールスマネージャー」とは、ソフトブレーン株式会社が展開するSFA(営業支援サービス)です。導入実績は5,500社にのぼり、大手企業から中小企業にいたるまで、業種や業界を問わずさまざまな企業で利用されています。

eセールスマネージャーの特徴

eセールスマネージャーは、初心者でも使いやすいという点を重視して開発されています。ここではeセールスマネージャーの主な特徴を紹介します。

シングルインプット・マルチアウトプット

eセールスマネージャーは、シングルインプット・マルチアウトプットの仕組みを採用しており、一度の情報入力ですべてを完結させることができます。また、インプットした情報をダッシュボードやタイムライン、スケジュールや商談情報、予測・実績管理といったあらゆるところにアウトプットできる点も特徴の一つです。営業担当者は日々さまざまな業務に追われているため、営業支援システムへの入力負荷は少なければ少ないほどいいと言えます。

営業データの可視化

eセールスマネージャーは、単に顧客情報や営業情報を管理するだけでなく、蓄積されたデータを営業力・組織力向上や生産性向上、ノウハウの蓄積・共有などに活用できます。

充実のサポート体制

一般的なSFA(営業支援サービス)は、定着率が約20%であることに対し、eセールスマネージャーの定着率は約95%を誇ります。その背景には、導入から定着まで一貫した支援を受けられる点が挙げられます。主なサポートとして、以下3つのサポートが提供されています。

導入サポート

2.5ヵ月の構築・導入で、燃え尽きを防止します。これにより営業担当者は息を切らすことなく、eセールスマネージャーを使用するまで漕ぎ着けることができます。

稼働サポート

稼働サポートではシステムを稼働させ、未利用な状態からフォローし、既存システムからの運用の移行から教育まで一貫してサポートをします。

定着サポート

最後に営業担当者に使ってもらうには定着させることが必要になります。eセールスマネージャーはこの定着までサポートします。顧客アドバイザーサービスやサポートデスクサービス、集合型研修サービスを活用することで継続的に営業担当者をフォローしていくことができます。

デバイスを問わず利用可能

営業担当者は外出が多いため、わざわざパソコンを開いて案件管理や日報報告の入力は面倒です。eセールスマネージャーはスマホでも入力・参照できるように専用のアプリを開発しています。eセールスマネージャーは、そもそもモバイルでの活用を前提に作られたCRM/SFAであるため、非常に使いやすい仕様になっているのが特徴です。そのため、デバイスを問わずに利用することができます。

eセールスマネージャーの機能

eセールスマネージャーには営業活動をサポートする様々な機能が存在します。また、営業活動以外にも様々な観点から業務をサポートしてもらえます。ここでは特徴的なeセールスマネージャーの機能を紹介します。

案件管理

案件ごとに顧客、営業担当者、客先担当者、商品、代理店、見積、売上金額など必要な情報を紐づけて管理することができ、表示項目も自由に設定できます。また、商品別の案件管理も行うことができます。商品別の案件管理では納品後のフォロータイミングを自動通知するなど、継続的な企業接点の維持や商談発掘をサポートすることができます。案件シナリオというベストシナリオを設定し、それに沿ったタスク管理もできるので予実管理もスムーズに行うことができます。

日報管理

日報管理やスケジュール管理も営業では重要な要素です。スケジュール管理では社内やチームでスケジュール情報を共有することができる仕組みがあるため、部下の活動状況などを容易に把握できます。また、日報管理では営業担当者の日報がマネージャーのタイムライン(社内SNS)に自動で投稿されるため、リアルタイムで部下の状況を把握することができます。

タイムライン機能

タイムライン機能とは社内SNSやチャットツールのことです。営業を行う人は可能であれば報告する手間を省きたいものです。日報報告や案件報告を行った後、メールなどで上司に報告するのは二度手間です。eセールスマネージャーでは活動報告すると、その内容が顧客情報や活動履歴情報を紐づけた形で、自動的に上司やその企業や案件と関係ある担当者のタイムラインに投稿されます。営業担当者は余計な手間を省くことができますし、上司や関係者はリアルタイムに活動内容を確認することができて速やかに指示を行うことが可能です。

地図機能

営業担当者も管理者も実績をあげるために毎日1件でも訪問件数を増やしたいものです。この地図機能はルート営業や既存顧客深耕を行う様々な業種業界に最適なツールです。マウスや地図上で線を描くことで訪問先のリストやスケジュールを迅速に作成することができます。これにより効率的な訪問計画を立てることができます。また、時間が余ってあと1件だけ訪問したいというときであっても地図上で確認するだけで、ターゲットとなる顧客を見つけることができます。
また、この地図機能は活動報告と連動しており、地図上で訪問した会社のアイコンをタップするだけで活動報告ができます。別画面を開く手間が掛かりません。

名刺管理

名刺管理ではOCR機能を備えており、スマホで名刺を撮影するだけで、名刺情報をテキスト化し登録することができます。この機能で面倒な名刺の情報入力の手間を削減できます。名刺の入力は誤字が発生する可能性もありつつ、手間が掛かる作業であるため、多くの名刺をもらう営業担当者にとってはなくてはならない機能になります。

人脈管理機能

eセールスマネージャーには名刺管理機能だけではなく、人脈管理の仕組みも存在します。この機能ではまだ会ったことがない人も見える化することができ、次にだれに会うと効率がよいのか関係者のリストを作成し、総合的に判断することができます。
例えば、今回担当した顧客に決裁権がないケースが良い例です。その場合には決裁権がある部長などのポジションの人が担当した顧客と相談して決めることになります。営業担当者は担当した顧客の裏に決裁者がいることを把握することで、決裁者にもアプローチをするという視点が得られます。このため、会ったことがない人も可視化することで視野が広がり効率的な営業が可能となります。

eセールスマネージャーの料金プラン

eセールスマネージャーには3つの料金プランがあります。営業部門のそれぞれの人の役割に応じて料金体系を選ぶことができるため、コストを抑えた導入が可能となります。3つの料金プランの概要や使える機能は次の表のようになります。

スタンダードナレッジシェア
(閲覧のみ)
スケジュールシェア
(グループウェアのみ)
料金(月額)11,000円/1ユーザー6,000円/1ユーザー3,000円/1ユーザー
ユーザー機能概要顧客管理・営業管理に必要な基本機能をすべて利用可能なライセンス案件情報や商談の登録は行えず、履歴などの参照を行うライセンス案件情報や商談情報の登録・参照以外の機能を活用できるライセンスです。
顧客管理
タイムライン
Excel連携
スケジュール
TODO管理
日報・週報
月間行動
予実管理
案件管理参照のみ
商談登録参照のみ

※2023年4月3日時点

eセールスマネージャーが向いている企業

eセールスマネージャーは使いやすさにこだわったSFAであり、多くの企業で利用ができます。ここではeセールスマネージャーを導入するのに向いている企業例を紹介します。

現場に寄り添ったSFA(営業支援サービス)を導入したい企業

eセールスマネージャーは、シングルインプット・マルチアウトプットを採用していたり、マルチデバイスに対応しているなど、現場の使いやすさにこだわったサービスです。このため、現場の権限が強い、または現場の意向を可能な限り反映させたい企業が導入するのに向いています。

基幹システムや外部サービスと連携させたい企業

eセールスマネージャーはAPIやバッチ連携モジュールが標準装備されているため、基幹システムや周辺システムと容易に連携させることができます。

そのため、既存システムと連携して入力の手間を可能な限り減らしたい企業が導入するのに向いています。一方、他のシステムと連携する予定がない場合は、eセールスマネージャーではなくより安価なSFAサービスの導入を検討してもよいでしょう。

他ツールが向いている企業

向いている企業がある一方、実は一部の企業ではeセールスマネージャーを活用するのが向いていないケースもあります。ここではeセールスマネージャーを導入するのに向いていない企業例を紹介します。

営業効率化に注力したい企業

近年ではAI機能を搭載したSFAも登場しており、どの顧客に重点的にアプローチをするべきかや、どの商品を提案すると受注につながりやすいかなどを分析し、営業活動をより効率的に行うことができます。eセールスマネージャーにはAI機能が搭載されていないため、AIを活用しながら、営業効率化にさらに注力したい場合には他のツールを導入するべきでしょう。

グローバル展開している企業

eセールスマネージャーの対応言語は、日本語、英語、中国語、韓国語の4か国語のみです。そのため、グローバル展開を行う企業にはあまり向いていません。また、EU圏で利用する場合は、GDPR(EU一般データ保護規則)という個人情報保護に関する規則に準拠したツールを利用する必要があるため、法令遵守も視野に入れたツールの導入を検討する必要があります。

eセールスマネージャーを導入するメリット・デメリット

eセールスマネージャーを導入するメリット・デメリットは会社によって様々です。ここでは導入するメリット・デメリットを紹介します。

eセールスマネージャーの導入メリット

最初にメリットを紹介します。

営業活動を可視化できる

営業の活動状況を可視化できる点は、eセールスマネージャーの大きなメリットです。例えば、日報や活動記録を詳細に記載することで、現在の状況や次のアクションを明確に把握できます。また、活動が可視化されることで、営業担当者はこれまでの記録を確認し、最近フォローアップしていない顧客や休眠顧客を特定し、営業活動を行うなどのアプローチをすることができます。

他のシステムとも連携できる

eセールスマネージャーの強みは、基幹システムやOutlook、Gmailなどといった他のシステムとスムーズに連携できることです。これによりスケジュール調整などが容易になるほか、期間システムと連携すると双方向でデータを同期できるため、受注や発注業務においても取りこぼしが少なくなります。

簡単入力・簡単反映で営業活動が見える化

eセールスマネージャーは簡単入力・簡単反映が強みです。簡単な入力プロセスなのに、分析も容易であることから、営業担当者とマネージャー・経営層双方にメリットがあるシステムとなります。

eセールスマネージャーのデメリットは「ライセンス費用」

eセールスマネージャーは、月額ライセンス費用が1ユーザーあたり11,000円かかります(※閲覧のみ、またはグループウェア利用のみの場合を除く)。利用ユーザーが増えれば増えるほどコストが嵩むため、費用対効果に合わないシステムになる可能性があります。導入する際は、費用対効果を意識しながらツールの比較・検討を行う必要があります。

eセールスマネージャーの導入実績

ここでは、eセールスマネージャーの導入実績を紹介します。

東通インテグレート株式会社

まずは東通インテグレート株式会社の事例を紹介します。

抱えていた課題

東通インテグレートには「営業」「技術」「サービス部」「コールセンター」と大枠4つの部隊がありましたが、部門間の連携に課題が存在していました。例えばコールセンターと営業部で情報共有できていないなどです。この情報連携をどのように効率的に行うのかが課題でした。

選定理由

eセールスマネージャーは、柔軟な設定変更が可能です。そのため、東通インテグレートの「組織・環境になじんでいける」と判断し、選定に至りました。

導入効果

戦略台帳機能などを使って、訪問履歴、対応履歴、お客様のキーマン(コンタクト先)を明確に確認することで状況把握が確実になりました。また、タイムライン機能も有効で、各部署、上司と部下のコミュニケーションも活発になりました。この結果、具体的に次をどうするか関係各所にアドバイスを貰って進められるようになり、成約率が伸びたそうです。

参考:CRM/SFA導入事例 東通インテグレート株式会社 様 | eセールスマネージャー

株式会社ベネフィット・ワン

次に株式会社ベネフィット・ワンについて紹介します。

抱えていた課題

株式会社ベネフィット・ワンには大きな2つの課題がありました。1つは組織力を高めるために営業部員の日々の営業活動を可視化し効率化を図ること。もう一つは、事業が多岐に渡り営業部隊が複数部署ある中で、部署間連携を図りクロスセルを進めたいということです。営業稼働と部署間の連携の見える化、この2つが大きな課題でした。

選定理由

営業活動においては管理する項目が時と場合によって変わってくるため、柔軟なカスタマインズ性、および継続的に使い続けてもらえるようなサポート体制、この2つが決め手となり、eセールスマネージャーの選定に至りました。

導入効果

これまでは若手社員はベテラン社員と一緒にOJTを行って営業のノウハウを身に着ける必要がありました。しかし、eセールスマネージャーを導入することで、ナレッジやノウハウが蓄積され、効率的に若手を育成することができるようになりました。
また、若手営業部員が飛躍的に成長したことにより、受注が拡大したとしても残業時間を抑制することが可能となりました。

参考:CRM/SFA導入事例 株式会社ベネフィット・ワン 様 | eセールスマネージャー

株式会社相模化学金属

最後に株式会社相模化学金属の事例を紹介します。

抱えていた課題

目標達成のための計画立てはできていましたが、営業が頑張っているにも関わらず売上に結びつかず、なぜ売れないのかといった原因分析ができていないことが課題でした。

選定理由

eセールスマネージャーを活用するとリアルタイムで情報が連携されるため、営業の数字の把握が可能となるだけでなく、製造部門との連携も円滑になることから選定に至りました。

導入効果

営業活動を可視化し、逆算して計画を立てられるようになったことから営業担当者のモチベーションが向上し、案件の停滞を防ぐことができるようになりました。
また、他部門とのタイムロスのない連携も実現できるようになったことで、時間を効率的に活用できるようになりました。

参考:CRM/SFA導入事例 株式会社相模化学金属 様 | eセールスマネージャー

eセールスマネージャーの口コミ・評判

ここではeセールスマネージャーの口コミを紹介します。

良い口コミ・評判

様々な口コミがありましたが、良い口コミとしては以下のようなケースがありました。

リアルタイムで報告・相談でき、対応方針が明確になった

複数の事業部を横断して各企業の接点情報を把握することが可能なので、効率的な営業が可能となったという口コミがありました。

入力がいつでもどこでも可能で書類作成が容易になった

新しい社員でも感覚的にUIを操作できるため、入力するプロセスを教える手間が省けた。また、入力したデータを活用することで容易に営業報告書を作成できる。また、バリエーションも豊富で自社に合わせた報告書も簡単に作成できるという口コミがありました。

営業担当者も使いやすく、マネジメントが容易になった

日々の営業プロセスの管理や顧客との接点状況の管理などがまとめて管理できるのが大きなメリットでした。また、過去の商談履歴や商材の情報も確認することができるので、次に営業担当者にしてもらいたいことを明確化できるという口コミがありました。

悪い口コミ・評判

悪い口コミとしては以下のようなケースがありました。

追加費用が必要になることが多い

追加費用が必要になることが多いという口コミがありました。標準の項目を削除するケースやシステムの連携ではコストが掛かるそうです。これらのコストをもう少し削減したいという意見がありました。

動作が重く入力に時間がかかることがある

動作が重いという指摘がありました。特にスマホでの入力では待ち時間が多く負荷が掛かってしまうということで、PCでの入力をおすすめしています。

マニュアルがわかりにくい

マニュアルがわかりにくいという指摘もありました。マニュアルは多くの人に読んでもらう前提で作ってあるので、人によっては読みにくいケースもあるのではないかと思います。

出典:「ミツモア」

はじめてのSFA 導入ならZoho CRM もおすすめ

ここまでeセールスマネージャーの機能や評判、メリット・デメリットに関してお伝えしてきました。eセールスマネージャーは、入力が簡単でサポートが充実しているなど、営業担当者に使いやすいように工夫がされています。一方で、月額ライセンス費用が他社と比較し高額であることや、AIなどの営業効率化機能が十分含まれていないことから、はじめてSFAを導入する企業には向いていないかもしれません。
まずは導入コストを抑えつつ、機能が充実したSFAツールを導入したい、といった場合は、Zoho CRM がおすすめです。Zoho CRM は、大手CRM/SFAツールと同等の機能を備えているにも関わらず、運用コストを1/5程度に抑えられるため、はじめてCRM/SFAツールを導入する企業に支持されているツールです。AIなどの最新機能を利用できるほか。英語、中国語を始めとしてヨーロッパなどのあらゆる言語(計28か国)に対応しています。15日間無料で使える試用版も提供されているため、はじめてSFAを導入する方はZoho CRM も検討してみても良いでしょう。

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※このページに記載している情報は、2023年4月4日時点のものです。最新の情報は、「eセールスマネージャー 公式Webサイト」よりご確認ください。

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