失注分析とは?分析すべき理由と効果的な分析方法を解説 | Zoho CRM ブログ

失注分析とは

営業活動において契約に至らなかった原因を分析し、次の営業・提案に活かす失注分析。 ひと言で「失注」と言ってもその原因は複数あり、一つひとつの原因を解明することで、自社のボトルネックや改善点が明らかになります。ここでは、失注分析の目的とその手順を詳しく解説します。

失注分析が必要な理由

自社製品のみならず、競合他社の製品についても多くの洞察が得られる失注分析。分析を定期的に繰り返すことにより、次の5つのポイントを明確にすることができます。

  1. 価格、機能、サービスが顧客の意思決定に及ぼす影響力
  2. 自社製品ではなく競合製品が選ばれる理由
  3. 意思決定に影響を及ぼす外部要因
  4. 自社の強み
  5. よく比較・検討される競合他社製品

失注分析の目的

分析データを何に活用するのか、目的を設定しておくことでヒアリングする内容や対象者の選定など、具体的な活動がイメージしやすくなります。以下にいくつか例をあげました。

マーケティング戦略に活かすため:「マーケティングメッセージが、リードに響かなったために失注した」と考えられるケース。この場合、製品やマーケティングメッセージの認知度を把握することで、マーケティングメッセージやブランディングの課題を特定・改善し、マーケティング戦略の見直しに活かせます。

製品開発に活かすため:「自社製品と顧客の期待値にはどの程度ギャップがあるのか」、「競合他社にどこで負けているのか」、「顧客が持つ具体的な要件は何か」となどを分析。そうすることで今後の製品開発につながります。

営業プロセスを改善するため:商談の各ステージにおいて、顧客からのフィードバックを収集。これにより、営業担当者に対する評価だけでなく、営業プロセスの改善や営業活動の効率化のためのさまざまな改善点が可視化されます。

失注分析の方法

「計画」、「実行」、「効果測定」、そしてこれらの活動によって得られた洞察に基づいて「プロセスや戦略を改善する」というのが失注分析の一連の流れです。具体的な手順は以下の通りです。

社内関係者からの協力を得てアンケートを作成する

マーケティング、営業、カスタマーサポートなど、さまざまな部門の関係者から、顧客に尋ねたい質問や知りたい情報をヒアリングし、リストアップします。アンケートを通じて顧客や関係者からのフィードバックをもらい、最終的に質問リストを完成させます。以下は、質問の一例です。

  • a. 競合他社との違い(価格、機能、サービスなど)
  • b. 市場や業界内での評価
  • c. 自社製品が提供する具体的なソリューションと顧客の期待とのギャップ
  • d. 意思決定に関わる人、決め手となるもの

ITツールを活用する

失注分析をスムーズに進めるには、ITツールの活用が不可欠です。アンケートを実施するための「アンケートツール」、必要に応じて顧客とオンラインでのミーティングを実施するための「ミーティングツール」、そして収集したデータを顧客情報と紐づけて管理するための「CRMツール」が必要です。購買履歴、顧客属性、過去のコミュニケーションなど、すべての顧客情報がアンケートの詳細や会議の記録とともに、CRMに一元的に保存されているのが理想的です。これらのツールがあれば、効率的にアンケートの実施や分析が行えます。

チームを編成する

ツールと同様に重要なのが、アンケートを実施するためのチーム編成。まずは第三者機関を利用するか、自社で行うかを決定します。
自社でアンケートを実施する場合は、主体性をもってプロジェクトを牽引できる人をリーダーに任命しましょう。

アンケートの対象者をピックアップする

目的に応じてアンケートの対象者を選定する必要がありますが、たいていの場合は、古い案件よりも直近の案件のほうが有益なフィードバックが得られます。たとえば、過去3カ月間の案件に絞るというのもひとつの方法です。顧客の記憶がまだ新しいうちに、より多くの情報を入手できます。

アンケートを実施する

準備が整ったら、アンケートを実施し回答を収集します。アンケートツールがあれば、メールでアンケートの依頼をし、そのままオンラインで回答を得られるので、アンケート結果を入力する手間がなく便利です。
ただし、アンケートを依頼したすべての対象者が回答してくれるわけではありません。忙しくて後回しになっている可能性もあるので、未回答者には、タイミングを見てフォローすることで、回答率が上がります。

分析結果をチーム内で共有し、改善に活かす

アンケートを回収・集計し、分析が完了したら、何を改善すべきかを考えましょう。以下に、分析の結果とそれぞれの改善策の例を挙げます。

1. 多くの顧客が自社の価格設定を好ましく思っていないことがわかったら、価格設定の変更やより魅力的な価格を実現するための戦略について話し合う。

2. ある製品について、自分たちは競争優位性があると思っていたのに、顧客の間では、他社製品より製品・サービス力が不足していると見られていた。この場合は、実際に製品自体の機能が他社製品に劣っていることもあるが、営業チームが製品機能の強みをうまく表現できていない可能性も考えられる。そのため、顧客へのメッセージを明確にし、顧客がその製品の機能を十分に理解できるようにする。

失注分析の最終ステップは、調査結果を組織内の関係者と共有すること。これは、ビジネスの改善を図るために必要不可欠です。調査結果に基づいてレポートを作成し、社内の各部門の責任者と共有することで、必要な是正措置を講じられます。

まとめ

ここまで読んだ方の中には、「失注分析は難しそう…」と思う方もいるかもしれません。しかし、この努力は必ず報われるもの。重要なのは、事前に十分な計画を立てることと、この調査を定期的に実施することです。これを繰り返し行うことで、長期的に見て会社により良い成果をもたらすはずです。

最後に。失注分析の成功の鍵はツールにあります。
適切なツールがあれば、アンケートの実施、回収、分析、報告の作業が効率的に行えるため、定期的に失注分析を実施するためにもぜひ導入することをお勧めします。