営業(セールス)コーチングとは?マネジメントに取り入れるメリットと成功のコツ

公開日:

2023年7月3日

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執筆者 菊池 紗矢香

営業(セールス)コーチングとは?マネジメントに取り入れるメリットと成功のコツ

営業(セールス)コーチングとは、営業チーム全体のパフォーマンス向上を目的として営業担当者を指導・支援する手法のこと。マネジメントに取り入れることで、営業担当者の能力向上やモチベーションの向上が期待できます。
このページでは、営業(セールス)コーチングの意味と営業ティーチングとの違い、マネジメントに取り入れるメリットを解説します。

営業(セールス)コーチングとは?

営業(セールス)コーチングとは、営業担当者のスキルやパフォーマンスを向上させる指導・支援のプロセスのこと。ロールプレイングやフィードバック、スキルアップ講習、目標設定などの手法を用いて、営業担当者の成長を促進し、成果を最大化します。

営業コーチングと営業ティーチングの違いとは

営業コーチングは自己成長と問題解決を促し、営業担当者自身が目標を達成するための答えを見つけることを重視します。一方、営業ティーチングは特定のスキルや知識を教え込み、営業担当者の能力向上をサポートします。そのため、営業ティーチングでは、教える側がトレーニングや指示、モデリングなどを通じてベストプラクティスやテクニックを伝えて、営業担当者はそれを学ぶことが重視されるという違いがあります。

営業(セールス)コーチングを取り入れるメリット

効果的なコーチングによってチームの動きを改善することに集中すれば、収益アップと成長はおのずと実現するはずです。
にもかかわらず、なぜ多くの企業がコーチングを後回しにするのでしょう。「営業担当者がどのようにレベルアップしていくのか」を考えてみると、その理由が見えてきます。

そもそも、営業担当者は「営業の学位」を持っているわけではありません。彼らは実戦の中でトライアンドエラーを繰り返すことで知見を得ます。
営業のスペシャリストであるニール・ラッカムの研究によれば、「営業担当者はトレーニングで得た知識の87%を、コーチングや追加的な補強を受けなければ失ってしまう」ことが明らかになっています。
ただ成功を目指すビジネスにおいて、このような非効率的なことが許されるのでしょうか。

コーチングが後回しにされてしまう原因の多くは、営業マネージャーが数字の報告や将来の売上予測に重点を置き過ぎていることにあります。
そのため、マネージャーは熱心なコーチングによって売上を向上させることに注力するのではなく、一日の大半を数字の計算やレポートやチャート作成に費やす。これでは、個々の営業担当者の成長は見込めるべくもありません。

営業担当者がコーチングに費やす時間を確保するためのシンプルな解決策は、CRMを導入することです。
CRMは営業プロセスをスピードアップし、生産性を向上。さらに、営業サイクルの各段階におけるパフォーマンス分析を表示するさまざまなレポートを作成できます。これによりマネージャーは営業チームのどこに問題があり、改善が必要なのかを把握できるのです。
勝てる営業チームに育てるには、一人ひとりのメンバーが無駄な営業活動を止め、顧客をパイプラインに移動させる行動を始めるまでコーチングすることです。ただし、それは一朝一夕にできることではないのも事実です。

営業(セールス)コーチングのよくある失敗例

営業コーチングでよくある間違いは、営業担当者が投げかけてくる質問にすべて答えてしまうことです。
最初はそれにより問題が解決できるため、ベストな対応に思えるかもしれません。しかし、長い目で見るとマイナスになる可能性もあるのです。

リーダーシップ&セールススペシャリストのペリ・ショーン氏は、自著の中で幼い頃に兄と一緒にオオカバマダラの毛虫の成長過程を早めようとしたエピソードを引用しています。

ある時、成長した蝶が繭の中で動き回り、もがき始めたので、兄はナイフで繭を開けることに。すると、蝶は羽をぐしゃぐしゃにして床に落ち、死んでしまいました。
二人はもがき苦しむ蝶を助けるつもりでしたが、そのもがき苦しむ苦労こそが蝶が自らの力で飛ぶための源であることを彼らは知らなかったのです。

営業マネージャーは、この兄妹が蝶の飛翔を見たかったように、チームが舞い上がるのを見たいはずです。しかしそれは、あまりに性急な行動であり、成長を促すものではありません。
営業チームは、自ら失敗を経験しなければ、新しい考え方や問題を解決する方法を気づくのにいたりません。

営業コーチングのポイントは、この「苦労」を取り入れること。これにより、チームメンバーが真の成長を遂げ、その結果、営業成績が向上していくのです。

営業(セールス)コーチング成功のコツは、成長のための「自由」を与えること

営業チームの成長には苦労がつきものです。しかし、だからといって新入社員が失敗して落胆している姿を放っておいていいわけではありません。

マネージャーが犯しがちなミスは、コーチング中にチームメンバーの話に十分に耳を傾けないこと。実際、営業の専門家は、「コーチングセッションの内訳は、70%が聞くこと、30%が質問すること、情報を共有することであるべきだ」と述べています。

チームメンバーに自由を与え、自分の考えを整理させ、最近の営業活動で起こったことを話してもらいましょう。

何がうまくいったのか?何に苦労したのか?なぜリードに断られたのか?このような質問によって、コーチングセッションは正しく進み、営業チームのニーズを理解できるのです。

せっかくのセールスコーチングもこの部分をおろそかにしてしまっては、チームメンバーだけでなく自分自身にとってもメリットはありません。優先すべきは「話すこと」よりも「聞くこと」。これにより、マネージャーであるあなたのアドバイスがなくとも、自ずと販売プロセスは改善されていきます。

一つひとつの行動を改善するために、日々時間と努力を惜しまなければ、やがて営業チームは素晴らしい成果を挙げるようになるはずです。

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