TallyからZoho Booksへの移行
このヘルプドキュメントは、TallyからZoho Booksへデータを移行する方法を案内しま す。これによって、勘定科目表、連絡先、商品、開始残高、およびその他のモジュール のすべてのデータをZoho Booksに移行することができます。Zoho Booksへスムーズに 移行するために、移行方法の各段階を確認していきましょう。
メモ:このガイドは、Zoho BooksのGCCエディションを使用しているユーザーにのみ 適用されます。
用語集
Tallyの会計用語とそのZoho Booksでの対応を見てみましょう。
Tally | Zoho Books |
---|---|
Account Masters | 勘定科目表 |
Sundry Debtors | 売掛金 |
Sundry Creditors | 買掛金 |
Quotation/Proforma Invoice | 見積書 |
Receipt Vouchers | 入金 |
Payment Vouchers | 支払い |
Debit Note | 仕入先のクレジット |
Tallyからデータをエクスポートする
Zoho Booksへデータを移行するために、Tallyで必要なデータを準備する必要がありま す。データ移行プロセスを開始する前、まずTallyからデータをエクスポートして、後で Zoho Booksにインポートできるように、いくつかのレポートを作成する必要がありま
データを移行するために必要なレポートは以下のとおりです。
- Stock summary report - 初期在庫の詳細のため。
- Master data - 勘定科目、税金、顧客、仕入先、商品の詳細のため。
- Voucher data - 請求書や受取請求書など、すべての取引の詳細のため。
- Trial balance report - 勘定の終了残高のため。
ヒント:会計年度の最初に、たとえば2020年4月1日から移行を検討する際、まず2020 年3月31日時点での[Stock summary report ]と[Trial balance report]をエクスポートする 必要があります。また、[Voucher data report ]に関しては、2019年4月から2020年3月ま での会計年度をエクスポートすることも必要です。
Zoho Booksの組織の設定
インポートのためのデータが準備できたら、Zoho Booksの組織の設定を開始できま す。Zoho Booksに登録した後、組織の詳細を入力する必要があります。方法は次のと おりです。
- Zoho Booksの勘定にログインしてください。
- ページの右上にある[設定]をクリックしてください。
- [組織]の下の[組織情報]を選択してください。
- 組織の詳細を入力します。
- ページの下部にある[保存]をクリックしてください。
組織情報の設定について、詳細はこちらをご参照ください。 また、Zoho Booksで組織を設定する際には、ビジネスに関連するすべての税金を追加 することが重要です。
Zoho Booksに税金を追加するには:
- ページの右上隅にある[設定]に移動してください。
- [税金とコンプライアンス]の下の[税金]を選択してください。
- [税金]のページで、[税率]に移動してください。
- ページの右上にある[+ 新しい税金]をクリックしてください。
- 税名と税率を入力します。
- [保存]をクリックしてください。
ビジネスがVATに登録されている場合、その詳細をZoho Booksに入力できます。
- ページの右上隅にある[設定]に移動してください。
- [税金とコンプライアンス]の下の[税金]を選択してください。
- [税金]のページで、[税率のカスタマイズ]に移動してください。
- [ビジネスはVATに登録されていますか?]のオプションで[はい]を選択しま す。
- TRNを入力します。
- 他の詳細を記入し、[保存]をクリックしてください。
勘定科目表のインポート
Tallyには、複数の補助元帳や子勘定の項目で構成される[Account Master]がありま す。
Zoho Booksで該当するものは[勘定科目表]で、TallyのAccount Masterと同じよう に、補助元帳や子勘定が含まれます。
また、収入元や経費種類を記録するために、新しい勘定科目を作成できます。Zoho Booksは、以下の勘定の種類を提供しています。
- 資産
- 負債
- 資本
- 収入
- 経費
各種類には、特定の勘定の範囲が含まれています。たとえば、[経費]の種類の下に は、[食事と福利厚生]、[燃料/マイレージの経費]、[その他の経費]のような勘 定があります。
勘定科目表を一括でインポートする手順は以下のとおりです。
- 左のサイドバーから[経理担当者]モジュールに移動してください。
- [勘定科目表]を選択してください。
- 右上にある3点リーダーアイコンをクリックしてください。
- [勘定科目表のインポート]を選択してください。
- [ファイルの選択]をクリックし、ファイルをアップロードします。インポート 形式の参照のため、サンプルファイルをダウンロードできます。
- [項目の関連付け]ページで、Zoho Booksの項目とファイルの項目の関連付け を確認してください。今後のインポートでも同じ形式を使用する場合は、[選択 した項目を、今後インポートするときに使用できます。]のボックスにチェック を入れてください。
- [次へ]をクリックしてください。
- [プレビュー]ページでインポートの概要を確認します。
- [インポート]をクリックしてください。
これらの手順を実行することで、Zoho Booksに勘定科目表が正常にインポートされま す。
アドバイス:勘定科目表をインポートする際、銀行口座が正確にインポートされている か確認してください。正常にインポートができなかった場合、銀行口座の開始残高を入 力することができませんので注意が必要です。必要に応じて、銀行口座やクレジット カード口座を手動で追加することも可能です。
設定の構成
Zoho Booksでは、[設定]セクションを使用して、ビジネスのニーズに合わせてプ ラットフォームを調整できます。これにアクセスするには、ページの右上隅にある歯車 のアイコンをクリックしてください。次のことを確認してください:
Zoho Booksで必要なモジュールを有効にする
Zoho Booksは、[見積書]、[工数表]、[繰り返し請求]、[デビットノート]な どのモジュールで、取引を簡単に管理できます。なお、自社の必要に応じて、必要なモ ジュールだけを有効にすることができます。モジュールを有効にするには、以下の手順 に従ってください。
- ページの右上隅にある[設定]に移動してください。
- [各種設定]の下の[一般]を選択してください。
- [有効にするモジュールの選択]オプションの下で、必要なモジュールにチェッ クを入れてください。
Zoho Booksは、在庫の管理のため[在庫調整]や[在庫追跡]の機能を提供していま す。しかし、出荷の作成、倉庫管理などのような高度な在庫管理オプションをご希望す る場合、Zoho Inventoryのアドオンを有効にすることができます。このアドオンの利点 または詳細については、こちらをご覧ください。 このページでは、取引に割引や税金をどのように適用するかも選択できます。 すべての詳細を設定したら、[保存]をクリックしてください。
モジュールの各種設定の選択
自社に必要なモジュールを有効にしてから、それぞれの設定を行うことができま す。自社のニーズに合わせて、各モジュールをカスタマイズできます。[設定]→ [各種設定]に移動して、カスタマイズしたいモジュールを選択してください。 各モジュールには、さまざまなカスタマイズオプションが用意されています。これ らのモジュールをカスタマイズする方法については、各種設定のヘルプドキュメン トから詳しく読むことができます。
ヒント:前のシステムで使用していた特定の項目がZoho Booksにない場合、Zoho Booksでカスタム項目として作成できます。
顧客と仕入先のインポート
移行プロセスの次のステップは、すべての連絡先を統合することです。Zoho Booksに は[顧客]と[仕入先]の専用モジュールがあり、それぞれを個別に管理できるように なっています。これらをどのようにインポートするかを学びましょう。
アドバイス:顧客や仕入先をインポートする際に、開始残高も同じファイルに含めるこ とができます。このデータをZoho Booksの適切な項目と関連付けることで、設定内の 売掛金と買掛金をインポートする際に別のファイルを作成する必要がなくなります。
連絡先をインポートする際、以下のような必須項目を入力することを確認してくださ い。
- 表示名
- 連絡先の種類
- VATの取り扱い
- TRN(税登録番号)
- 通貨
また、顧客先や仕入れ先との取引を効率に管理できるように、取引に反映される他の連 絡先情報、請求先と納品先の住所などを入力できます。
商品のインポート
仕入先から購入したり、顧客に売上したりする物品やサービスは、Zoho Booksで[商 品]と言います。Zoho Booksには、商品の在庫を追跡できる機能があります。この機 能を使用したい場合、商品をZoho Booksにインポートする前に、有効にする必要があ ります。
- ページの右上隅にある[設定]に移動してください。
- [商品]の下の[商品]を選択してください。
- [在庫追跡を有効にする]オプションにチェックを入れます。
- [在庫開始日]を設定してください。これは[開始残高日]と同じである必要が あります。
- [保存]をクリックしてください。
Zoho Booksへの商品インポートのガイド 商品をインポートする際に、以下の重要な項目の入力が必要です。
- 製品の種類:物品またはサービス
- 商品の種類:売上、購入、売上と購入、または在庫
- 商品名
- 売上価格および関連勘定
- 原価および関連勘定
商品の在庫追跡を有効に場合、アイタムをインポートする際に、以下の項目ドを入力す る必要があります
メモ:各商品に入力した[期首在庫]の値は、在庫レポートに直接影響します。
銀行口座またはクレジットカード口座の追加
Zoho Booksでは、銀行およびクレジット口座の詳細を追加することで、支払いを正確 に記録できます。勘定科目表をインポートする際にこの詳細を含めている場合、銀行モ ジュールからすぐに利用できます。そうではない場合、手動で追加することもできま す。銀行口座やクレジット口座の詳細は次のように追加できます。
- 左のサイドバーから[銀行]モジュールにアクセスしてください。
- 右上にある[銀行またはクレジットカードを追加]をクリックしてください。
ここでは、自動フィードを対応する銀行口座と接続することや、銀行とクレジットカー ドの詳細を手動で入力することもできます。
開始残高の入力
Zoho Booksへの移行する際、Tallyですでに記録していた取引による会計上の残高があ り、これは「開始残高」となります。
Tallyで前年会計年度での会計残高を確認するには、3月31日時点での試算表レポートを 生成できます。会計年度の他の時期にZoho Booksへ切り替える場合、移行日の試算表 を生成できます。この方法で、各勘定科目の借方と貸方の残高を確認し、Zoho Books に入力できます。
Zoho Booksに開始残高を記録する前に、以下をインポートしていることを確認してく ださい。
- 勘定科目表
- 顧客と仕入先
- 開始在庫を含む商品
Zoho Booksでの開始残高を入力するには:
- ページの右上隅にある[設定]に移動してください。
- [組織]の下の[開始残高]を選択してください。
- ページ上部の編集アイコンをクリックしてください。
- 移行日を設定してください。Zoho Booksに移行するためにTallyから試算表レ ポートを取得した日付と同じにする必要があります。
- [インポート]をクリックして、売掛金勘定と買掛金勘定の残高をインポートし ます。
ヒント:Zoho Booksでの売掛金と買掛金に対応する項目は、[Sundry Debtors]と [Sundry Creditors]です。
- 同じように、資産、経費、負債などのカテゴリーを選択して、それぞれの借 方と貸方の残高を入力することもできます。
- すべての残高を入力したら、[続ける]をクリックしてください。
- 次のページで残高を確認し、[確定]をクリックしてください。
ヒント:開始残高の日付の前に取引がある場合、それらの残高は[利用可能な残高]と して表示されます。
Zoho Booksでの開始残高の詳細については、こちらをご参照ください。
開始残高の正確さを確保するために、以下を確認してください。
- 入力した貸方の合計と借方の合計が均衡していて等しいこと。
- [開始残高の調整]勘定がゼロの残高を示していること。
取引のインポート
基本設定を完了し、開始残高を更新するうえで、Zoho Booksに必要な取引をインポー トすることができます。取引をインポートする際には、以下の順序で行うようにしてく ださい。
- プロジェクト
- 購入取引
- 売上取引
- 手動の仕訳帳
ヒント:インポートする際に、インポートファイルの必須項目をすべて記入しているこ とを確認し、Zoho Booksの該当な項目と適切に関連付けていることを確認してくださ い。
プロジェクトのインポート
Zoho Booksのプロジェクトは、プロジェクトの一部として行ったタスク単位や特定の プロジェクトにかかった工数に基づいて顧客に請求するビジネス向けの機能です。Tally にプロジェクトがある場合、Zoho Booksに簡単にインポートすることができます。 Tallyからタスクをインポートするには、以下の手順に従ってください。
- 左のサイドバーから[工数の記録]モジュールにアクセスしてください。
- [プロジェクト]を選択してください。
- 右上の3点リーダーアイコンをクリックしてください。
- [プロジェクトのインポート]を選択してください。
プロジェクトをインポートする際に、関連のタスクと工数表もインポートできます。詳 細については、「プロジェクト」と「工数表」をご参照ください。
購入取引のインポート
Zoho Booksには、経費、受取請求書、発注書、支払いなど、異なる購入取引用の専用 モジュールがあります。自社のビジネスに必要なモジュールだけをインポートできま す。
Zoho Booksに受取請求書をインポートするには:
- 左のサイドバーから[購入]モジュールに移動してください。
- [受取請求書]を選択してください。
- 右上にある3点リーダーアイコンをクリックしてください。
- [受取請求書のインポート]を選択してください。
請求書のインポートについて、詳しくはこちらをご参照ください。同様に、他の購入取 引と、仕入先に対して行った支払いもインポートできます。
メモ:Tallyの[Payment Vouchers]は、Zoho Booksの[支払い]モジュールに該当しま す。
売上取引のインポート
また、Tallyにあるすべての売上取引もインポートできます。Zoho Booksは、見積書、 請求書、前払金請求書、受注書、入金など、異なる売上取引ごとに別々のモジュールを 提供しています。自社のビジネスに必要なモジュールだけをインポートできます。
Zoho Booksに請求書をインポートする方法は以下のとおりです。
- 左のサイドバーから[売上]モジュールにアクセスしてください。
- [請求書]を選択してください。
- 右上の3点リーダーアイコンをクリックしてください。
- [請求書のインポート]を選択してください。
請求書のインポートについて、詳しくはこちらをご参照ください。同様に、他の売上取 引と、顧客から受け取った支払いもインポートできます。
メモ:Tallyの[Receipt Vouchers]は、Zoho Booksの[支払い]モジュールに該当しま す。
手動の仕訳帳のインポート
手動で転記している仕訳も、Zoho Booksにインポートできます。Zoho Booksには、複 式簿記の記帳法が適用されていますので、仕訳の借方と貸方の金額が同じであることを 確認ください。
手動仕訳をインポートするには:
- 左のサイドバーから[経理担当者]モジュールに移動してください。
- [手動の仕訳表]を選択してください。
- 右上にある3点リーダーアイコンをタップしてください。
- [仕訳帳のインポート]を選択してください。
手動の仕訳帳のインポートについて、詳しくはこちらをご参照ください。
取引の同期
すべての取引をインポートした後には、開始残高と適切に同期されているか確認するこ とが重要です。そうすることで、試算表のレポートに正確な勘定科目の残高が表示され ます。
移行日またはそれ以前の日付の取引をインポートした場合、Zoho Booksの開始残高と 手動で同期する必要があります。手動で同期するには、以下の手順に従ってください。
- ページの右上隅にある[設定]へ移動してください。
- [組織]の下の[開始残高]を選択してください。
- このエリアには、過去の日付の取引の数が表示されます。
- [同期]をクリックしてください。
この最後のステップを完了すると、移行が完了し、Zoho Booksが提供する他の機能の 活用を開始できます。
移行後にできること
Zoho Booksへの移行が正常に完了した後、オンラインで支払いを受けるために決済 サービスを設定したり、他のZohoアプリ、Zoho AnalyticsやZoho CRMと連携したりす ることで、自社のZoho Books組織をさらにカスタマイズできます。
Zoho Booksには、自社の会計業務を円滑に行えるように、以下のような機能を提供し ています。
- 取引の承認
- 繰り返し取引の自動請求
- テンプレートのカスタマイズ
- 支払いリマインダーの設定
- 顧客ポータルおよび仕入先ポータルの起動
メモ:移行プロセスに関して問題や疑問が生じた場合は、support@zohobooks.comま でお問い合わせください。