Hubspot とは？ 特徴や口コミ・評判を紹介

Hubspotとは？

出典：「Hubspot 公式Webサイト」

Hubspot とは、マーケティングや営業、カスタマーサービスの業務全般を支援するために開発されたクラウドツールです。アメリカのHubSpot 社が提供しており、成長企業に最適なCRMプラットフォームとして世界120ヵ国以上の企業で活用されています。

Hubspotの特徴

Hubspot はインバウンド・マーケティングを支援するツールとして、BtoB、BtoCなどの業態を問わず利用できる機能を搭載しています。ここでは、Hubspot の主な特徴をご紹介します。

直感的な操作性

Hubspot は他のツールと比較してユーザーインターフェースが直感的でわかりやすいのが特徴です。例えば、顧客データを名刺のように並べ、情報を比較することができるなど、グラフィカルで整理しやすいユーザーインターフェースを採用しています。CRM/SFAツールは、日々の業務で利用するため操作性は非常に重要です。操作性が低いツールでは、データの入力やデータの分析などに時間が掛かってしまい、かえって非効率になってしまうことも。そのため、Hubspot は導入後も定着しやすいツールと言えるでしょう。

マーケティング・セールス・サポート業務を一元管理

Hubspot は潜在顧客から見込み客への変換や、購買戦略を支えるMarketingHubを始めとして、SalesHub やCMSHub など5つの機能から構成されています。これらの機能を組み合わせることで、新規リードの獲得・育成、商談・取引の管理、受注後のカスタマーサポートに至るまでをHubspot 上で一元管理できます。
また、これらのツールはシームレスに連携できる点も特徴の一つとして挙げられます。たとえば、MarketingHub とCMSHub を組み合わせて利用しているユーザーは、MarketingHub だけを利用しているクライアントに比べ、インバウンドリード数の伸び率が183％も高くなっているそうです。

無料プランが充実

ほとんどのツールは無料プランを提供していませんが、Hubspot は各ソフトウェアの無料プランが提供されています。利用できる機能は制限されるものの、まずは無料で導入し、十分な検証を行った上で、正式に導入を検討するといったような方法も取れます。このように気軽に導入を検証できるのもHubspotの大きな特徴です。

サポート体制が万全

Hubspotはサポート体制にも力を入れています。サポート体制は大きく導入支援とプロフェッショナルサービスの2つにわかれています。

導入支援

導入支援とはHubspot の各種ツールを導入するためのサポートサービスになります。導入から利用開始まで、Hubspot の担当者と話し合いながら、運用方法を相談できます。

プロフェッショナルサービス

プロフェッショナルサービスとは、コンサルティングやトレーニングなどを行いながらHubspot を最大限に活用できるよう支援するサービスです。導入の目的や運用方法は企業によって異なりますが、利用形態を問わずサポートができる体制を整えています。トレーニングを活用して効率的に教育を行いたいという要望から、長年利用しているHubspotの活用の幅を広げたいという要望に至るまで、多様な要望に応えることが可能です。

Hubspotの機能

Hubspot の機能は大きく分けて5つあり、ユーザーの目的に応じてシステムをカスタマイズできます。利用できる機能の詳細は以下の通りです。

MA機能：MarketingHub

MarketingHub は、Hubspot のもっともベーシックな機能で、マーケティング業務全般を管理できます。ブログや広告、動画の作成機能からソーシャルメディアの管理、広告のトラッキング機能などが搭載されています。またリード（見込み顧客）への変換を促進する機能として、Eメールマーケティングやウェブチャット、チャットボットなど、顧客とのコミュニケーションを促進させる機能が充実しています。また、獲得したリードはリードリストに登録され、対応履歴を管理することも可能です。

SFA機能：SalesHub

SalesHub は、営業部門におけるルーチンワークの自動化や案件管理など、短期間で効果的に成果をあげるための機能が盛り込まれています。営業活動を効率化する機能として、Outlook やGmail などのメールクライアントとの連携や、反応の良かったメールをテンプレート化する機能、電話連携機能などがあります。また、営業案件の進捗を管理・サポートするための機能も充実しており、AIを活用したリードスコアリング機能や、営業担当者のパフォーマンスを評価する機能などがあります。

CMS機能：CMSHub

コンテンツ・マネジメントサービスであるCMSHub は、効率的なWebサイトの運営を可能にします。LPやブログ記事のコンテンツをまとめて管理したり、顧客の属性に合わせてWebサイトの内容を出し分けることも。
また、ウェブアナリティクス機能も備えており、顧客体験を向上させる様々な施策を効率よく行えます。

カスタマーサポート機能：Service Hub

Service Hub は、カスタマーサポートに関する機能を提供しています。
顧客からきた問合せをチケットとして管理し、作業効率を高めます。また、顧客との関係性を強化を目的としたカスタマーポータルを開設できたり、過去の問合せをナレッジとして蓄積し、問い合わせ対応に活用したりすることも可能です。

オペレーション支援機能：Operations Hub

Operations Hub は主にアプリ間の接続や顧客データの同期と整理を簡略化し、効率よく業務を行えるように支援するツールです。データの送受信の効率化やデータ品質の管理を中心とした機能が備わっています。

Hubspotの料金プラン

Hubspotはそれぞれの機能ごとに料金が決まります。また、機能ごとに制限はあるものの、すべての機能で無料版がリリースされています。料金プランの概要は以下のようになります。

Hubspotを導入するメリット・デメリット

Hubspotを導入するメリット・デメリットは会社によって様々です。ここでは導入するメリット・デメリットを紹介します。

Hubspotの導入メリット

ツール管理を一元化できる

一般的なツールは、特定の機能に特化しているため、用途に応じて異なるサービスを導入する必要があります。一方、Hubspot はCRM、SFA、CMSのすべてのサービスを網羅しているため、データをHubspot 上に集約できるだけでなく、データの双方向同期も可能なため、効率的にツールを管理できます。

直感的に操作できる

多数のユーザーが利用することになる営業支援ツールでは使いやすさは非常に重要です。いかに使いやすいユーザーインターフェースにするかが業務効率化のカギと言ってもいいでしょう。
Hubspotはグラフィカルで直感的に操作できるユーザーインターフェースを採用しています。そのため、初めて営業支援ツールを導入した企業でも簡単に使いこなすことができます。

顧客とチャットでチャットでコミュニケーションが取れる

SNSをはじめとして、顧客と企業を繋ぐチャネルは多様化しています。その中で、近年多くの企業で採用されているチャネルがWebチャットです。
Hubspot は無料プランでもWebチャットを利用できるため、顧客とリアルタイムでコミュニケーションが取れます。有料版になるとWebチャットのデザインも変更でき、自社に合ったデザインにカスタマイズすることができます。Webチャット機能があることで顧客体験を向上させることができます。

Hubspot 導入のデメリット

多様な機能があり、様々なことに対応しているHubspotですが、以下のようなデメリットが存在します。

英語表記の機能やヘルプドキュメントがある

Hubspot はアメリカの企業が提供するサービスのため、一部の機能やヘルプドキュメントが英語のままになっているケースがあります。また、ヘルプドキュメントも機械翻訳により日本語化しているものが含まれるため、最初のころは慣れるまでに時間が掛かる可能性があります。ただし、広告や対外ポータルサイトなどは完全にローカライズされているため、顧客に影響はありません。

基本的な機能は使えるが、他社ツールと比較すると機能が不足している

Hubuspot の無料プランでは必要最低限の機能が搭載されています。一方、営業パイプライン管理や承認プロセスなど、業務の効率化は実現しづらい可能性があります。また、見積書の作成などの主要機能においても、無料版では使い勝手が悪い可能性も。導入をする際は無料プランの機能で問題ないか確認しつつ、StarterプランやProfessionalプランの活用も検討した方が良いでしょう。

全機能を導入するとコストが嵩む

Hubspot は機能が分かれている分、すべての機能を利用するとコストが高くなり、予算によっては一部の機能しか利用できないことも。導入する際は、必要な機能のみに厳選して導入をするようにすると良いでしょう。特にSEO対策やLPなどはGoogleAnaliticsなどの無料ツールでも十分な性能があります。他のサービスも駆使して必要なもののみ導入しましょう。

Hubspotの導入実績

ここでは、Hubspotの導入実績を紹介します。

リードプラス株式会社

リードプラス株式会社の事例を紹介します。

抱えていた課題

同社はこれまでデジタルマーケティングサービス、コンテンツマーケティングサービスをクライアントに提供している会社です。しかし、外資系企業が多い同社のクライアントでは外資系企業特有の悩みであるマーケティングの“ローカリゼーション”など多くの課題がありました。そこで上記の課題を解決する柔軟性に優れたマーケティングツールの採用を検討していました。

選定理由

CRMやCMSなど多様な機能がオールインワンで入っていて、かつクライアント側にも優しいマーケティングツールとしてHubspotを選びました。

導入効果

同社はHubSpot社とパートナー契約を結びました。そして、まず他社に導入する前に、自社でHubspotの導入を行い、自社のマーケティングを強化する体制に入りました。
同社はインバウンド・マーケティングを強化するためにブログを執筆したところ、トラフィック率が向上しました。そして追加でeBookを作成してコンバージョンしやすくすることで200％以上のリードを効率よく獲得できるようになりました。
また、リード獲得率もこれまでのトラフィックの0.5％から1.0％まで向上し、顧客数も3倍以上となる成果を上げました。

■公式サイト：リードプラス株式会社

参考：「HubSpot導入事例|リードプラス株式会社」

ビジネスエンジニアリング株式会社

ビジネスエンジニアリング株式会社の事例を紹介します。

抱えていた課題

同社はこれまでセミナーの実施や展示会への出展で顧客を獲得してきました。しかし、自社製品がコモディティ化し、多くのユーザーに親しまれるようになりました。そのため、これまでのアナログな管理方法では以前のようなパフォーマンスを出すことは難しくなりました。そこで新しい可能性を広げるため、マーケティング手法の再構築が課題となりました。

選定理由

これまでのアナログな管理から新規に導入するため、全部ワンストップで完結しているサービスを探していました。様々なサービスを比較検討した結果、あらゆる機能を整備しているのがHubspotでした。

導入効果

これまではインバウンド・マーケティングを行うためのコンテンツ制作に難航していましたが、Hubspotを導入することで既存データを活用して効率よく制作できるようになりました。ランディングページもノンコーディングで行うことができ、これまで1週間かかっていたものが、1時間で済むなど大きな工数の短縮に繋がりました。
また、Hubspotを活用してサンクスメールを送ったところクリック率が70％にまで向上されることができました。

■公式サイト：ビジネスエンジニアリング株式会社

参考：「HubSpot導入事例|ビジネスエンジニアリング株式会社」

Hubspotの口コミ・評判

ここではHubspotの口コミを紹介します。

良い・口コミ

様々な口コミがありましたが、良い口コミとしては以下のようなケースがありました。

リード管理ツールが秀逸

各案件の中にヒヤリングシートなどの各種メモを保存でき、カードを入れ替えるようにタグをつけていくことが可能で効率良くリードを管理することができました。

使いやすいマニュアルがある

これまでのシステムでは使い勝手が悪く、自分たちでマニュアルを作成していました。しかし、Hubspotでは公式が大量のマニュアルや記事を用意してくれているため、自分たちでマニュアルを作成せずに使いこなすことができました。

MarketingHub、ServiceHubの機能が充実している

イベント情報を出すためのLP準備や申込フォームの作成、参加者への連絡、アンケート作成などの作業がすべてMarketingHubとServiceHubで完結し、機能が充実していると感じました。

悪い・口コミ

悪い口コミとしては以下のようなケースがありました。

全て利用者任せになりやすい

業務設計はインターネットの情報を参考に自分で組み立てていく必要があるため、機能をどのように使うかどうかが利用者に一任されてしまう点が課題だと感じました。

カスタマイズがしにくい

営業活動を発展させる指針となるくらい、方向性がしっかりとしています。しかし、自社に合わせてカスタマイズしすぎるとHubspotの方針を打ち消してしまいメリットを打ち消してしまいます。

検索機能が弱い

取引先の検索機能では大文字/小文字、全角/半角の見分けがつかないため、取引先を重複して登録してしまうケースがあります。

■参考：HubSpot CRMの評判を全44件のユーザーレビュー・口コミで紹介

Hubspot の導入が向いている企業

Hubspot は、機能を分割で提供しているため、自社に必要な機能のみを選択して利用することができます。ここではHubspot に向いている企業を紹介します。

CRM、SFA、CMSの導入を段階的に行いたい企業

Hubspot は、必要な機能のみを選択して利用できるので、既存システムからの入れ替えで段階的に利用範囲を拡大していきたいと考えている企業には特におすすめです。段階的に導入することで現場の負荷を下げられるので、ITツールの導入に不慣れな企業でも安心して導入することができます。

基本機能のみ利用したい企業

Hubspot の無料プランやStarter版は、顧客管理や案件管理の基本的な機能は利用できるため、ベンチャー企業やスタートアップ企業など、まずは情報を管理できればよいと考えている企業にとっては低コストで導入することができるので最適です。

他のツールが向いている企業

一方、Hubspot の導入に向いていない企業もあります。ここでは導入に向いていない企業を紹介します。

利用ユーザー数が多くない企業

Hubspot の料金体系は、ユーザー単位ではなくプラン単位となります。そのため、ユーザー数が少ない場合は、Hubspotだとランニングコストが増大する可能性があります。例えば、一般的な機能を利用する場合はProfessional プランを契約する必要がありますが、10名程度で利用する場合は、一人あたり5,000円程度ランニングコストがかかります。他社CRM/SFAツールであれば、同等の金額でさらに高度な機能を利用できるケースもありますので、利用ユーザー数が少ない場合には、他社ツールも含めてコストと機能を比較することをおすすめします。

一括で全ての機能を導入したい企業

Hubspotは機能ごとに導入できる一方、機能ごとに費用が発生します。そのため、すべてのツールを一括で導入したい企業にとっては、他のサービスの方が低コストで導入できる可能性も。特に、はじめてSFA・CRMサービスを導入したことがない企業は、他のサービスと比較検討した方がよいでしょう。

はじめてCRM/SFAを導入するならZoho CRMもおすすめ

Hubspot はライセンス形態がユーザー単位ではなく、契約プラン単位であるため、中小企業ではコストが嵩む可能性も。CRM/SFAの機能をしっかり活用しながら、日々の営業活動を効率化したい企業には、Zoho CRM もおすすめです。Zoho CRMには以下のような特徴があります。

• 無料プランもあり、最上位プランでも最大¥6,240円/月と低コスト
• 大手CRM/SFAツールと同等の機能を利用可能
• AI機能も充実していて、営業効率化を強力に支援

15日間無料で使える試用版も提供されているため、はじめてSFAを導入する方はZoho CRM も検討してみても良いでしょう。

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※このページに記載している情報は、2023年4月5日時点のものです。最新の情報は、「Hubspot 公式Webサイト」よりご確認ください。