オフィスを完全ペーパーレス化へ!
OCR×Zoho CRM連携ならここまでできる。

公開日:

2023年10月24日

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執筆者 草間 千恵

オフィスを完全ペーパーレス化へ! OCR×Zoho CRM連携ならここまでできる。

1.そもそも「OCR(Optical Character Reader)」とは?

「DX」が叫ばれて久しいにもかかわらず、レシートや名刺、領収書などの各種帳票類など、いまだオフィスにあふれている数多くの紙の書類。これらをデジタル化する際、一枚一枚手入力すること自体が大変な手間となるだけでなく、タイピングミスにより誤データとして登録してしまうリスクも…。
そこで、今やなくてはならないツールとなっているものが、紙の書類をスキャンすることで自動的にデジタル化してくれるOCR(Optical Character Reader)です。

OCRとは、手書きの文字や印刷された文字を読み取って電子テキスト化する装置のことです。すでに多くの企業が採り入れているOCRですが、今日のように“使えるツール”なったのはつい最近のこと。一昔前までは、認識率が低く実用性は決して高くありませんでした。ブレイクスルーとなったのは、ここ数年におけるAI(人工知能)の飛躍的進化。これにより識字能力がグンとアップし、「AI-OCR」として、オフィスになくてはならないものになっています。

2.単体では十分なメリットを得られないOCR

ところが、OCRを活用して紙の書類をデジタル化しただけでは、本当の意味での業務効率化は実現できません。
というのも、デジタル化した情報をビジネスに活用するためには、レシートならば経費精算システム、名刺ならば顧客管理システム、帳票類であったら会計システム…といったようにそれぞれ何らかのシステムに入力しなければならないからです。

インプットの方法は二通り。一つは紙の書類の原本を目視しながらシステムに入力する方法。そしてもう一つが、csvデータやテキストデータをシステムに振り分ける方法。
しかし、アプローチこそ異なるものの、どちらの方法を選んでも膨大な作業時間がかかるのは不可避。これではせっかくOCRを導入したところで、大きな業務改善にはなりません。

3.画期的なOCRとZoho CRM との連携

そんなOCRによる取り込み後のデータ活用に画期的な役割を果たすのが、クラウド型CRMツール、Zoho CRM です。
たとえば、名刺や領収書の情報を、Zoho CRM の顧客情報や商談情報と紐づけるとします。すると、Zoho CRM 上で顧客の情報や商談の情報を確認するだけで、名刺情報や、経費情報が一目瞭然に。もちろん、これを行うためにはOCRで読み取った情報を、Zoho CRM へインプットしなければなりません。
この際に役立つのが、Zoho CRM のAPI(Application Programming Interface)です。
OCRで読み取った情報をAPIによってZoho CRM に送信。読み取った名刺の社名の情報をもとにZoho CRM内の既存情報に振り分けます。
新規顧客の場合はZoho CRM 内に新規取引先を自動で作成することも可能。このような処理をZoho CRMで行えば読み取った情報を別途システムに入力する手間を省けるのです。

また、領収書や請求書などの場合も同様です。

Zoho CRM 内に構築したタブにAPIで情報やスキャンデータを自動で登録し、そこから経費処理用のシステムに別途送信すれば入力の手間はもちろんのこと、情報の二重管理のリスクも回避可能になります。
もっとも、商談にかかった経費を確認したい場合、当然ながら領収書情報だけでは一体どの商談で要した経費なのか読み取ることはできません。別途、経費の登録されたタブから対象の商談を選択する必要がありますが、情報を一から入力する手間を考えれば相当楽になったと実感できるはずです。

4.OCR×Zoho CRM 連携による最大のメリット

OCRとZoho CRM との連携は、情報のインプットが楽になるほかに、ペーパーレス化によるファイリングや保管の手間が削減できるなどさまざまなメリットがあります。
とりわけ業務効率化に寄与するものが「情報の検索しやすさ」です。
OCRで読み取った情報をZoho CRM 上の取引先や連絡先、商談などと紐づけて管理ができるということは、それら紐づけ元の情報を検索するだけで対象の情報をすぐさま検索できるということです。そもそも、読み取った名刺のデータが取引先と結びついた連絡先として登録されるわけで、「OCRで読み取ったデータを探す」必要すらなく、既存の連絡先情報と同様に検索できます。
この時点でユーザーの多くは、今自分がアクセスしている情報が、OCRにより読み取ったものだという認識さえ持たないでしょう。

5.OCRとZoho CRM の連携方法

ここからはOCRとZoho CRM の連携方法を、当社での領収書の取り込みをモデルケースに解説します。
はじめに、スキャナで領収書を読み取りますが、当社ではその際ScanSnapを利用しています。
読み取った画像ファイルはScanSnapの機能を使い、DropBox内の領収書フォルダへ配置します。なお、DropBoxの領収書フォルダへの配置は、スキャナのスキャン定義ごとに配置先が分かれてるよう設定しています。
ここからOCRにRPAを用いてスキャンデータをアップロード。もちろんDropBoxではなくZoho WorkDrive からOCRを呼び出しても問題ありません。

ちなみに、当社がDropBoxを使う理由は「スキャナのハードウェアがスキャン情報の送付先としてZoho WorkDrive を選ぶことができなかった」から。当社のようにスキャナーにクラウドストレージへスキャンデータを送付する機能がない場合は、例えばRPAでZoho WorkDrive に送付して、そこからOCRを呼び出しても構いません。
OCRを使ってスキャンデータをOCR化した後は簡単です。OCRのAPIでZoho CRM を呼び出し、領収書を格納しているタブに「いつ」「どこで」「いくら使ったか」を自動で登録するだけです。
もっとも、領収書のスキャン定義がなかったり、読み取りに失敗している場合もあるので、スキャンデータを目視で確認するようにしましょう。
いかにOCRの精度が上がったとはいえ、スキャニングには人の手が介入せざるを得ないもの。ヒューマンエラーを完全になくすことは不可能です。
このように、Zoho CRM に情報さえ格納できたあとは、その情報に商談情報(タブの情報として商談のルックアップを持たせておきましょう)を登録したり、Zoho Books などの会計システムへ情報を再度飛ばすなり、いかようにも処理できます。

6.連携における注意点や課題、トラブルシューティング

OCRとZoho CRM を連携させる際、書類の「振り分け」と「読み取り」においてOCR側にさまざまな定義が必要になります。
「この定義をいかに簡単に作れるか」というのは、OCRシステムを選ぶ際のひとつのポイント。また、運用開始後のメンテナンスのしやすさも重要です。
たとえば、お取引先様だったら「会社名」、「メールアドレス」といった規定の項目に加えて、追加で「携帯電話番号」を加えたいというケースも多々発生します。
その際、Zoho CRM であればすぐに項目を作成できますが、それができないシステムも少なくありません。この「振り分け」と「読み取り」の定義は非常に大変です。
また、必要となるZoho 製品をどのように連携させたいか、という部分を決めておくことも大切です。そうすることで、先々変更が発生した際に、すぐにメンテナンス可能に。
反対に、それができないシステムであったり、システム間の連携が不明瞭なままではすぐに破綻してしまいます。

7.OCRとZoho CRM の活用方法〈実践編〉

たとえば、あなたが「○○株式会社」から請求書を受け取ったとします。
この際、OCRがなければ、会計ソフトに会社名や勘定項目、金額などを自ら入力しなければなりません。
さらに、それが郵便物だった場合、「○○株式会社からのお知らせです」と、Zoho WorkDriv eなどのクラウドストレージにわざわざ配置する…というように人の手で入力しなければなりません。
このように属人化したオペレーションで避けられないのが「表記の不統一」です。
全角か半角か、ハイフンを挿むか挿まないか…といった表記は人によってまちまち。重複登録は避けられません。
しかし、OCRがあれば、「これは○○株式会社からの郵送物ですよ」と自動で振り分け。会社名の不統一は発生せず、重複登録を未然に防ぐことができ、取引先情報をクリーンな状態へ保てます。
なお、当社の場合は、名刺、請求書、経費、郵便物はすべてOCRとZoho CRM の連携によりデータ化。仮に読み取れない書類が出てきても、「読み取れない画像」としてリストアップされるのでわざわざ紙の原本を保存しておく必要はありません。

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