既存のメールサービスからZoho Mailへのメールの移行
IMAP移行とPOP移行の比較
Google WorkspaceやYahooなどのクラウドホスト型メールサービスや、IMAPアクセスをサポートするクラウドメールサーバーにメールがある場合、コントロールパネルからIMAPを使用して、サーバー間の移行を実行できます。
Zoho Mailは、IMAP移行とPOP移行をサポートしていますが、IMAP移行にはPOP移行よりも多くの利点があります。アカウントに最適な移行方法については、ここをクリックしてください。
移行前に必要となる設定の詳細:
POP移行/IMAP移行のどちらの場合でも、次の詳細情報が必要です。
- サーバーの名前 - 移行を開始する必要がある、IMAPサーバーまたはPOPサーバーのホスト名
- サーバーのポート - SSLと非SSLの移行元サーバー標準ポートがサポートされています。
- IMAPでサポートされているポート - 143(非SSL)、993(SSL)
- POPでサポートされているポート - 110(非SSL)、995(SSL)
- SSLタイプ - 信頼できる証明書のみがサポートされています。セキュリティ上の理由により、自己署名SSL証明書はサポートされていません。
- 移行プロトコル - 移行プロトコルが、POPまたはIMAPのどちらであるかを選択してください。
- 除外フォルダーの一覧 - 管理者は「迷惑メール」などの一部のフォルダーを除外して、移行プロセスを迅速化できます。さらに、共通フォルダーを作成して、移行する必要のないメールを移動するようにユーザーに依頼することも可能です。このフォルダーは、すべてのユーザーに適用される、共通の除外の一覧に含めることができます。
- 最大接続数 - 最大接続数は、所定の時間にサーバーが受け入れる最大接続数です。たとえば、移行の開始時に最大接続数に5を指定すると、移行プロセスは5人のユーザーに対して同時に開始されます。サーバー間で並行して移行を行うと、移行プロセスが高速化されます。
- パスの接頭辞 - 一部のIMAPサーバーでは、IMAP経由で接続/メールを取得するためのパスの接頭辞の詳細を入力する必要があります。
- ブラックアウト時間 - サーバーのダウンタイムが分かっている場合、またはサーバーが過負荷になる特定の週の特定の時間がある場合は、曜日、24時間形式の時刻([x]時から[y]時まで)、該当するタイムゾーンを指定してください。この時間による移行の失敗を回避するために、指定された期間中は移行が一時停止されます。[ブラックアウト時間]と[タイムゾーン]は、移行を一時停止する必要がある、あらかじめ定められた時間がある場合にのみ適用されます。
移行元サーバーの詳細:
新しい移行を追加するには、メールの移行元となるサーバーを追加する必要があります。複数のドメインが異なるプロバイダーによってホスト登録されており、すべてをZoho Mailに移行する場合は、複数のサーバーから一括で移行を実行することもできます。
- https://www.zoho.com/mailにサインインしてください。
- コントロールパネルを起動して[メールの管理]に移動し、[移行]を選択してください。
- [移行の追加]を選択して、移行用のサーバーの詳細を入力してください。
- 移行の件名を入力してください。
- 移行プロトコルとして、IMAPまたはPOPから、希望に応じて選択してください。
- IMAPを選択する場合は、Gmailから移行するか、他のサービスプロバイダーから移行するかを選択してください。
- [サーバー名]項目に、移行元のサーバーの名前を入力してください(Gmail IMAPを使用して移行する場合は、サーバー名が自動的に入力されます)。
- 移行のセキュリティタイプとポート番号を入力してください。
- サーバーの最大接続数を入力してください。
- [除外するフォルダーの一覧]オプションに、移行時にスキップするフォルダーの一覧を追加してください。フォルダー名は二重引用符で囲んで入力してください(例:"Folder1")。この場合、入力したフォルダーのみが除外されます。親フォルダーの下のすべてのサブフォルダーを移行する場合は、フォルダー名の後に/*を入力し、二重引用符で囲みます("Folder1/*")。表記規則の詳細については、こちらを参照してください。
- [移行の追加]を選択して、サーバーの詳細を保存してください。
- 次の手順として、移行するアカウント情報を追加する必要があります。
移行する移行元ユーザーの詳細:
サーバーの詳細を追加後、アカウントの詳細を追加する必要があります。
アカウントを手動で追加することも、CSVファイルから詳細をインポートすることもできます。移行元アカウントと移行先アカウントの詳細を用意できていることを確認してください。追加された各ユーザーについて、移行元の認証情報がサーバーでチェックされ、移行元の認証が成功した場合のみユーザーが追加されます。
ユーザーを追加する手順は、移行元のサービスによって異なります。
Gmailユーザーアカウントの追加:
Gmail移行のユーザーアカウントを手動で追加する手順は、次の通りです。
- [アカウントの追加]を選択して、アカウントの詳細を手動で追加してください。
- 移行元のユーザー名/パスワード、メールの移行先を入力してください。
- アカウントの優先度を入力してください。
- 設定に応じて、[オプションの選択]のチェックボックスをオンまたはオフにしてください。
- 「重要」のタグを追加 -Gmailで重要とマークされたメールは、Zoho MailのZMImportantタグの下に追加されます。
- 「お気に入り」のタグを追加 -Gmailで重要とマークされたメールは、Zoho MailのZMStarredタグの下に追加されます。
- 複数のラベルがある場合に、受信トレイのメールを除外 - Gmailアカウントの受信トレイにあるメールに複数のラベルがある場合、それらのメールはZoho Mailに移行されません。
- 移行から除外する必要があるフォルダーを、[除外フォルダーの一覧]に入力してください。このオプションは、一部の新しいメールまたは見逃したメールについて、管理者が同じユーザーセットの移行を再実行する場合に便利です。フォルダー名は二重引用符で囲んで入力してください(例:"Folder1")。この場合、入力したフォルダーのみが除外されます。親フォルダーの下にあるサブフォルダーをすべて移行する場合は、フォルダー名の後に/*を付け、二重引用符で囲んで入力してください(例:"Folder1/*")。表記規則の詳細については、こちらを参照してください。
- [日付範囲]オプションで、すべてのメールを移行するか、特定の日付範囲内のメールを移行するかを選択してください。
- [追加]をクリックしてください。
Gmail移行で、CSVファイルからユーザーをインポートする手順:
ユーザーを手動で移行対象に追加する代わりに、ユーザー情報をExcelシートに追加し、CSVファイルとして保存したものをアップロードすることもできます。CSVに記載したユーザーアカウントが、移行対象としてアップロードされます。
- [移行アカウント]ページの[アカウントのアップロード]リンクをクリックしてください。
- CSVファイルへのユーザー情報の入力形式は、選択した移行タイプによって異なります。
- [アカウントのアップロード]セクションの右側にある表示枠には、サンプルのCSVファイルが用意されています。
- CSVファイルの項目は、Gmailとその他のメールプロバイダーでは異なります。Gmail IMAP移行を選択した場合は、関連するサンプルファイルがダウンロードされます。
- サンプルファイルをダウンロードし、詳細を確認して、それに基づいてユーザーの詳細を入力してください。
- CSVファイルとして保存してください。
- それぞれのファイルを選択し、[OK]をクリックして、アカウントをアップロードしてください。
- 追加されたアカウントが、セクションに表示されます。
- 移行を開始する前に、サーバーの詳細または移行タイプを変更できます。
- 移行するすべてのアカウントが、[アカウント]セクションに表示されているかどうかをチェックしてください。
その他のメールプロバイダーのユーザーアカウントの追加:
その他のメール移行の対象となる、ユーザーアカウントを追加する手順:
- [アカウントの追加]を選択し、アカウント情報を手動で追加してください。
- 移行元のユーザー名/パスワード、メールの移行先を入力してください。
- [フォルダーオプション]では、[すべてのフォルダー]または[特定のフォルダー]オプションを選択できます。
- [すべてのフォルダー]オプションを選択した場合でIMAP移行の場合は、[除外フォルダーの一覧]オプションを使用し、移行中に任意のフォルダーをスキップすることを選択できます。
- フォルダースキップオプションは、一部の新規メールや受信できなかったメールについて、管理者が同じユーザーセットの移行を再実行する場合に便利です。フォルダー名は二重引用符で囲んで入力してください(例:"Folder1")。この場合、入力したフォルダーのみが除外されます。親フォルダーの下にあるサブフォルダーをすべて移行する場合は、フォルダー名の後に/*を付け、二重引用符で囲んで入力してください(例:"Folder1/*")。表記規則の詳細については、こちらを参照してください。
- [フォルダー固有]オプションを選択した場合でIMAP移行の場合は、[対象フォルダーの一覧]で、移行に含める必要があるフォルダーを指定できます。
- [対象フォルダーの一覧]に、二重引用符で囲んでフォルダー名を入力してください(例:"Folder1")。この場合、入力したフォルダーのみが対象となります。親フォルダーの下にあるサブフォルダーをすべて移行する場合は、フォルダー名の後に/*を付け、二重引用符で囲んで入力してください(例:"Folder1/*")。表記規則の詳細については、こちらを参照してください。
- [日付範囲]オプションで、すべてのメールを移行するか、特定の日付範囲内のメールを移行するかを選択してください。
- [追加]をクリックすると、移行元サーバーで認証されます。
フォルダーの表記規則:
- 特定の親フォルダー(例:Reports)を指定する場合は、"Reports"と入力してください。
- Reportsの下に複数のサブフォルダーがあり、すべてのサブフォルダーを指定する場合は、"Reports/*"と入力してください。
- Reportsの下に2016というサブフォルダーがあり、このサブフォルダーを指定する場合は、"Reports/2016"のように入力してください。
- Inboxの下のすべてのサブフォルダー、サブフォルダーなしのMarketingフォルダー、Sales Reportsフォルダーの下の2012というサブフォルダーを指定する場合、"Inbox/*", "Marketing", "Sales Reports/2012"のようにフォルダーの一覧を入力する必要があります。
CSVファイルからユーザーをインポートする手順:
ユーザーを手動で移行対象に追加する代わりに、ユーザー情報をExcelシートに追加し、CSVファイルとして保存したものをアップロードすることもできます。CSVに記載したユーザーアカウントが、移行対象としてアップロードされます。
- [移行アカウント]ページの[アカウントのアップロード]リンクをクリックしてください。
- CSVファイルへのユーザー情報の入力形式は、選択した移行タイプによって異なります。
- [アカウントのアップロード]セクションの右側にある表示枠には、サンプルのCSVファイルが用意されています。
- CSVファイルの項目は、Gmailとその他のメールプロバイダーでは異なります。Gmail IMAP移行を選択した場合は、関連するサンプルファイルがダウンロードされます。
- サンプルファイルをダウンロードし、詳細を確認して、それに基づいてユーザーの詳細を入力してください。
- CSVファイルとして保存してください。
- それぞれのファイルを選択し、[OK]をクリックして、アカウントをアップロードしてください。
- 追加されたアカウントが、セクションに表示されます。
- 移行を開始する前に、サーバーの詳細または移行タイプを変更できます。
- 移行するすべてのアカウントが、[アカウント]セクションに表示されているかどうかをチェックしてください。
注:
- どの移行タイプの場合でも、移行元アカウント、パスワード、移行先アカウントの詳細情報をCSVファイルに入力する必要があります。
- ユーザーのアップロード中に問題が発生した場合は、エラーの詳細を含む別のファイルが自動的にダウンロードされます。
- さまざまな理由により、移行元アカウントの認証に問題が発生することがあります。詳細については、こちらのヘルプページを参照してください。
移行プロセスの開始
コントロールパネルで、[メールの管理]の[移行]に移動してください。移行対象のユーザーを追加した後で、移行元パスワードが変更されていないことを確認してください。移行プロセス全体が完了するまで、パスワードを変更しないでください。異なるサーバーから、または同じサーバーから複数の移行を追加して、さまざまなユーザーセットの段階的かつ計画的な移行を実施できます。
- 追加した移行の一覧は、[移行]ページに表示されます。
- [開始]リンクをクリックし、追加した移行を開始してください。
- 移行が予約され、現在実行している移行のステータスが[進行中]になります。
- [アカウント]セクションでは、全体的な移行ステータスの一覧と、移行ステータスの詳細を確認できます。
- IMAP移行の場合、詳細な統計情報とフォルダー情報を確認できます。
- [合計]項目のカウントをクリックすると、フォルダーに関する移行の詳細情報が表示されます。
- アカウントごとに、エラーがある場合は、詳細と共にそのエラーも表示されます。[失敗]をクリックすると、移行されていないメールの数とその理由が表示されます。
移行が失敗した理由については、こちらのヘルプページを参照してください。
注:
移行の一時停止
移行プロセス中に、アカウントで移行するメールのサイズが、許可されているストレージ容量を超えた場合、受信メールがブロックされる可能性があります。そのため、アカウントが許可されたストレージ容量の80%に達すると、移行は一時的に中断(一時停止)されます。以前のアカウントの古いメールや不要なメールを一部削除するか、Zohoアカウントの追加ストレージを購入することで、空き容量を増やすことができます。
アカウントに十分な容量があることが確認できた後に、移行を再開できます。