Zoho Mail Outlookアドインの設定
Zoho Mailのユーザーは、お気に入りのメールクライアントを使用しながら、セキュリティ万全の新しいOutlookアドインを使用することができます。Zoho Mail Outlookアドインは、Windows Outlook(デスクトップ)クライアントにインストール可能なVSTO(Visual Studio Tools for Office)アドインです。
Outlookアドインのインストール方法
Zoho Mail Outlookアドインは、個人ユーザーと、組織全体の管理者の両方がインストールできます。
- 個人ユーザーは、Outlookアドインをダウンロードして自分のパソコンにインストールすることで、プラグインがOutlookのクライアントに追加されます。詳細については、こちらのヘルプ記事をご参照ください。
- 管理者は、グループポリシーオブジェクトを使用して、組織内のすべてのユーザーに対してサイレントインストールを実行することができます。これにより、ユーザーのパソコンの起動時にアドインが自動的にインストールされます。
サイレントインストールの利点
Zoho Mail Outlookアドインの管理者によるサイレントインストールの機能は、以下の理由により組織で利用可能です。
- 各ユーザーが個別にアドインを手動でダウンロードしてインストールする必要はなく、管理者が一度にすべてのユーザーに対して実行できるようになっています。
- セキュリティ上の理由により、インターネットからソフトウェアをダウンロードしてインストールすることは推奨されません。組織によってはこのような処理の実行がブロックされる場合もあります。
- 管理者がアドインを管理することで、より多くの設定が可能になります。
- 管理者によるサイレントインストールの機能では、以降のアップグレードがすべてのユーザーに自動で更新されます。
前提条件
Zoho Mail Outlookアドインのプロビジョニングと設定を続行する前に、プラグインを使用するすべてのユーザーに以下の用意をしておくことが推奨されます。
- Microsoft Outlook(2013、 2016以上)
- Windows Vista/7/8/10
- .NET Framework 4.6.2
- Visual Studio 2010 Tools for Office Runtime
- Windows用OutlookにおけるZoho Mailの設定:IMAPおよびActiveSync(デスクトップ用)
メモ:
.NET Framework 4.6.2のインストールまたは詳細については、こちらをクリックしてください。
Zoho Mailアカウントをまだ設定していない場合、以下のいずれかの方法で設定できます。
- IMAPアカウント
Windows用OutlookにIMAPとしてZoho Mailアカウントを設定するには、こちらをクリックします。
- デスクトップ用のActiveSync
Windows用OutlookにActiveSyncとしてZoho Mailアカウントを設定するには、以下の手順に従ってください。
- アカウントの追加画面で、手動設定するか、追加のサーバーの種類を選択し、[次へ]をクリックします。
- Outlook.comまたはExchange ActiveSyncの対応サービスを選択し、[次へ]をクリックします。
- 必要な情報を入力し、「msync.zoho.com」をサーバー名として設定します。
- [次へ]をクリックし、接続の完了後、[完了]をクリックします。
- POPアカウント
Windows用OutlookにPOPとしてZoho Mailアカウントを設定するには、こちらをクリックして、表示される手順に従ってください。POPアカウント用のアドインをダウンロード、インストールして認証する方法については、こちらをご参照ください。
ダウンロードやインストール
Zoho Mail Outlookアドインをインストールするには、まずMSIインストーラーをダウンロードし、ネットワーク全体で共有します。次に、グループポリシーオブジェクト(GPO)を作成し、すべてのユーザーに対してZoho Mail Outlookアドインをインストールする必要があります。組織に対してサイレントモードでインストールを実行するには、以下の手順に従ってください。
ネットワーク全体のMSI共有手順
- 以下のリンクを使用して、パソコンにMSIインストーラーをダウンロードしてください。
- パソコンに空のフォルダーを作成し、そのフォルダーにMSIインストーラーをコピーします。
- フォルダーを右クリックし、[プロパティ]をクリックすると、ダイアログボックスが開きます。
- プロパティダイアログボックスで、画面上部の[共有]を選択し、[ネットワークファイルとフォルダー共有]の[共有]をクリックします。
- ファイルの共有画面で、アドインを適用するユーザーまたはグループを追加して、[共有]をクリックします。
- これで、フォルダーは選択したネットワーク全体で共有されます。[完了]をクリックします。
GPOの作成方法
- グループポリシー管理画面を開くには、コマンド実行ウィンドウを開き、「gpmc.msc」を入力して、[OK]または[参照]をクリックします。
- グループポリシー管理画面で、組織を右クリックして、[このドメインにGPOを作成して、こちらに関連付けする]を選択します。新しいGPOダイアログボックスが表示されます。
- 新しいGPOダイアログボックスで、GPOに名前を付け、[OK] をクリックして新しいGPOを作成します。
- 新しく選択されたGPOを右クリックして、[編集]を選択します。これにより、グループポリシー管理エディターが表示されます。
- グループポリシー管理エディターで、[ユーザー設定]→[ポリシー]→[ソフトウェア設定]を選択します。
- ソフトウェア設定で、[ソフトウェアのインストール]を右クリックし、[新規]を選択してから、[パッケージ]をクリックします。開いたダイアログボックスが表示されます。
- 開いたダイアログボックスで、MSIインストーラーが保存されているネットワーク上の共有フォルダーに移動します。「ZohoMailOutlookAddinSetup.msi」ファイルを選択し、[開く]をクリックします。
メモ:
MSIのネットワークパスを使用する必要があります(ローカルパスではありません)。共有フォルダーのネットワークパスは、そのフォルダーのプロパティダイアログボックスの共有タブで確認できます。
- ソフトウェアの適用ダイアログボックスで、適用方法の[詳細]を選択して、[OK]をクリックします。
- Zoho Mail Outlookアドインのプロパティダイアログボックスの画面が表示されます。[適用]タブの[適用の種類]から[割り当て済み]を選択します。適用機能でログオン時にアプリケーションをインストールし、インストールユーザーインターフェース機能で[基本]を選択して、[詳細]ボタンをクリックします。
- 詳細な適用機能で、[パッケージを適用する時に言語を無視する]にチェックを入れて、[OK]をクリックします。
- Zoho Mail Outlookアドインのプロパティボックスで、再度[OK]をクリックします。
- ソフトウェアインストールの設定は、グループポリシー管理エディターの画面右側に表示されます。
- GPO設定は完了し、Zoho Mail Outlookアドインは、ユーザーの次のログイン時に適用されます。
Outlookアドインの機能
Zoho Mail Outlookアドインを使用すると、以下を実行できます。
迷惑メール対策の管理
- 迷惑メールを報告する:最新のメールまたは選択したメールを迷惑メールフォルダーに移動するのに役立ちます。
- フィッシングを報告する:メールをなりすましメールとして報告して、迷惑メールフォルダーに移動します。
- 差出人をブロック(制限)する:最新のメールの送信者を拒否の一覧に追加するには、[差出人をブロックする]をクリックします。メールも迷惑メールフォルダーに移動します。
- 差出人を管理する:「差出人を管理する」ダイアログボックスで次の処理が可能です。信頼/拒否や許可/ブロック中のメールアドレスの一覧に、差出人を追加して分類することができます。また、新しい差出人の一覧を手動で追加したり、差出人を「信頼済み」から「拒否済み」に、またはその逆に変更することもできます。同様の処理は、「許可された/ブロックされたメールアドレス」機能でも実行できます。こちらからメールを検索や削除することができます。
- 差出人のブロックを解除する:[差出人のブロックを解除する]ボタンをクリックして、、拒否の一覧から差出人を選択して削除すると、選択した差出人のブロックが解除されます。また、メールを迷惑メールフォルダーから受信トレイに移動します。
クリック時の通知
受信トレイにてメールをクリックすると、表示画面でメールが開きます。迷惑メールの疑いがあり、迷惑メールスコアが低い場合、メールの下に注意を促す警告メッセージが表示されます。これにより、メール内のリンクをクリックしたり、添付ファイルを開く際に注意を促し、処理ボタン(「差出人をブロック(制限)する」や「差出人を信頼」など)を表示して、即座に対処できるようにします。特定のクリック時の通知は、以下のとおりです。
アカウント
Outlookクライアントで複数のメールアカウントを設定していることはよくあります。認証済みのアカウントは、「アカウント」に一覧表示されます。プロフィールに複数のアカウントが設定されていることがあるため、アカウントグループには、現在有効なメールアカウントが表示されます。
たとえば、
「suzuki@outlook.com」と「suzuki@zohocorp.com」という複数のアカウントがある場合、両方に迷惑メール対策フィルターを有効にしたいとします。その場合、まず両方のアカウントをOutlookで設定する必要があります。設定すると、アカウントはZoho Mailリボンの「アカウント」セクション下に一覧表示されます。一覧表示されたアカウントの中から個別に選択し、送信者の管理を含むさまざまな設定をカスタマイズできるようになります。
「suzuki@zohocorp.com」が有効なアカウントである場合、「suzuki@zohocorp.com」がリボンに表示されます。Zoho Mailの迷惑メール対策機能は、「suzuki@zohocorp.com」アカウントに対し機能します。「suzuki@outlook.com」のメールフォルダーに切り替えると、「suzuki@outlook.com」がリボンに表示され、Zoho Mail迷惑メール対策機能は、「suzuki@outlook.com」に対して機能します。
メモ:
アドインはZoho Mailアカウントにのみ動作します。その他のアカウントでは、Zoho Mailタブは表示されません。
設定
データセンター(DC)の選択やプロキシ設定を有効にする機能は「設定」で利用できます。
DCを選択するには、以下の手順に従ってください。
- リボンの[アカウント]セクションで、[設定]をクリックします。
- 初期設定では、DCに米国が表示されます。DCを設定するには、ドロップダウンをクリックして表示される米国、インド、欧州、中国、オーストラリアのいずれかから選択します。
メモ:
自分のDCを確認するには、accounts.zoho.comに移動して、画面右上のプロフィールアイコンをクリックします。Zoho Mailデータセンターが記載されています。
Outlookのバージョンによっては、ユーザーがPOPメールアカウントを削除しにくくなっている場合があります。たとえば、ユーザーがどのメールアカウントでもアドインの使用を続けたくない場合や、一時的にアドイン機能を無効にしたい場合、アドインを完全にアンインストールする必要はありません。ユーザーは[サインアウト]ボタンを選択することで、アドインからサインアウトできます。再度アドインを使用するには、再認証する必要があります。
組織がインターネットへの接続にプロキシサーバーを使用している場合は、以下の設定手順に従ってください。
- [設定]をクリックします。
- DCの下にある[プロキシの使用]機能を選択します。
- プロキシ設定で、ホスト、ポート、ユーザー名、パスワードを入力します。
- [保存する]をクリックし、設定を適用します。
メモ:
プロキシの詳細については、システム管理者にお問い合わせください。