福祉業界の経営者が語る!安心してデータ管理できるCRM導入で急速な事業拡大を実現

「紙やスプレッドシート中心の運用からCRMを活用した運用に移行できるのだろうか」「CRMを導入したものの、なかなか運用が定着しない」 このような悩みを抱えている中小企業は多いのではないでしょうか?

今回、お話を伺った株式会社Kaien(カイエン)は6年以上前からCRMを導入し、福祉事業という紙が主流の業界にも関わらず、CRMを活用した効率的な運用で事業を発展させ続けています。

「その発展に欠かせなかったのが、人材サービス業の基幹システムとなるCRMでした。」と語るのは、株式会社Kaien代表取締役の鈴木氏。

鈴木氏は、多彩な経歴を持ち前職はNHKアナウンサー。アメリカでMBAも取得しています。そして、お子さんが発達障害と診断され大きな転機を迎えました。発達障害の方を社会的な自立を支援したいという想いから、発達障害に特化した就労支援や発達障害の子どもの教育などの福祉事業を展開しています。

本記事では、福祉事業が抱えていた課題やCRM導入の狙い、CRM選びのポイント、導入のノウハウについて詳しくまとめました。ぜひ御社のビジネスへ活用するヒントにしてもらえれば幸いです。

事例写真:株式会社Kaien 鈴木 氏

■インタビュー回答:
株式会社Kaien 代表取締役 鈴木慶太氏

■このような方におすすめの事例です:

  • 紙やスプレッドシート中心の運用からCRMを活用した運用に移行できるか不安
  • CRMを導入したものの、なかなか運用が定着しない

■インタビュー動画:

 

■目次:

発達障害に特化した人材サービスを提供する株式会社Kaienの経営者が語る、ビジネスにおける重要なポイント「真摯」とは

-御社の事業について教えてください。

当社は、発達障害の方への就業支援が中心で、その他に発達障害のお子様向けに学習支援やキャリア教育をしています。オフィスは東京と神奈川に12ヶ所あり、会員登録は大人が数千人、子どもが千人ほどです。

当社の特徴としては、障害を持つ方の就職率がとても高いことです。当社の就労支援を受けた方は1人暮らしできる程の収入を得られる方が多く、そのような実績もあり会員数が年々増えております。

-鈴木様が大切にしていること、心がけていることをお聞かせください。

ビジネスをする上で一番重要なのが信頼です。特に、障害のある方との接し方や人材サービスという業種ならではの堅牢な情報セキュリティによる信頼性を重要視しています。当社の中では「真摯」という言葉であらわしています。

また、お客様や取引先と1つのチームとして解決していくことも重要だと考えています。発達障害の方の就職や社会に適応させることはなかなか難しく、今までの医療や学問に頼るだけでは解決しません。当社や医療分野、学術分野個々の活動では困難であり、当事者やその家族、様々な企業、機関の方々と情報交換をしながら一緒になって解決策を作っています。

他国で言葉や文化で経験する苦労が、同じ言語の中で起こるのが発達障害です。そのため、発達障害の方には常に首尾一貫したズレのない情報を届けなければ信頼関係を築けません。チームでの論理的な「真摯さ」が肝要なのです。

福祉業界では、重要な情報管理もアナログが主。CRM導入の狙いとは?

-Zohoサービスの具体的な活用方法を教えてください。

Zohoサービスは当社事業の根幹です。クラウド顧客管理「Zoho CRM(ゾーホー・シーアールエム)」とクラウド採用管理「Zoho Recruit(ゾーホー・リクルート)」を当社の基幹システムとして使っており、ほとんどの情報をこのシステムで管理しています。Zoho CRMとZoho Recruitは以下のように事業で使い分けています。

  • 小中高生向け放課後デイサービス事業:Zoho CRM
  • 就労支援事業:Zoho リクルート

事例写真:株式会社Kaien 社内の様子

Zoho CRMでは小中高生向け放課後デイサービスの会員情報を一元管理し、オンライン請求管理「Zoho Invoice」と連携させて請求書を作成しています。人材サービス向けに特化したCRMであるZoho Recruitでは、会員情報とともに求人企業や支援機関を一元管理しています。またDBアプリ構築「Zoho Creator」でデータベースを構築し、Zoho RecruitやZoho CRMと連携させて複雑な運用に対応できるように、活用しています。

オフィスは、非常にシンプルで紙等の書類が殆んどなく、社員が一人一人のPCでZohoサービスを活用して業務を行っている。

-導入前の課題は何でしたか?

CRM導入を検討し始めたのは2010年頃に遡ります。福祉の業界は、まだまだアナログで紙でのやり取りが多く情報が分散しています。どの情報がどこにあるのか分からないことが最も怖く、当社の文化として事業当初からクラウドサービスを使ったデータの一元管理を意識していました。

当時日本では、自社サーバーの方がセキュリティ性も安全性も高いと言われている時代でした。一方アメリカでは、クラウドサービスは大手企業から中小企業、ベンチャーまで当たり前のように活用されており、留学中の経験からむしろクラウドサービスの方が安全なイメージを持っていました。

読む力がある人、書く力がある人、スプレッドシートがどんなに複雑でもついていける人だけが社員だったら、スプレッドシートだけでもある程度までは運用できたと思います。しかし、対人サービスは好きでみんな賢いけれども、ITリテラシーはそんなに高くないという社員が多く、スプレッドシートだと使いこなせませんでした。機械に任せられることはある程度任せたほうがみんなハッピーになると考えていました。事業拡大を目指すなら、CRMのように簡単にデータ管理でき、簡単に操作できる仕組みが必要でした。

具体的に検討し始めたのは、TEENSという発達障害のある小中高生向けの放課後等デイサービス・児童発達支援事業を立ち上げる時。立ち上げ以前から、イベント形式で何十人の子どもに対してサービスを提供していましたが、TEENS事業の立ち上げ時点で100人程度の会員情報の管理が必要になりました。TEENS事業ではその親御様へ毎日個別のメールを送る必要がありました。メールの誤送信があってはいけない、TEENSのサービスを通じて蓄積してきたお子様の情報や日々の活動記録等をシステムでしっかり一元管理したいという狙いからCRMの導入を検討しました。

-Zoho CRMを採用した決め手は何ですか?

要件の実現性と価格で決めました。Googleの「Google Workspace」というグループウェアを使っていて、「Google Workspace」とデータ連携が出来るシステムを探していました。Google Workspaceのマーケットプレイスで検索してZoho CRMを知りました。セールスフォースも知っていましたが、以下の理由からZoho CRMの導入を決めました。

  • 「Google Workspace」と連携できる
  • ITリテラシーが高くなくても操作でき、導入が可能
  • 管理する項目を自分で簡単にカスタマイズできる
  • 見込み客の成長記録などのステータス管理ができる
  • お客さまが直接データを打ち込めるWebフォームを簡単に作成できる
  • メール配信を自動化できる
  • 初期費用なしで1アカウント1ヶ月間から契約でき、事業規模に合わせた導入が可能

2011年当時、れらを満たすCRMがZoho CRMしか見つかりませんでした。しかも当時から直感的な画面操作だったので、システム導入時の設定も難しくなかった点も決め手の1つです。

事例画像:Zoho システム構成図

Kaien社におけるZohoシステム構成図

CRM導入成功の秘策は、CRMに業務を合わせること!「CRMなしでは事業規模拡大はできなかった」と語るその理由とは?

-Zohoサービスを導入する際に気を付けたことを教えてください。

事業の初期段階で導入しているので、Zoho CRMにある程度運用を合わせることを重視しました。一般的にもシステムを導入する際、システムの仕様が自社の運用プロセスに完全にフィットすることはありえません。システムの癖と今までの運用をどれくらい合わせられるのかが非常に重要なポイントです。福祉業界で常識とされる運用を如何にシステムに合わせて落とし込み、構築するのかを徹底的に考え、現場の社員にも伝えました。

紙による運用は行っていませんでしたが、メールやスプレッドシートはよく使っていたので、それらのすごく少なくなったのは導入した大きな効果だと思います。さらに、検索機能により大量データから必要な情報の抽出が容易になったのも効果的でした。導入以前も情報の送信ミスがあったわけでは無いですが、Zoho CRMを導入したことで、新入社員が3倍に急増した際も混乱なく運用出来ています。もしCRMを導入していなければ、社員が急激に増えた際かなりの混乱があったと思います。混乱なく会社規模の拡大と情報の一元化が進んだことは大きかったです。Zoho CRMなしで会社の規模拡大は無理だったと思います。

例えば、スプレッドシートだとITリテラシーの低い人は関数を壊し、その修正にムダな工数を取られたりします。CRMシステムだと入力方法が制限されているので、壊れることがありません。自動化することで業務効率は上がり、現場の社員は非常に楽になります。システムにある程度使う側が合わせていったことで、最終的に会社も現場も効果を実感し、ハッピーになることができました。

-導入プロセスはどのように対応されましたか?

契約後すぐ現場に導入しています。当時は簡単なシステムから導入したので、以下のタスクを数週間程で実施しました。

  • 運用フローの設計
  • データベース項目の設定
  • フォームの設定
  • メールのテンプレート作成
  • スタッフへのレクチャー
  • テストデータでのテスト運用

その後、実運用に入りました。実際にシステム設定に掛かった時間は数日でした。導入は、まずは必要最低限の機能に限定し、スプレッドシートの運用とCRMの運用の切り分けをしっかりと検討しました。結果、現場の混乱もなく導入し定着も出来ました

-導入後カスタマイズなどされていますか?

最近はかなりしています。やはりスプレッドシートの方がちょっとした変化に対応しやすいので、スプレッドシートでの運用部分が大きくなってしまいます。それをできる限りCRMに取り込もうと今動き始めています。

もう1つは権限管理です。スプレッドシートだと簡単に共有できるので、情報管理の危険が高くなってしまいます。正直ヒヤリ・ハットもあったので、権限管理ができてセキュリティがしっかりとしたZoho CRMにすべての情報を移行したいと思っています。

更なるIT活用を目指す!プロモーション~見込み客から顧客化までのフローを自動化

-今後の課題や取り組んでいきたいことをお聞かせください。

今は見込み客になった段階からCRMによる運用を行っていますが、当社では見込み客になる以前の方達への情報提供も行っています。今はスプレッドシートで管理しているそのような見込み客以前の方の情報も、今後はCRMで管理していきたいと思っています。セールスプロモーションを行い、説明会に集まった方達を見込み客の段階へ育て、そして顧客化するフローを、ITを活用して自動化して行きたいと考えています。

当社はありがたいことに自然と見込み客が集まっておりますが、今後、競争が激化した時に勝ち残るポイントは、如何に見込み客に適切なタイミングで適切な情報を伝えられるかだと考えています。もちろん、手作業の業務や直接会って話をする業務は必要ですが、今後はマーケティングオートメーションで実現したいと考えています。

発達障害のお子さんを持つ親御様は、当社の情報を見て興味を持って頂いている期間が1~2ヵ月程度で、一度ご連絡頂いたタイミングを起点にある程度自動化した情報のやり取りを行い、その興味の思いに対して応えて行くことをやっていきたいです。

-最後に、他社様へオススメの使い方などあればお聞かせください。

最近、権限管理がとても重要だと感じています。お客様の情報を扱う=セキュリティ対策にも力を入れることが重要です。拠点数が増えることで、その拠点の社員は、その拠点に来る会員情報の閲覧のみ出来れば良く、他の拠点の情報を見えないようにする管理権限があることで、CRMシステムを安心して使うことが出来ます。 

あとは、当社が使っているのはかなりベーシックな機能だけだと思います。それでも社員はかなり効率良く働けているので、特別な機能を使いこなすというよりもベーシックな機能をしっかりと活用していくことが重要だと思います。

事例写真:株式会社Kaien 鈴木 氏

■導入した製品:

  • クラウド型顧客管理・営業支援サービス「Zoho CRM
  • クラウド型人材管理・採用支援サービス「Zoho Recruit
  • オンライン請求管理サービス「Zoho Invoice
  • クラウド型DBアプリ構築サービス「Zoho Creator

取材企業情報

  • 会社名: 株式会社Kaien
  • 事業内容: 発達障害の方に特化した
    • 人材サービス事業(人材紹介、人事コンサルティング)
    • 就労支援事業(大人の発達障害者向け「就労移行支援事業」学生向け「ガクプロ」)
    • 教育事業(お子様向け「TEENS」)
    • その他 (相談支援事業、啓発事業など)
  • 代表: 鈴木慶太
  • 設立: 2009年9月
  • 社員数: 170人(2016年12月現在)
  • 所在地:(本社)東京都千代田区東神田2-7-9 U・Yビル3階
  • 資本金: 1,740万円(2012年10月現在)
  • URL: http://www.kaien-lab.com/

プロジェクトサマリ

  • 導入前の課題:

    • スプレッドシートメインの顧客情報管理のため、情報が社内に散在していた
    • スプレッドシートの関数が壊れやすく、修正に時間を取られていた
    • スプレッドシートの顧客情報を元にしたメール配信で、ご配信のヒヤリ・ハットが発生していた
  • 導入の狙い:

    • 効率的な情報の一元管理と共有
    • 情報セキュリティの担保
  • 選定時に重視したポイント:

    • 「Google Workspace」との連携
    • 導入のしやすさ(ITリテラシーが高くなくても操作・導入可)
    • 管理項目の設定変更のしやすさ
    • 見込み客のステータス管理可否
    • Webフォーム作成機能
    • メール配信の自動化機能
    • 契約形態と価格
  • 決済担当者: 社長
  • 導入の流れ:

    • 運用フローの設計
    • 管理項目の設定
    • フォームの設定
    • メールのテンプレート作成
    • スタッフへのレクチャー
    • テストデータでのテスト運用
  • 導入の効果:

    • 情報の一元管理と共有
    • 情報抽出の効率化
    • メール送信業務の効率化、業務コスト削減
    • 情報セキュリティの向上
  • 今後の取組み予定:

    • 見込み客以前のお客様情報のCRM管理
    • 見込み客育成から顧客化までのプロモーション・フローを自動化
 

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