社内の異なる事業部門間で
顧客情報の一元管理を実現
経営判断の迅速化
残業時間の6割減に貢献

住宅産業を中心に大分県地域の暮らしを支えるSAKAI株式会社(以下、坂井建設)。同社は、異なる事業部門間での顧客情報の一元管理の実現が急務となっていた。2014年、CRMツールのセールスフォースを導入したが、使いにくさから現場に定着しなかったため、2016年、Zohoのクラウド型顧客管理・営業支援システム「Zoho CRM」を導入。現在では同社が全社員に配布する「経営計画書」にZoho CRMの利用を強調するなど、同社の経営の根幹を担うツールとして今ではなくてはならない存在だ。全社での顧客情報の一元管理の実現による経営判断の迅速化、生産性の向上により残業時間の6割減にも貢献。データに基づく思考や行動へと社員の意識改革も進んでいる。

■「デパートような工務店」の実現では
顧客情報の一元管理がベースに

        

1961年創業、60年近くに渡り住宅産業を通じて、大分県地域の暮らしを支え続けている坂井建設。現在、サラダホームというブランドを展開する新築事業に加え、リフォーム事業、不動産事業を展開し、住まいに関わるサービスをワンストップで提供する「デパートのような工務店」を目指している。また、住宅業界に留まらずIT関連事業や介護事業など事業領域の拡大や、福岡県をはじめ九州、アジアへの進出にも積極的だ。

同社が目指す「デパートような工務店」を実現する上でベースとなるのが、異なる事業部門間における顧客情報の一元管理だ。同社で社内インフラやIT関連事業を担うi-DEAR事業部 部長 渡辺 洋一郎氏は従来の課題についてこう話す。「新築事業は工務店に特化した顧客管理ソフト、リフォーム事業は宛名印刷ソフト、不動産事業は紙情報といった管理方法が全く異なっていました。例えば、過去に中古物件をリフォームしたいとおっしゃっていたお客様が、今回新築を建てたいとご相談に来店された時、リフォーム部門でそのお客様の情報を探すのは大変でしたし、見つけたとしても名前と住所だけしか書かれていないというのが現状でした」

2014年、同社は全社で顧客情報を一元管理するべく、セールスフォースを導入。導入にあたって、工務店に特化した顧客管理ソフトの仕組みをそのままセールスフォースに当てはめたため、多くのカスタマイズを行うこととなり、その結果、使いづらいものになってしまった。また現場に対しCRM導入のメリットを上手く伝えることができず、手間が増えるといった抵抗感を抱かせてしまったことも定着を妨げた。

「今思うと、現場視点が欠けていました。それでも何とか使いやすいものにしようと、営業が切望していたセールスフォースのUI(User Interface)向上を図ろうとしたのですが、多くの追加費用がかかることがわかりました。追加投資は断念し、セールスフォース導入プロジェクトは頓挫しました」(渡辺氏)

2016年、CRM導入を仕切り直す際、渡辺氏の念頭にあったのが、Zohoのクラウド型顧客管理・営業支援システム「Zoho CRM」だった。

■懸案だった顧客情報の一元管理の実現が
Zoho CRM採用の決め手に

以前、渡辺氏はIT関連事業でZoho CRMの無料版を使った経験があるという。「自分でいろいろ試してみて使いやすいと実感したこともあって、次期CRM候補としてZoho CRMを検討するべく、Zoho CRMの導入支援で豊富な実績を有するカイト合同会社(以下、カイト)のセミナーに行きました」

カイトのセミナーを聴講する中で、「なぜセールスフォースの導入が失敗したのか」、その理由が明確になったと渡辺氏は振り返る。「見込み客から商談、リピートといった商談ステージのフロー図を見せながら、CRM導入の根幹となるこの設計図づくりが重要になるとの指摘がありました。セールスフォース導入に際して、何のために導入しどう運用していくのかといった設計図をしっかりと作っていませんでした。Zoho CRMなら設計図通りに、必ずビジネスプロセスを変革できるという力強いメッセージは胸に響きました」

「使う人に『使ってみよう』という気持ちを持ってもらうことが大切になるため、最初はシンプルに始めましょう」という言葉も共感できたと渡辺氏は話す。「Zoho CRMはUIも直感的でわかりやすく、これなら営業もストレスを感じることなく利用できると感じました」

CRM導入は2度目となるため今回は失敗できないとの思いから、時間をかけて慎重にZoho CRMを含めCRM製品の検討を進めたという。検討段階で重要なテーマとなったのが、坂井建設にとって懸案だった異なる事業部門間における顧客情報の一元管理の実現だった。

「カイトから、Zoho CRMで用意されている3種類の商談ステージのレイアウトを活用することで実現できるとの提案がありました」と渡辺氏は話し、こう説明する。「ネットショッピングなどWebを利用したBtoBビジネスと不動産売却は、商談ステージが異なるためそれぞれにレイアウトを使用します。また新築、リフォーム、不動産に関しては商談ステージに大きな違いがないことから、商談の名前をスラッシュで区切るなど、汎用性とルールを上手く使って1つのレイアウトで対応することができます」

同社の懸案事項を解決できることが、Zoho CRMの採用を後押しした。「顧客情報をベースに様々な事業を展開し、お客様サービスを向上させていく当社の経営戦略に、Zoho CRMは適していると経営層にプレゼンテーションしました。またカスタマイズもある程度自分たちでできるため、コストをかけることなく現場のニーズに応えることで、定着を図ることが可能になるとの話もしました。セールスフォースの導入で失敗した経験を活かし、今回は入念に設計図をつくり、それを経営層に示すことで、2016年にZoho CRMの採用が決まりました」(渡辺氏)

■全社員に配布する「経営計画書」の中で
Zoho CRMの利用を何度も強調

 セールスフォースからの移行は多くのカスタマイズによる複雑化に加え、1万レコードという膨大なデータの移行を自社で行ったため、半年間を要した。2017年、坂井建設のさらなる成長を支える次期CRM基盤にZoho CRMが本稼働。同社の経営戦略におけるZoho CRMの重要性を物語る事実として、経営トップが作成し全社員に配布する「経営計画書」の中で、「Zoho CRMのメモ機能を使ってお客様情報の入力を必須とする」など、Zoho CRMの利用に関して何度も強調している点が挙げられる。

業務プロセス改革を伴うCRMの現場への定着では、トップダウンとボトムアップの両面が必要だ。営業の手間を最小限にし、効果の最大化を図るために商談ステージや入力項目をシンプルにしたと渡辺氏は話し、こう続ける。「営業には自分の営業活動を支援するツールとしてZoho CRMを使ってほしいと話しています。商談ステージのフローに合わせて、次の行動を起こすために、いつ何をすべきかが表示されるため、自身の営業活動をデータで管理することができます。またクラウド型のZoho CRMは、営業が外出先で顧客情報を確認できることに加え、スマートフォンやノートPCで移動時間を有効活用しZoho CRMに入力することが可能です。今、入力データを業務日報にするべく検討を進めています」

営業が毎日Zoho CRMに入力することで、様々なレポートが自動的に作成されるため、総務部門の業務の効率化も図れた。データを視覚的に見やすく表示するダッシュボードを使って様々なレポートを利用し、会議も行っている。またダッシュボードでは、各営業の成績がグラフ化されており、大型契約を取るとすぐにグラフに反映されるため、営業のモチベーションアップにもつながっている。マネージャーにおいてもZoho CRMの活用が浸透してきたと渡辺氏は話す。「Zoho CRMをもっと上手く活用し、部下のマネージメントやチームの意思決定の判断に役立てようとしています」

前回の失敗を活かし、現場視点を大切にしていると渡辺氏は強調する。「事業部ごとに月に1回Zoho CRMに関する勉強会を開催しました。現場へのメリットを説明するとともに、そこで出た要望に対しできる限り反映するようにしました。運用している今も、現場の声を吸い上げることを常に心掛けています」

 運用面ではワークフローによる自動化も重要なポイントとなる。「14日以上経過したお客様を抽出してタスク化するなど、ワークフローを直感的に作成できる点も高く評価しています」(渡辺氏)

■Zoho CRMをはじめICTを活用することで
業績をアップさせながら残業時間を6割削減

Zoho CRMの導入により、生産性向上とワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)を目指す働き方改革が大きく前進したと渡辺氏は話す。「当社は、時間をかけずに利益を追求するという考え方を全社員に浸透させています。残業時間の制限などの施策と合わせて、Zoho CRMをはじめICTを活用することで効率化や生産性の向上を図り、その結果、業績をアップさせながら残業時間を最長残業時間から約6割削減することができました」

Zoho CRMの導入で生産性向上とワーク・ライフ・バランスが図れ、残業時間の約6割削減に貢献

 坂井建設は、建築関連の情報を提供する雑誌などを発行する新建新聞社が主催する「THE SHINKEN HOUSING AWARD2019」で「〜働き方改革〜ICT組織改革賞」を受賞した。住宅業界で常態化している長時間労働の削減に対する革新的な取り組みや、持続可能な工務店経営に資する組織作りが評価されたためだ。「セールスフォース よりもコストを抑えることができたのですが、コスト面よりも非常に大きな効果が得られました。Zoho CRMの導入効果は、大きく2つのポイントがあります。1つめは、紙ベースの昔ながらの考え方ではなく、データに基づく思考や行動へと意識改革が進んできたという点です。ダッシュボードやレポート機能により経営トップやマネージャーの意思決定の迅速化が図れました。2つめは、労働時間の短縮です。定性面と定量面の両方で効果が出ていることで、働き方改革の推進に大きく貢献していると考えています。

 今後の展望について渡辺氏はこう話す。「今後、九州、アジアへの事業展開を進めていく上で、大切なお客様の情報を一元管理し、意志決定のスピードアップやデータを活用した営業支援などを行うために、Zoho CRMの重要性はますます高まっていきます。まさに経営の根幹を支えるツールとしてさらに活用を進めていきます」

基本理念「私達は全ての人々に感謝し、係わりを持つ人全てに誠実であり、日々革新し続ける」のもと、業界の垣根を超えて事業を展開する坂井建設。Zoho CRMは同社の成長を支え、一緒に進化していく。

アプリケーションスイート「Zoho One」導入の理由と効果

個々の優れたツールによる部分最適ではなく
全体最適の実現に向けてZoho Oneを導入

 同社では従来、請求書発行業務の効率化が課題となっていた。「請求書発行業務の自動化を図りたいと、カイトに相談すると、定額料金でCRMを含む40以上のアプリケーションを利用できるZoho Oneをご提案いただき、導入することにしました」と渡辺氏は話し、説明を続けた。「今は、『Zoho Books』の請求書機能で請求書を発行・管理しています。Zoho Booksから未入金のレポートが15日単位で自動的に出てくることに加え、請求書の発行ベースと期日ベースで消込が行われていない案件を簡単に抽出できるため、請求書の発行から入金までスムーズかつ厳格な管理を実現しています。さらに、すべてZoho Oneの中で完結されるため、転記の必要もなく入力ミスの心配もありません」

ほかにも、メールマガジン配信・分析サービス「Zoho Campaigns」、プロジェクトの進捗・工数管理・分析サービス「Zoho Projects」、Webサイト訪問者への営業アプローチサービス「Zoho SalesIQ」を利用している。Zoho CRMを中心に、Zoho Campaigns、Zoho SalesIQなどを連携して利用することで、マーケティングオートメーションの仕組みを構築したいと、渡辺氏は抱負を述べる。

Zoho Oneを導入した目的について渡辺氏はこう話す。「当社の経営戦略では、顧客情報に紐づいて事業を拡大することで、お客様サービスの向上を図っていくことがベースとなります。個々の優れたツールによる部分最適ではなく、全体最適の実現に向けてZoho Oneを選択しました。電車の車両のように何両も繋がって、当社の理念や経営戦略の実現に向けて社員とともに走り続ける、そんなイメージをZoho Oneに抱いています」

SAKAI株式会社

  • 本社所在地:大分県大分市大字中戸次5890番地
  • 設立: 1961年
  • 従業員数: 66名
  • 事業内容:本格的な木造軸組工法による高品質の注文住宅の設計・施工・販売・アフターサービス・リフォーム工事一式・不動産売買・媒介・賃貸・管理
  • URL: https://www.saladhome.com/

導入支援パートナーについて

カイト合同会社(KITE, LLC)

Zoho CRM を中心としたクラウドテクノロジーの活用を通じ、クライアント各社のデジタルトランスフォーメーションを推進しています。
提供サービスは全て「生産性向上のための仕組みづくり」を主眼として設計されており、2014年の創業以来、延べ100社以上の企業様にご利用いただいております。

  • 本社所在地: 東京都千代田区一番町13−2 2F
  • 設立: 2014年
  • 従業員数: 5名(契約社員含む)
  • 業種: コンサルティング
  • パートナー認定: プレミアムパートナー
  • ビデオ会議対応:
  • 対応地域: 全国
  • 対応サービス: 全サービス
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