Zoho CRMの導入によりデータを
活用し顧客との絆を強化
10年連続の120%超の売上成長に貢献

福岡県福津市で地域住民から70年以上に渡り愛され続けている株式会社イナバ写真館(以下、イナバ写真館)。この10年間、120%の成長を継続する同社のビジネスモデルの根幹は、写真館をサービス業として捉え、お客さま第一を徹底追求している点だ。事業が拡大する中、2016年にデータに基づく顧客管理を実現するべくZohoのクラウド型顧客管理・営業支援システム「Zoho CRM」を導入。CRMツールのセールスフォースと比較し、開発費を1/3、ランニングコストを1/10に抑制できる点が採用のポイントとなった。

導入後、お客さまからの電話をポップアップで表示し、会話をしながらメモ機能で通話内容を入力するなど情報共有を実現。またAPIによりZoho CRMとGoogleドライブを連携し、写真データのメール納品など効率化と利便性の向上を図っている。

■お客さま第一のビジネスモデルでこの10年間、120%の成長を継続

福岡県の北部、福岡市と北九州市の中間に位置する福津市で1946年の創業以来、70年以上に渡り地域住民に愛され続けているイナバ写真館。「日本一おしゃれな写真館」、「日本を代表する思い出創造企業」を目指す同社はこの10年間、120%の成長を継続している。お客さま第一のビジネスモデルやCRMへの取り組みなど、新時代の写真館のあり方を追求している。同社のビジネスモデルのキーワードが「親戚のおじちゃん」だ。その真意について、イナバ写真館 代表取締役 吉田弦矢氏はこう説明する。

「年間1,000組の撮影のうち、七五三が40%を占めています。普段来ていない衣装で撮影するのは小さなお子さんにとって大きな負担となります。撮影の前に、お子さんの好きなオモチャや食べ物、笑いのツボなどご両親にカウンセリングを行いながら、子供たちと遊ぶ時間を設けています。子供とスタッフとの距離感が親戚のおじちゃんやお兄ちゃん、お姉ちゃんになったところで、衣装合わせを行い、撮影に入ります。子供たちに撮影する時間が楽しかったと言ってもらいたいのです」。七五三の写真撮影を求め、福岡市や北九州市など、遠方から来店する顧客も増えている。「誕生から七五三、入学式、成人式まで親戚のおじちゃんとして撮影を通じて、子供の成長をご両親とともに見届けるのは幸せなことです」

顧客の7割以上がリピーターや紹介という事実からも、同社が顧客との絆を最重視していることがよくわかる。その絆を築く上で欠かせないのがコミュニケーションだ。「写真館ビジネスは高度なサービス業」と言い切る吉田氏が、業界でいち早くCRMに着目した理由についてこう述べる。「お客さまが増え続ける中で、親戚のおじちゃんとしてお客さまごとの情報を頭の中で記憶していくというのは非現実的です。データに基づく顧客管理でお客さま一人ひとりにしっかりと向き合い、コミュニケーションによるサービス向上を図っていくためには、CRMが必要でした」

■セールスフォースと比べてZoho CRMは開発費が1/3、ランニングコストが1/10

2011年、イナバ写真館が最初に導入したCRMは、写真業界に特化したシステムだった。「住所管理と発注台帳管理で利用していました。通話内容のメモ機能もあったのですが、メモ機能を使うためには面倒なステップを踏まなければならず、従業員がスピーディーに対応するのは困難でした。お客さま数が増えるのに伴い、お客さまとの関係を継続的に構築できる、真の意味でのCRMの構築が急務でした」

2016年、CRMを徹底的に調べた結果、セールスフォースとZohoのクラウド型顧客管理・営業支援システム「Zoho CRM」の2つの製品に絞り込んだと吉田氏は振り返る。「ベンダーにセールスフォースの見積を依頼した結果、当社では導入できない高額の回答でした。業界特化型のCRMを使い続ける選択肢はなかったので、東京に出掛ける機会にZoho CRMの製品説明を受けるためにゾーホージャパンを訪ねました。そこで紹介を受けたのが、Zoho CRMの豊富な導入実績と知見を持つカイト合同会社(以下、カイト)でした」

当時、CRMの基本的な考え方もわかっていなかったと吉田氏は話す。「顧客管理ばかりに目を向けていたのですが、カイトと話をしていく中で、アンケートを使ってお客さまの声を吸い上げてビジネスに活かすなど、戦略的なマーケティングにデータを活用していくことの重要性に気づかされました。CRMの本質を大枠で理解できるようになったことは、カイトとのお付き合いで得た一番の宝だと思っています。またZoho CRMは、セールスフォースと比べて開発費が1/3、ランニングコストが1/10でした。これからも120%以上の成長を維持するためには、最適な投資で効果を最大化することが必要でした」

■お客さまからの電話をポップアップで表示、会話をしながらメモ機能で通話内容を入力

2016年5月、イナバ写真館はカイトのサポートのもとZoho CRMの構築を開始。Zoho CRM導入後、大きく変わったのが顧客との最初の接点となる電話による応対業務だ。Zoho CRMでは着信通話と発信通話に関して、通話日時、通話時間、通話内容を入力するメモなどを登録できる。その利便性について吉田氏はこう説明する。「お客さまが不在の場合、後日電話をかけなおす際に、この時間は不在が多いといったことも過去の履歴からわかります。またお客さまから電話がかかってきた時、ポップアップでお客さま情報が表示されるため、電話を取る前に気持ちの準備ができることに加え、会話をしながらポップアップで直接メモを残すことができます。さらにZoho CRMとクラウドPBXシステムTwilioを連携し、お客さまとの通話を録音しており、行き違いがあった場合に確認することも可能です」

当初は、商談という括りを理解するのに苦労したと吉田氏は話す。「七五三や入学式などの撮影が商談となります。また世帯主の名前を登録先で登録、それに紐づけた連絡先に家族の名簿が入っていくデータ構造になっています。お客さま情報をデータとして管理することでコミュニケーションがよりスムーズかつ効果的に行えるようになりました。例えば七五三の商談では、メモ機能により日時、タイトル、本文に加え、カウンセリングシートを添付しています。お客さまがリピーターとして来店された時、スタッフは撮影の前にお客さまの名前で検索し、どんな思いで来てくださったのか、また笑いのツボなどを確認しています」

同社は、社内にZoho CRMによる運用を定着させるための工夫も施している。「スタッフが商談ステージでメモ機能を使って入力するように、原則的に手書きメモを禁止しました。また、忙しくてご予約の入力を忘れたということがないように、閉店作業の中で当日の通話レポートを出力し、入力漏れがないかをチェックしています。入力漏れはその場で入力し、予約が重なっていた場合はお客さまにご連絡を入れてその日のうちに調整します。システム任せにせず、最後はアナログのワークフローでミスを防止し業務の品質を高めています」

同社は、全社員に支給しているスマートフォンにZoho CRMのモバイルアプリをインストールしており、顧客のご自宅で訪問撮影する際などに外出先からZoho CRMにアクセスし顧客情報を確認しているという。「数十人のお客さまを記憶できる写真家はいても、1,000人のお客さまを把握している写真家はまず存在しません。Zoho CRMによるお客さま情報の一元管理は、当社のカメラマンやスタッフの大きな強みとなっています」

■APIによりZoho CRMとGoogleドライブを連携し写真データのメール納品を実現

吉田氏は、スタッフが数分でも時間を節約できるように、必要に応じてワークフローを作成しているという。「例えば、ワークフローにより商談ステージの裏で工程管理を動かしています。写真を修整するレタッチ作業が完了した場合、担当者が完了のボタンを押すと、商談ステージが自動的に移動します。またご予約メールアドレスをご登録いただいているお客さまには、ご予約完了時点と撮影日前日にメールを送信するようにしており、人手をかけることなくサービス向上を図っています」

カメラマンであり、ICTに触れる機会がなかった吉田氏だか、今ではZoho独自のプログラミング言語「Deluge」(デリュージ)を使って自らプログラムをつくっている。「例えば、衣装管理システムとZoho CRMを連携させるプログラムをつくりました。使用する衣装と商談を紐づけ、日時を決めてZoho CRM側に送信すると、衣装を管理するカレンダーに反映されます。このプログラムをベンダーに依頼すると、数週間の時間と数百万のコストを要しますが、自分でつくればコストもかからず3日間で実現できました。またZoho CRMのキャンバスビューを利用し、振袖のレンタル事業用に写真付きで小物を含めて1,000点近い品物管理を行っています」

サービス向上や面倒なルーティン業務の自動化にAPI連携を活用していると吉田氏は話す。「Zoho CRMとオンラインストレージGoogleドライブを連携し、Googleドライブにお客さま専用フォルダーを作って、そこに撮影した写真データを保存しお客さまにメール納品しています。またGoogleカレンダーと連携し、スタジオ、カウンセリング、衣装室・ヘアメイク、写真選び・セレクトルームの4つの枠のスケジュールを自動的に反映させています」

Zoho CRMを衣装管理システムやGoogle カレンダーなどと連携させている

Zoho CRMに蓄積されたデータを経営にも活かしていると吉田氏は話す。「経営状況や目標進捗を把握するために、商談の作成件数、売上データ、入金データ、今月の撮影本数指標など毎日定期レポートが飛んでくるようにしています。また各スタッフの顧客単価が月次ベースでわかるため、データをもとに『何か悩んでいる?』といった話を客観的にできるようになりました」

2019年、同社は9月時点で前年同期比140%の成長を遂げているという。その推進力となっているのがZoho CRMだ。今後の展開について「Zoho CRMを導入して3年が経過し、お客さまデータも蓄積されてきたことから、データに基づきDMなどの施策を打つことで売上拡大を図っていきたい」と吉田氏は語った後、こう付け加えた。「素晴らしいサービスを提供する写真館が随所にあれば、写真館ビジネスの発展はもとより、写真館を中心とした新しい家族文化の形成にも貢献できると思います。お客さまとの関係構築やコミュニケーションの促進に欠かせないCRMとして、写真館が導入できる現実的かつ最適解がZoho CRMです。今後、Zoho CRMの利用者が交流するコミュニティづくりや、CRMの教育ビジネスにも取り組んでいきたいと思います」

地域の笑顔に支えられ、成長を続けるイナバ写真館。顧客との絆を大切に、撮影を通じて思い出を創造していく同社の取り組みを、Zoho CRMはこれからも支えていく。

<アプリケーションスイート「Zoho One」導入の理由と効果>

■定額料金で利用できるZoho Oneの豊富なサービスは戦略的マーケティングを実施する上で強力な武器に

顧客情報の一元管理をベースに、データをいかにビジネスに活かしていくか。「Zoho One」を導入することで、具体的に業務改善やサービス向上の話を進めることができるようになったと吉田氏は語る。「申し送りをどうするかなど、さまざまな問題が起きた時にみんなで解決する文化を築くために、チームコラボレーションソフトウェア「Zoho Connect」を使っています。またアンケート作成・集計サービス「Zoho Survey」は年賀状を受注する仕組みとしても利用しており、お客さま自身に情報を入力していただくことで、スタッフによる入力ミスをなくすことができました」

そのほかにも、メールマガジン配信・分析サービス「Zoho Campaigns」を使って、顧客目線で見た時のイナバ写真館の強みや課題についてアンケートを実施し、その結果をホームページのリニューアルに役立てている。「SNSマーケティングツール『Zoho Social』で、SNSのコンテンツに対するお客さまの反応を見るのを楽しんでいますが、本格的な活用はこれからです。イベント運営・告知サービス『Zoho Backstage』は写真館業界団体のコンベンションなどで活用してみたいですね。Zoho CRMを導入する際、カイトとの話の中で芽生えた戦略的マーケティングを実施していく上で、定額料金で利用できるZoho Oneの豊富なサービスは強力な武器となります。未来を展望し創造することができるZoho Oneには、大きな期待を寄せるとともに、胸が高鳴ります」(吉田氏)

   

株式会社イナバ写真館 代表取締役 吉田弦矢 氏

株式会社イナバ写真館

  • 会社概要:株式会社イナバ写真館
  • 本社所在地: 福岡県福津市宮司3丁目14−13
  • 創業: 1946年
  • 従業員数:11名
  • 事業内容: 写真撮影、および販売 家族写真、お宮参り・百日祝い、七五三、入園、入学、卒業、成人式、証明写真、成人式の振り袖レンタル
  • URL: https://inabaphoto.com/

導入支援パートナーについて

カイト合同会社(KITE, LLC)

Zoho CRM を中心としたクラウドテクノロジーの活用を通じ、クライアント各社のデジタルトランスフォーメーションを推進しています。
提供サービスは全て「生産性向上のための仕組みづくり」を主眼として設計されており、2014年の創業以来、延べ100社以上の企業様にご利用いただいております。

  • 本社所在地: 東京都千代田区一番町13−2 2F
  • 設立: 2014年
  • 従業員数: 5名(契約社員含む)
  • 業種: コンサルティング
  • パートナー認定: プレミアムパートナー
  • ビデオ会議対応:
  • 対応地域: 全国
  • 対応サービス: 全サービス
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