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営業フォローの漏れが起きる理由
営業フォロー漏れの発生原因はさまざまですが、多くの場合、情報の管理方法や営業プロセスの運用に原因があります。ここでは、営業フォローの漏れが起きる代表的な理由を挙げていきます。
紙やExcel管理に依存している
見込み客や商談の状況をExcelで管理している企業も中にはいるかもしれません。Excelは手軽に使える反面、営業活動におけるフォロー管理には限界があります。
営業活動では、見込み客への次回連絡やフォローのタイミングを継続的に管理する必要があります。Excelの場合、次回アクションや「フォロー期日」などを自動で管理する仕組みがなく、手動での入力が基本です。そのため、担当者が自らそのシート内の期日を確認しにいかない限り、フォローのタイミングに気づけず、結果的に漏れが発生してしまうといったことが考えられます。
また、紙やExcelによる管理では、各担当者に情報が集中しやすいという課題もあります。
例えば、紙やExcelを個人管理で行っている場合、担当営業が急に異動や退職になると、その担当者しか情報を持っていないため、案件把握ができないといった事も起こり得ます。見込み客との過去のやり取りや顧客の検討状況、次回のフォロー時期などが他の人と共有できる形で十分に記録されていなければ、引き継ぎを受けた担当者も状況を正しく把握することができません。
その結果、引き継いだ顧客に対して、次に何をすべきかが分からないまま商談が止まり、案件の進捗が停滞してしまう可能性もあります。
「次の一手」が標準化されていない
営業フォロー漏れが発生するもう一つの要因として、「次に何をするのか」という行動がチーム内で標準化されていないことが挙げられます。
営業管理では、商談の進捗状況をステージ(フェーズ)という形でプロセス管理を行っていることも多いでしょう。例えば、「見積提出」「検討中」「契約交渉」といったフステージを設定し、現在その商談が営業活動のどの段階にあるのかを把握して管理する手法です。
しかし、ステージ管理だけでは、その後の具体的な行動まで管理することはできません。例えば、商談のステージが「見積提出」に更新されていたとしても、「いつフォローするのか」「次にどのような提案をするのか」といった次のアクションが決まっていなければ、次の一手が分からない状態になります。
また、このような状況ではマネージャーが見込み客に対する現場のフォロー進捗状況を把握することも難しくなり、適切な指示やサポートができない状態にもなり得ます。
フォロー漏れによる信頼低下
営業フォローの漏れは、社内の管理上の問題だけでなく、見込み客との関係にも影響を与えます。例えば、見込み客からの問い合わせや資料請求に対して、営業の連絡が遅れてしまうと、「対応が遅い」という印象を持たれてしまう可能性があるでしょう。
対応の遅れは、顧客からの信頼低下につながり、結果として商談を逃してしまうことにもなりかねません。本来受注につながる可能性があった案件であっても、フォローが遅れたことで競合企業に先に提案され、機会損失につながるケースもあります。
CRM/SFAツールを活用し、自動で漏れなく進める仕組みへ
営業フォローの漏れを防ぐためには、フォロー時の行動を属人的に決める運用ではなく、標準化して、仕組みとして管理することが重要です。その標準化や仕組化に役立つのがCRM/SFAツールです。
CRM/SFAツールは、商談ごとに「次回アクション」や「フォロー予定日」などの管理項目を設定し、営業活動を記録することができます。商談の進捗を更新する際に次回アクション内容とその予定日を必須で入力するように設定すれば、漏れることなく行動を管理することができます。
また、フォロー予定日を設定すると、期限が近づいたタイミングで自動的にリマインド通知を送ることも可能です。この機能を活用することで、担当者が期日を確認しにいかなくても、フォローのタイミングに気づくことができます。
さらに、CRM/SFAツールではフォローが必要な案件を一覧で確認することもできます。例えば、次回アクションの期日が過ぎている案件のみをダッシュボードや一覧ビューで表示し、フォローが止まっている商談を把握することができます。
実際の、営業活動の流れに合わせたフォロー管理のルールや管理項目の設計方法は次に紹介します。
CRM/SFAツールで実現するフォロー管理設計
ここからは、Zoho CRM を例に、フォロー漏れを防ぐための具体的な管理設計の方法について整理します。
商談情報を基点にした活動管理
CRM/SFAツールでは、個人顧客向けのビジネスであれば、顧客情報を中心に営業活動を管理することもありますが、法人向けビジネスや個人でも長期に渡る営業活動が必要になる商材の場合には、「商談」を中心に営業活動を管理する設計が基本となります。
ここでいう商談とは、顧客訪問を行った際の1回の活動を指すのではなく、顧客へのヒアリングや初回訪問から始まり、受注に至るまでの一連の営業活動のことを指しています。(案件と表現されることもあります)
商談ごとに「次回アクション」や「フォロー予定日」を設定し、その商談に紐づくタスクや活動を記録し、どの商談でどのような営業活動が行われているのかを一覧で確認できるようになれば、フォロー漏れは少なくなっていきいます。
「次回アクション」の管理項目が初期設定時に標準項目として用意されているかは、CRM/SFAツールによって異なります。Zoho CRM の場合は、初期状態ではこの項目は用意されていないため、項目を追加で設定する必要があります。
まずは、商談レコード内に「次回アクション日」の項目を追加し、営業担当者が必ず入力する必須項目として設定する方法をお伝えします。
なお、次回アクション日が必須項目とした場合には、未入力の商談情報を保存することができなくなります。どのような状況でも入力可能な項目であるかを確認した上で、必須項目とするかを検討しましょう。
商談画面に「次回アクション日」を追加し、必須項目とする
手順は以下の通りです。
- 画面右上の設定アイコンをクリック、「設定画面」を開く
- 「カスタマイズ」メニュー内の「タブと項目」をクリック
- タブ一覧から「商談」をクリック
- レイアウトから「標準」をクリック
- 新しい項目の作成画面で「日付」を選択し、ドラッグ&ドロップで「次回アクション日」の項目を作成
- 項目メニューから「必須にする」をクリック、入力必須項目として設定する。
- 「保存する」をクリックし、設定を保存







活動(タスク)の紐づけ
先ほどは商談タブの情報として「次回アクション日」を追加しましたが、より具体的にいつ、誰が、どのようなアクションを行うのかをタスクとして管理する方法もあります。
Zoho CRM では、商談レコードの画面から直接タスクを作成することで、そのタスクを商談に紐づけて管理することができます。
より詳細にタスク管理を行いたい場合には、タスク管理機能を使うことを検討しましょう。
タスクを紐づけて登録する手順は以下の通りです。
- 上部メニューから「商談」タブをクリック
- フォロー対象となる商談レコードをクリックし、商談の詳細画面を開く
- 画面内の「関連リスト」エリアを確認※このエリアには「未完了の活動」「タスク」「予定」などのセクションが表示されます
- 「新しく追加する」をクリック
- 「タスク」をクリック
- タスク作成画面を開き、件名・期限・担当者などを入力
- 必要に応じてリマインダーを設定※「期限当日の9:00に通知する」「期限の1日前に通知する」など、フォローのタイミングに合わせて通知日時を設定します
- 「保存する」をクリックし、タスクを登録




期限超過の自動検知フィルタの作成
営業マネージャーが各営業担当者のアクション状況を把握するには、次回アクション日が正しく更新されているかが一目でわかる仕組みが必要になります。
次回アクション日を設定していても、期日を過ぎてしまうケースも発生するため、期限を過ぎた商談を一覧で確認できる仕組みも作っておきます。
Zoho CRM では、商談一覧の「ビュー」に設定可能な「フィルタ機能」を活用して、特定の条件に一致する商談を自動で抽出できます。
今回は、「次回アクション日」が過去の日付になっている商談を表示するフィルタを作成しておくことで、フォロー期限を過ぎた案件を一覧で確認します。(各営業担当者は、フォローアクションを行ったら日付を更新する必要があります)
フィルタの作成手順は以下の通りです。
- 上部メニューから「商談」タブをクリック
- 商談一覧画面でフィルタを追加したいビューを選択
- 商談のフィルターで、条件を入力次回アクション日: 前&今日(次回アクション日が本日より前の日付)
- フィルターを保存するをクリック
- フィルター名を入力※今回は 「フォロー期限超過商談」と入力
- 保存

ワークフローによる自動アラート設計
「次回アクション日」を必須入力にしている場合は不要ですが、任意で入力する運用にしている場合は、入力漏れが発生しないよう「次回アクション日」が入力されていない商談を自動で検知する仕組みも作っておくと安心です。
次回アクション未設定時のアラート
Zoho CRM では、ワークフロールール機能を活用し、特定の条件に一致した商談を自動で検知し、通知を送ることができます。例えば、見積提出のフェーズに進んでいるにも関わらず、次回アクション日が設定されていない場合に、上長へ通知を送るといった設定が可能です。
その場合、以下の条件設定を行います。
- 商談ステージ=見積提出、かつ、次回アクション日が空欄のとき
- 上長へ通知メールを送信する
では早速行っていきましょう。具体的なワークフローの設定手順は以下の通りです。
- 画面右上の設定アイコンをクリックし、「設定画面」を開く
- 「自動化」メニュー内の「ワークフロールール」をクリック
- 「ルールを作成する」をクリック
- タブで「商談」を選択
- ルール名を入力し、「次へ」をクリック※今回の場合は 「【アラート】次回アクション未設定の商談」 と入力します
- 実行タイミングで 「データの操作」→「作成/編集」を選択
- 「完了する」をクリック
- 条件設定画面で「条件に一致する商談」を選択
- 条件を以下のように設定する。・ステージ = 次の値と等しい → 見積もりの提示 かつ 次回アクション日 = 空である
- 条件設定を保存
- 「処理」をクリック
- 「メール通知」をクリック
- 通知名を入力※今回は 「【アラート】次回アクション未設定の商談があります」 と入力します
- 宛先で「担当者の上司」を選択
- メールテンプレートを選択
- 「保存して関連付ける」をクリック
- ワークフローを保存








メール通知を設定する際には、あらかじめ通知用のメールテンプレートを作成しておくと、そのテンプレートを選択するだけで通知メールの内容を設定できます。
「次回アクションが設定されていない商談があります。内容を確認してください」といった内容と、該当商談のリンクが挿入されるようなテンプレートを事前に用意しておくことで、運用開始後は、同じ形式の通知を自動で送信することが可能になります。
メールテンプレートの作成手順については本記事では割愛しますが、作成はZoho CRM の「テンプレート」機能から作成が可能です。
担当者変更時のタスク引き継ぎ設定
組織の中で、担当者の異動や退職が起こると、担当している企業や商談の引き継ぎが発生します。その際、タスクや予定がその担当者に紐づいたままだと、フォローが止まってしまいますので、CRM/SFAツール上でタスクの引き継ぎも行う必要があります。
Zoho CRM では、商談の担当者を変更すると同時に、関連する未完了のタスクや予定の担当者もまとめて変更することができます。
担当者変更の手順は以下の通りです。
- 上部メニューから「商談」タブをクリック
- 商談一覧画面で、担当者を変更したい商談をチェック
- 画面上部の「処理」をクリック
- メニューの中から「担当者を変更する」をクリック
- 引継ぎ先の「商談の担当者」と引き継ぎたい「関連データ」を選択
- 「担当者を変更する」をクリック


担当している企業や商談を引き継ぐ際には、CRM/SFAツールの画面を見ながら、口頭での説明と合わせて商談や関連データの一括更新を行うと効率的で抜け漏れのない引継ぎが可能となります。
顧客や商談へのフォロー業務が漏れるパターンにはさまざまなものがありますので、CRM/SFAツールを活用した仕組をしっかりと構築して、機会損失が起きにくい営業組織運営を実現していきましょう。
