学校には、それぞれの文化、思想、雰囲気、環境などが混ざり合ったユニークな個性があります。この個性は、長期間変化することはないため、生徒や教師など、学校に最も近い人々の認識から合理的に判断できます。学校風土とは、この個性を指す総称です。
学校風土の研究者は、学校の客観的な特性よりも、生徒、教師、職員の認識に注目しています。たとえば、学校の風土を調査する場合、生徒が教師に近づくことに抵抗感や不快感を抱いていないかどうかを調べることに重点を置くでしょう。教師が保持している学位の数に重点を置くことはないでしょう。学校の生徒数は年によって大きく異なるかもしれませんが、学校の風土はほぼ一貫しています。そのため、学校の風土は、生徒の将来を左右する予測因子であると言えます。
「学校風土」という用語は、さまざまな要因が複雑に組み合わさり、天候と同じように重要ではあるが、影響を与えることは不可能であるという思い込みにつながります。ところが、さまざまな研究から、組織や指導方法を意図的に変えることで、学校の風土を変えられることが明らかにされています。たとえば、教師と生徒の比率、教師の仕事への満足度、保護者のサポートなどの問題はすべて、学校の風土を変えたり方向転換させたりするのに大きな役割を果たすことが分かっています。
アンケートは、回答者の認識を把握するのに有効な仕組みです。学校風土は、生徒や教師の認識の集合体であるため、特定の質問に対する回答やコメントをかんたんに収集して数値化できるアンケートが有効です。学校は、匿名での学校風土アンケートを定期的に行うことで、メリットが得られます。また、安全意識の評価、プログラムの有効性向上、生徒のための積極的な環境づくりのために利用することもできます。
Zoho Survey を使えば、アンケートの作成はとてもかんたんです。ただし、有効性と正確性が高い回答を得るためには、5つのガイドラインに従う必要があります。
- アンケートは匿名で回答する形式にする
- アンケートへの回答は任意とする
- 回答者がアクセスしやすいアンケートにする
- 誘導的な質問や極論に導く質問をしない
- 質問の意図を明確化する
最初の3つのガイドラインは、回答者が抵抗感なくアンケートに回答できるようにするためのものです。残りの2つは、回答を実用的な洞察に変える作業を簡素化するためのものです。
注意点:全体像を把握するためには、教師、生徒、保護者を含める必要があります。生徒の認識だけを利用すると、結果やポリシーに偏りが生じる可能性があります。たとえば、「先生と十分な対話ができない」と感じている生徒には、週1回の個別面談を実施すれば解決できると考えるかもしれません。ところが、これでは教師の負担が増えることになります。そして、教師の負担こそがそもそもの根本的な原因であるかもしれません。学校風土に対する教師の認識については、リンク先をご覧ください。