楽に手に入るお金などありません。簡単に支出すべきでもありません。それは今日のテクノロジー企業文化における大きな問題の1つです。

ベンチャー・キャピタル(VC)がお金を投じるやり方では、1ドルの価値を知る必要がありません。しかしながら、一度も資金調達をせずに収益を上げていることを自負しているZohoでは、成功は勤勉さと慎重な支出の組み合わせから生まれていることを理解しています。

この財務責任に対するコミットメントは、Zohoがどのような投資をするか、どのようにお客様に商品を販売するか、そしてなぜ販促活動よりも製品開発に再投資するのかというすべての判断に反映されます。

実際には、どのように見えますか?

まず第一に、Zohoは他人のお金のように支出することはありません。それが自分自身のお金であるかのように予算を使います。この単純な自制によって、収入を超えた支出を妨げます。意外なことに、これはシリコンバレーの根本的な思想です。

実際、ほとんどのクラウドソフトウェアベンダーは、つまり多くは競合企業ですが、一貫して赤字経営です。これについてZohoは常に不思議に思っています。自社の財務を黒字で保てないベンダーになぜあなたのビジネスを任せられるのでしょうか?

Zohoは20年以上前の創業時から、自社資本のみで利益を上げてきました。 他人のお金を使った広告宣伝活動を行わずに(それが長い間Zohoが目立たなかった理由の1つかもしれませんが)、Zohoは多額のお金を節約しています。むしろ、真の価値ある製品を開発すれば、お客様自身がZohoに代わって販促してくれると考えています。これらの理由から、Zohoでは営業担当者がお客様に対して積極的な営業活動を行うことはなく、また製品内での広告掲載もしません。

テクノロジー企業の販促予算は、研究開発予算の配分を上回ってはならないという考えをZohoは堅守します。そのため、収益の60%をR&D(製品の研究開発)に再投資しています。ほとんどのクラウド企業は、通常、同程度の予算を販促活動に費やしています。この事実には深い疑問を呈します。そのような構造ではソフトウェア会社といえるのか、ソフトウェアを販売するマーケティング会社なのではないか。Zohoはお客様に商品を販売するために費用をかけるべきでしょうか?それとも、お客様のために製品を開発することに費用をかけるべきですか?

この見通しからZohoの戦略が作り上げられ、最初の決断が下されたのです。認めましょう、20年前の創業時にZohoは Salesforceを利用していました。月末に請求書を受け取り、気が付きました。Zohoなら同じ機能を備えた製品をもっと低価格で提供できるはずだと。そして、クラウド型顧客管理/営業支援サービス「Zoho CRM」をリリースしました。

Microsoft Exchange にお金(と時間)を費やすことに疲弊したとき、オンラインメールサービス「Zoho Mail」を開発しました。その次は、さまざまな地域の顧客に対してZohoのビジネスを提供することができなかった会計システムの転機でした。開発リストは続いていきました。

Zohoはまた、絶えず自社開発することで倹約しました。AWS(Amazon Web Services)を使用するか、長い目でみて独自のデータセンターをもつかの選択に迫られたとき、試算をした上で、Zoho自身に投資することにしました。それはまさにAmazon自体がしたことと同じではありませんか?予期せぬ副作用としては、ドメインに関する深い知識を得ることができ、製品のパフォーマンス向上のための最適化に役立ちました。Zohoの運命を自身で切り開くことにも繋がります。

しかし、Zohoは、大きな投資がより大きな収益につながることを理解しています。投資を惜しんでいたら、Zohoスイートの奥深さと幅広さを実現できなかったでしょう。Zohoは自信をもって、お客様に確かな利益をもたらす素晴らしい製品を開発・提供しています。そして、企業の予算に応じてソフトウェアを提供するのではなく、Zohoが提供するすべての製品について豊富な機能を備えた無料版を提供しています。時に、このような間接的なコストは、長期的には正しいことです。

振り返ってみると、Zohoで投資家を雇っていないのは幸運でした。実際には、Zohoの雇い主はお客様であるということを痛感できたからです。これはZohoが早くに学んだ教訓であり、初心を決して忘れることはありません。

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