有給管理とは
年次有給休暇(以下「有給」)は、労働基準法第39条により労働者に付与される権利です。
適切な管理は、企業の法令遵守(コンプライアンス)において極めて重要な課題の一つとなっています。具体的には、企業は以下の3点を確実に実施しなければなりません。
年次有給休暇の適切な付与方法(基準日管理の徹底や、時間外労働が月60時間を超えた場合に付与される有給の増加など)
年次有給休暇の取得状況の把握(取得日数・残日数・時効管理)
年次有給休暇管理簿の作成および3年間の保存(労働基準法第39条第10項、令和2年4月改正施行)
特に③の「年次有給休暇管理簿」は、労働基準監督署の調査時に必ず提出が求められる重要な書類です。働き方改革関連法の施行により、有給休暇の付与日数が10日以上の労働者(管理監督者を含む)に対しては、使用者(企業)が時季を指定するなどして、年5日の有給休暇を確実に取得させることが義務付けられました。この義務を履行するため、労働者一人ひとりについて、以下の項目を記載した年次有給休暇管理簿を作成することが法令で義務付けられています。
【年次有給休暇管理簿の法定記載事項(最低限必要な事項)】
従業員氏名
基準日(年次有給休暇付与日)
取得日数(通常は10日から最大20日まで、比例付与を含む)
取得時季(年・月・日)
【年次有給休暇管理簿の記載推奨事項】
残り有給日数
繰越可能日数(最大40日まで)
年次有給休暇管理簿の例

Excelによる有給管理が抱えるリスク
年次有給休暇管理簿では労働者一人ひとりのデータを正確に管理することが求められています。しかし多くの企業がExcelなどを用いて年次有給休暇管理簿を手作業で更新しており、従業員が増加するにつれて、ミスや漏れが頻繁に発生しています。
| NO | 項目 | 具体例 | 罰則・潜在リスク |
|---|---|---|---|
| 01 | 基準日漏れ | 入社日から6ヶ月後の付与を忘れる | 未付与で是正勧告・6ヶ月以下の懲役又は30万円以下の罰金 |
| 02 | 繰越・消滅管理の漏れ | 2年経過による自動消滅処理を忘れる | 残日数過剰となり、不要な年休取得を誘発 |
| 03 | 管理簿の未作成 | 「タイムカードと給与明細で代用できる」と誤解 | 労基署調査にて即是正勧告 |
| 04 | バージョン管理の混乱 | 複数人でExcelを編集してしまい、上書きでデータが欠損 | 復元不能で全従業員分の再作成が必要 |
| 05 | 残有給日数を伝達する方法が乏しい | 残りの有給日数を確認するために、社員が人事部門に問い合わせしなければならない | 人事部門の業務過多 |
人事管理システムが有給管理の課題を解決
多くの人事管理システムには、法定様式に準拠した年次有給休暇管理簿の自動作成機能が搭載されています。人事管理システムは、Excel有給管理の課題のほとんどを解消し、年休管理に掛かる工数や年休付与・管理ミス件数を大幅に削減します。
| NO | 機能 | 内容 | Excel管理との違い |
|---|---|---|---|
| 01 | 自動基準日の設定 | 入社日・復職日等から、有給付与のタイミング(6ヶ月・1年6ヶ月)を自動計算 | 手入力によるミスがほぼゼロに |
| 02 | 残日数・繰越・消滅処理 | 2年経過で自動消滅を設定可能、残日数のリアルタイム表示 | 毎月の修正作業が不要に |
| 03 | 年次有給休暇管理簿の自動作成 | ボタン1つで全従業員分、もしくは個人別の法定様式PDFを出力可能 | 労基署提出用書類を即時に作成可能 |
| 04 | バージョン管理・履歴の保存 | クラウド上で自動バックアップ・変更履歴保存 | データ消失のリスクがほぼゼロに |
| 05 | 従業員セルフ確認機能 | マイページで自分の残日数をいつでも確認可能 | 人事への問合せを大幅に削減 |
もちろんZoho People にも優れた休暇管理メニューが備わっており、有給休暇の申請、休暇残数の表示、修正申請、振替休日の申請、休日の一覧表示などに対応しています。Zoho People 内のデータをエクスポートすれば、そのまま年次有給休暇管理簿としてご活用いただくことも可能です。
部下による申請のステータスの確認、休暇の付与申請の承認を各部門のマネージャーに割り当てて、年5日以上の取得義務違反が発生していないかどうか監視してもらうこともできます。

さらにZoho Peopleならではの特徴として、日/英含む24言語に対応している上、従業員が在職しているエリアごとに有給付与や消失ルールなどの規定を設定可能な点があげられます。Zoho Peopleは外国人労働者を多数雇用している企業や、グローバル企業の休暇管理に最適なシステムです。
Zoho Peopleはプレミアムプランでも1ユーザーあたり¥360 / 月という低コストにてご提供しています。
事例

会社概要
「StellarStation」を開発・提供する株式会社インフォステラは、その革新的なビジネスモデルと高度な技術力により、国際的に高い評価を得ています。
課題
同社では社員の半数以上が外国籍であり、日本語を話せない社員も多く在籍しています。事業の特性から、今後もこの傾向は一層加速していく見込みです。
事業拡大に伴い社員数が増加する中で、従来の表計算ソフトを用いた人事情報管理には限界を感じていました。例えば、休暇の残日数に関しては、従業員一人ひとりと個別にやり取りを行う必要があり、コミュニケーションが煩雑化していました。
以前は国産の人事管理ソリューションを導入していましたが、英語表示が不十分で、日本語を理解できない新入社員のオンボーディング時には人事部が代理で入力作業を行わざるを得ず、人事システムが業務効率化につながっていないことが最大の課題でした。
人事システムの選定経緯
日本企業の製品は英語をはじめとする多言語対応が十分でない一方、外資系大手の製品は初期費用だけで数千万円もの見積もりを提示されていました。そのような中、Zoho People は初期費用無料で、ユーザーあたりの月額料金も非常に低コストである上に、日本語や英語を含む多言語に対応している点が、導入の決め手となりました。
導入結果
全員に平等に就業規則に従った休暇日数が割り当てられて管理されていることが明確になり、個々人がきちんと申請して承認される状態が人事システムによって実感できる状態が実現されました。本事例は、適切な人事システムの導入により外国人雇用の休暇管理課題を解消し、効率化と情報の一元管理を実現した代表的なケースと言えるでしょう。
人事管理システムを活用した有給管理の効率化手順
ステップ1:基礎データの正確な入力と設定
従業員データの登録にあたっては、入社日や雇用形態、所定労働時間などの情報を正確に入力してください。
有給休暇の付与ルール設定:法定の付与日数に加え、企業独自のルール(例:半日有給や時間単位の有給休暇など)をシステムに反映させます。
なお、Zoho People には「休暇」設定から「インポート」機能を選択し、CSVファイルをアップロードすることで、Excelで管理していた休暇データを一括で追加できます。
ステップ2:従業員へのシステム利用の徹底
有給休暇の申請は、必ずシステムを通じて行うよう、従業員および管理者全員に周知徹底してください。これにより、紙や口頭での申請による記録漏れを防止します。
ステップ3:年5日取得義務の進捗状況のモニタリング
システム上で、「付与日(基準日)から○ヶ月経過した時点で○日取得」といった進捗レポートを定期的に確認します。取得が遅れている従業員に対しては、システムのアラートやリマインダー機能を活用し、管理監督者と連携して取得を促進します。
時季指定権を行使する際には、指定した日付をシステムに記録として必ず残します。
Zoho People でも従業員の有給休暇残日数が一定の基準を下回った場合や、年5日取得義務に関連する状況などに応じて、アラートを表示させたり通知を送ったりするワークフロー設定が可能です。

ステップ4:法定管理簿の自動出力および保存
付与期間終了後、システムから年次有給管理簿(取得日、時季、日数を含む)をデータ形式で出力し、法令に基づき3年間保存します。
なお、Zoho People ならデータが自動的に内部保存・管理されるため、保管作業の手間を軽減できます。
Zoho People のインターフェイスは、説明不要で誰でも使えます。かんたんで直感的なZoho People を使用するために、IT知識は必要ありません。そのため、いわゆる「ひとり人事」の業務負担に悩む担当者の最初の人事システムとしても、最適です。
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ことがある」などお気軽にお問い合わせください。
