Zoho Mailのツールキット
Zohoには、一部のサービスのトラブルシューティング用に、使いやすい診断ツールが用意されています。ドメインとレジストリの詳細を確認するための、さまざまなオプションがあります。特定のドメインの基本的なDNS設定チェックを実行したり、メッセージヘッダーを分析したり、エンコード/デコード機能を使用したり、逆引き参照を実行したり、特定のホストに対して特定のポート番号が開いているかどうかを確認したりすることができます。
ドメインの詳細
ツールキットの[ドメイン詳細]セクションでは、ドメイン名に設定されているレコードをすべて確認できます。
- [ドメイン詳細]セクションに移動します。
- レコードを表示するドメイン名を入力し、[詳細]をクリックします。
- ドメインに関連付けられている各レコードが、関連する項目の下に表示されます。
各レコードの簡単な説明を以下に示します。
MXレコード
MX(Mail Exchanger:メールエクスチェンジャー)レコードは、対応ドメインのメールのルーティング先サーバーを定義します。各ドメインのMXレコードは、メールがホストされているサーバーの指定どおりに追加する必要があります。 1つのドメインに、それぞれ優先度が異なる複数のMXレコードを設定できます。たとえば、Zoho Mailを使用する場合、Zoho Mailが指定する3つのMXレコードを追加します。最も優先度の小さいレコードにメールを配信できない場合は、次の優先度のレコードが試行されます。
TXTレコード
TXTレコードには、外部ソースに必要なテキスト情報が含まれます。これは複数の目的に使用できます。Zoho Mailでは、SPF、DKIM、DMARCの設定やドメイン所有権の確認など、複数のインスタンスでTXTレコードを使用します。
CNAMEレコード
CNAME(Canonical Name:正規名)は、エイリアス名を正規のドメイン名にマッピングするために使用するDNSレコードです。Zoho Mailでは、ドメイン所有権の確認とサインインURLのカスタマイズプロセスにCNAMEメソッドを使用します。
Aレコード
A(Address:アドレス)レコードは、特定のドメインを、ドメインがホストされているコンピューターの物理IPアドレスにマッピングします。Aレコードは、対応するコンピューターのIPv4をマッピングします。
AAAAレコード
Aレコードと同様に、AAAAレコードもドメイン名に関連付けられたIPアドレスをマッピングしますが、AAAAレコードはドメインがホストされているコンピューターのIPv6 IPアドレス(バージョン6)をマッピングします。
NSレコード
NS(Name server:ネームサーバー)レコードは、ドメインまたはサブドメインを別のネームサーバーに委任するために使用しますドメインのDNSを別のネームサーバーで解決する場合は、ここで指定します。
SOAレコード
SOA(Start of Authority:権限の開始)レコードは、特定のドメインのゾーン転送に関する管理情報を保持します。
ドメインに追加されたレコードのすべてを1つのビューで表示する場合は、レコードの詳細を表示し、[すべて]タブに移動します。特定のドメインに関連付けられているDNSレコードがすべて表示されます。
レジストリの詳細
ドメインの登録者と、特定のドメインの購入元プロバイダに関する詳細を確認できます。
- [レジストリ詳細]セクションに移動します。
- ドメイン名を入力し、[詳細の確認]をクリックします。
このドメインの登録に関する詳細情報が表示されます。
登録先は、ドメインを購入した組織または個人を指します。登録者パラメーターは、ドメインの登録手続きを行ったDNSプロバイダを指します。また、ドメインの登録日、ドメインの有効期限、そして最終変更日時に関する情報もあります。最終変更日時は、ドメインのWHOIS情報に最後に変更が加えられた日時です。
ドメイン設定のチェック
[チェック実行]セクションでは、MX、SPF、DKIMなど、すべてのドメインの重要な設定が完了しているかどうかを確認できます。
- [チェック実行]セクションに移動します。
- ドメイン名を入力します。
- ドメインのDKIMの詳細を表示する場合は、DKIMセレクターの値を入力し、[チェック実行]をクリックします。
- これで、ドメインのMX、SPF、DKIM、DMARCの各レコードが設定されているかどうかを確認できます。
- レコードが正しく設定されている場合は、レコードにチェックマークが表示され、各項目の[レコード表示]をクリックしてレコードを確認できます。
- レコードが正しく設定されていない場合は、レコードに感嘆符が表示されます。この場合、レコードを正しい値に更新する必要があります。
メッセージヘッダー分析ツール
メールのヘッダーがある場合は、関連する詳細を別のセクションに表示して見やすくすることができます。メールのヘッダーには通常、メールに関する多くの情報が含まれています。この分析ツールは、メールの内容を解析し、読みやすい形式で示します。Zoho Mailアカウントにあるメールのメールヘッダーを表示するには、こちらのヘルプページの手順を実行します。
- [メッセージのヘッダーの分析]セクションに移動します。
- 該当する項目にメールヘッダーを入力し、[分析]をクリックします。
- [メッセージ詳細]タブで、メッセージID、差出人、宛先の詳細、メールの件名など、メールに関する基本的な詳細を確認できます
- [受信したヘッダー]タブでは、何度かやり取りがあった場合は一連のメールを、プロトコル、遅延などと共に確認できます
- [その他のヘッダー]タブには、DKIM、DomainKey署名、MIMEバージョンなど、メールに関する詳細な技術情報がすべて表示されます。
逆引き参照
コンピューターのIPアドレスがあり、そのIPアドレスに関連付けられているドメイン名を知りたい場合は、逆引き参照オプションを使用します。
- [逆引き参照]セクションに移動します。
- 対応ドメインを検索するIPアドレスを入力し、[参照]をクリックします。
- この物理IPアドレスでホストされているドメインがある場合は、画面に表示されます。
ポートチェック
特定のポートが特定のホストに対して開いているかどうかを確認する場合は、ポートチェックオプションを使用します。
- [ポートチェック]セクションに移動します。
- チェックするホスト名とポート番号を入力し、[チェック]をクリックします。
- ポートが開いているか閉じているかを示すメッセージが画面に表示されます。
エンコード/デコード
URLまたはテキストを送信前にエンコードする場合や、エンコードされたテキストまたはURLをデコードする場合は、エンコード/デコードセクションを使用します。
次の4つのオプションがあります。
- Base64エンコード
- Base64デコード
- URLエンコード
- URLデコード
これらのオプションを使用するには、次の手順を実行します。
- [エンコード/デコード]セクションに移動します。
- エンコードまたはデコードするテキストまたはURLを入力します。
- 実行する機能を選択し、[送信]をクリックします。
- エンコードまたはデコードされた値が画面に表示されます。