外部のセキュリティサービスの連携

Zoho Mailは、クラウドベースの迷惑メールフィルターおよび脅威対策ソリューションであるZoho eProtectによって保護されています。組織で受送信されるすべてのメールは、受信者に配信される前に、高度な迷惑メール防止対策によって精査されます。

ただし、一部の組織では、規制当局が定める法的要件およびコンプライアンス要件に準拠するため、メールソリューションに冗長性が必要になる場合があります。このような場合、組織は外部メールセキュリティプロバイダーを利用して、サイバー脅威からデータを保護することができます。

Zoho Mailでは、Zoho Mail管理画面からのメールの振り分け、受信、送信サービス設定に外部のメールセキュリティソリューションを連携できます。 

外部のセキュリティ設定

組織のメールセキュリティの条件に応じて、ドメインのメール交換 (MX)レコードをZoho Mailまたは外部のセキュリティソリューションに指定できます。メールの配信フローと迷惑メールの処理は、MXの設定により異なります。いずれの場合も、Zohoは詐欺およびマルウェアの検出のための基本スキャンを実行し、そのメールを外部のセキュリティソリューションに転送します。各機能の詳細については、以下のセクションをご覧ください。

MXの参照先:外部メールのセキュリティプロバイダー

外部のソリューションをメインのメールセキュリティサービスとして実装する必要がある組織の場合、組織のドメインのMXレコードをメールセキュリティプロバイダーに指定する必要があります。MXレコードの詳細については、各外部のメールセキュリティプロバイダーのヘルプ記事をご参照ください。MXレコードを外部のメールセキュリティプロバイダーに振り分けると、すべての受信メールが外部のプロバイダーに転送されます。迷惑メール対策設定を通過したメールは、Zohoに振り分けられます。 

メモ:

外部セキュリティプロバイダーからのメールを受信するには、Zoho Mail管理画面で受信サービス設定を行う必要があります。

設定の要件

連携を意図したとおりに動作させるには、以下の処理を完了する必要があります。

  • MXレコードの宛先を外部メールセキュリティソリューションに指定します。
  • Zohoへの振り分けを外部メールセキュリティソリューションから設定します。
  • 外部メールセキュリティソリューションからのメールを受信するために、Zohoの受信サービスを設定します。
  • 外部のメールセキュリティソリューションで送信メールをスキャンする場合は、送信サービスを設定します。
  • Zohoからメールを受信するため、外部メールセキュリティソリューションにSPFおよびDKIMデータを追加します。

MXが外部のメールセキュリティプロバイダーに向けられた場合のメール配信フローは以下の通りです。

  1. インターネットからメールを受信します。
  2. MXが検証されます(外部メールサービス向け)。
  3. メールがスキャンされ、悪意のないメールはZoho Mailに戻されます。
  4. Zohoは標準的な迷惑メールの処理を行います。
  5. Zohoの迷惑メールフィルターを通過したメールが、宛先の受信者に配信されます。

メモ:

外部メールのセキュリティソリューションの迷惑メールフィルターでメールが通過しなかった場合、設定に応じて、そのメールはブロックまたは隔離されることがあります。

MXの参照先:Zoho

この方法は、Zohoの迷惑メール処理に加え、法的要件およびコンプライアンス要件への準拠のために、高度な脅威対策が必要な組織に適しています。この機能は、外部のソリューションで利用可能なサブスクリプション/ライセンスに基づいて、組織内の1人または複数のユーザーに対して選択できます。特定のユーザーに対して振り分けを設定すると、他のユーザーアカウントに送信されたすべてのメールは、Zoho eProtectの高度な迷惑メールフィルターによって処理された後、受信者に配信されます。

設定要件

連携を意図したとおりに動作させるには、以下の処理を完了する必要があります。

  • MXレコードを優先度の低い順にZohoに記録します。
  • メールの振り分けを設定し、外部メールセキュリティソリューションを利用してメールをスキャンするユーザーには、独自のメールアドレスによるメール配信を有効にします。
  • Zohoが外部メールセキュリティソリューションからのメールを受信するための受信サービスを設定します。
  • 外部メールセキュリティソリューションで送信メールをスキャンする場合は、送信サービスを設定します。
  • Zohoからメールを受信するために、外部メールセキュリティソリューションにSPFおよびDKIMデータを追加します。

MXをZohoに指定し、メール振り分けが外部メールセキュリティプロバイダーに設定されている場合のメール配信フローは以下の通りです。

  1. インターネットからメールを受信します。
  2. MXレコードが検証されます(参照先:zoho)。
    1. メール振り分け設定の確認。
    2. 受信者ユーザーアカウントが振り分け設定に追加されている場合、メールはセキュリティ確認のために外部メールセキュリティプロバイダーに転送設定されます。
    3. スキャン済みメールや悪意のないメールは、Zoho Mailに転送されます。
  3. 迷惑メールの処理は、すべてのユーザーアカウントに適用されます。
  4. 迷惑メールフィルターを通過したメールは、対象の受信者に配信されます。

メモ:

  • メールが外部のメールセキュリティソリューションの迷惑メールフィルターを通過しなかった場合、設定に基づいてメールがブロックされたり隔離されたりすることがあります。
  • 振り分け、受送信サービスの設定手順については、メール振り分けのヘルプ記事をご参照ください。
  • Zoho Mailは、外部セキュリティサービスを利用した独自メール振り分け機能を対応しています。特定の振り分け要件については、support@zohomail.comまでお問い合わせください。

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メールお問い合わせ窓口:support@zohomail.com