1. セグメント
従来のセグメント機能は、ある基準を設定しターゲットを絞ってメールを配信するために、特定の連絡先リストの中にセグメントという条件を設定したグループを作成するものでした。今回のアップデートによって、特定のリスト内に限らず、組織に登録されているすべて連絡先に対して、セグメントを作成できるようになりました。
例えば「東京」という特定の地域で絞った連絡先のデータベースを作成する場合は、「東京」という名前のセグメントを作成し、条件を設定します。後日、「東京」の条件に一致する連絡先を追加登録した場合でも、自動的にセグメント「東京」に追加されます。
よくある質問
Q1. セグメントとリストの違いは何ですか?
A1. リストには、手動での追加・同期や自動処理(ワークフロー、応答アクション、フォーム送信など)によって追加された連絡先のみを追加できます。一方セグメントには、一定の基準に合致する連絡先を常に追加できます。
Q2. 既存のセグメントはどうなりますか?
A2. リスト内の既存のすべてのセグメントは、組織レベルに自動で移行されます。
Q3. メールキャンペーンを送信する際に、配信先としてセグメントを選択できますか?
A3. はい、アップデート後のセグメントとリストは別のものであるため、メールキャンペーンを送信するときにセグメントを直接選択できます。
Q4. アップデートはどのように展開されますか?
A4. 2021年11月17日から、すべてのユーザーは、組織レベルでセグメントを作成・管理できます。
Q5. セグメントを自動化に利用することができますか?
A5. ワークフローのトリガーとしてこのセグメントを使用することもできます。一方で、この新しいセグメントは自動配信には対応していません。対応するまで今しばらくお待ちください。
既存のワークフローは影響を受けますか?
A6. いいえ、既存のワークフローは影響を受けません。
2. 複数ポータル対応
1つアカウントで、複数の組織にアクセスできるようになりました。複数の組織のメンバーである場合は、ポータル(組織)を切り替えることで、それぞれの組織にスムーズにアクセスできます。
たとえば、Zylker 社の 3つの異なる事業ブランド(Zylker フードハブ、Zylker ファッション、Zylker エレクトロニクス)のメールマーケティング担当者を例に挙げます。マルチポータルを使用することで、1つのアカウントで 3つのブランドそれぞれに対し個別のポータルを作成できます。ブランドごとにポータルを切り替えることで、適切なメンバーのみで連絡先を管理でき、メールの誤送信などを防ぐことが可能です。
よくある質問
Q1. 他のポータルに登録されているユーザーを自分の組織に招待できますか?
A1. はい、他のポータルに所属するユーザーを自分のポータルに追加することが可能です。ユーザーを追加するには、ポータルの管理者ユーザーから、招待を送る必要があります。
Q2. ポータル名を変更できますか?
A2. はい、URLポータル名を変更できます。ポータル名が変更されると、URLにも反映されます。現在のURLは、組織IDではなくポータル名のURLに置き換えられます。
Q3. 複数のポータルを所有できますか?
A3. いいえ、所有できるのは1つのポータルのみです。複数のポータルに参加することは可能です。
Q4. 他のポータルで使われているメールアドレスを、別のポータルで送信元メールアドレスなどに使用することはできますか?
A4. いいえ、ポータルごとに個別の送信元メールアドレスを使用する必要があります。 別のポータルのアカウントを使用してメールキャンペーンを送信することはできません。これは、組織のメール到達率に影響を与える不正使用を防止、メールサービスプロバイダーによってスパム(迷惑メール)として処理される可能性を減らすためです。
Q5. ライセンスはどうなりますか?
A5. ライセンスはポータルごとになります。各ポータルは特定のプラン(無料、各有料プラン)に登録するに必要があります。
Q6. このアップデートはどのように展開されますか?
A6. 既存・新規にかかわらず、すべてのユーザーの方は2021年11月17日から複数のポータルを利用できます。
3. ワークフローの強化
注: ワークフローの機能は購読者ベースのプラン、および、バンドル製品(Zoho CRM Plus, Zoho One)のユーザーがお使いいただける機能です。
ワークフローの使用を容易にするため、ワークフローからいくつかのコンポーネントを削除し、機能が損なわれていないこと確認しました。また、ユーザーが直面している課題やご提案に基づいて、さまざまな組織やブランドニーズをより効率的に、そしてより簡単に解決するためにワークフローを強化しました。
課題 1:
同じワークフローを使用して自動的に複数回同じ連絡先にワークフローを実行できない。
解決策 1:
連絡先に再度ワークフローを実行する許可
今回のアップデートのより、一度ワークフローを実行した連絡先に対して、入力基準を利用して再度実行するトリガーを指定できるようになりました。
よくある質問
Q1. すべてのトリガーを連絡先の再入力に使用できますか。
A1. いいえ。同じ連絡先に同一のワークフローが複数回実行されるのを防止するため、連絡先が同じキャンペーンを複数回「開封する」「クリックする」「返信する」のアクションを実行する可能性がある場合には、ワークフローを再度実行するトリガーにこうしたメールアクションを使用することはできません。
Q2. 既存のワークフローにもワークフローの再実行はできますか。
A2. ワークフローの再実行に関するこのルールは、新しいワークフローに対してのみ有効になります。既存のワークフローには適用されません。
課題 2:
配信タイミングの待ち時間の設定が複雑
解決策 2:
配信タイミングの待ち時間を設定するUIの変更
これまでのワークフロー設定では、次の配信タイミング(一通目・二通目の間に設定する日数・時間など)がワークフローの全体画面上に表示されませんでした。この不便を解消するため、今回のアップデートにより、ワークフローの全体画面上で設定された配信タイミングを確認できるようになりました。
課題 3:
「メールの送信」に対するレスポンスアクションを使用する際に理解と正確に利用することが難しい
解決策 3:
「メールの送信」アクションの動作の変更
反応を確認するメールを選択できるようになります。レスポンスの条件分岐を作成して、ユーザーの反応(送信、開封済み、未開封、クリック、クリックしていない、返信した、返信していない、特定のリンクをクリックした、無視した、迷惑メールとして処理されたなど)を確認できます。連絡先が複数のレスポンス条件に該当する場合、各レスポンス条件に応じたメール送信が実行されます。
また、トピックは、ワークフローによって送信されるメールごとにトピックにマップされる必要があります。連絡先がトピックに登録されていない場合、その連絡先は「無視」のレスポンス条件に直接移動されます。
他の変更点
1. 連絡先への適用の終了条件がワークフロー目標に呼び方を変更
基準ビルダーを使用して、ワークフローの目標を設定できます。連絡先がここで設定した目標に一致すると、ワークフローから削除されます。(この機能は名前のみ変更されましたが、動作に変更はありません。)
2. トリガーと一致しない連絡先を削除する
ワークフローを実行した連絡先を引き続きそのワークフローの実行対象として保持するか、削除するかを指定できます。トリガーを設定して、条件に一致しなくなった際にワークフローの実行先から削除するようにします。
3. 新しい設定:「セグメントの入力」をトリガーとする
連絡先がセグメントに追加されたときをワークフローの実行条件として設定できます。
4. 新しい設定:購読管理
以下の方法によって、連絡先の購読のステータスを管理します。
- 「マーケティング対象」の連絡先にトピックを追加する
- 「マーケティング対象」の連絡先からトピックを削除する
- すべてのコミュニケーションから連絡先の登録を解除する
- 連絡先をマーケティング対象外としてマークする
5. アップデート:「日付項目」をトリガーとする
特定の日付または日付プロパティに基づいてワークフローを実行します。これがワークフローに追加されることにより、自動配信の「日付項目」は削除されます。
6. 簡略化:「ワークフローレポート」
[概要]タブに、追加された連絡先と達成した目標の折れ線グラフ、入力・終了・再登録された連絡先、達成された目標数の棒グラフの2つのみが表示されます。
7. コンポーネントのグループ化
・[プロセス]に、ランダム分割、単純分割、多方向分割、統合、待機条件、メールアクティビティの確認が追加されます。
・「プロセス」の「ワークフローの終了アクション」と「プロセス」からの他のアクションは、「アクション」と呼ばれる単一のセクションに結合されるようになりました。[アクション]には、内部メールの送信、配信タイミングの待ち時間の追加、タグの割り当て、タグの削除、フィールドの更新、リストへの追加、リストからの削除、ワークフローの実行対象からの削除、別のワークフローへの移動、メールの送信、データのプッシュ、タスクの作成が追加されます。
よくある質問
Q1. このアップデートはどのように展開されますか?
A1. 新規ユーザーの場合:2021年11月17日以降にサインアップしたユーザーに、新しいワークフローが適用されます。
既存ユーザー(既存のワークフローを使用している場合):既存のワークフローには影響がありません。2021年11月17日以降に作成する新しいワークフローに、更新されたコンポーネントが含まれます。
2022年9月30日以降は、古いコンポーネントを使用したワークフローへのサポートが終了します。