Zohoの企業文化について。そしてその企業文化が、顧客や従業員への対応や、お金の使い方にどのように反映されているかについてご紹介します。Zohoは長期的な企業文化の改善に取り組んでいます。

ベイエリアにオフィスを構えながら、Zohoは決してシリコンバレーのやり方を踏襲していません。Zohoは非上場企業で、自社資本のみで経営を続けており、20年以上にわたって利益を上げてきました。Zohoはこの成功の大部分は非常にシンプルな信念のおかげだと考えています。それは、あらゆることを長期的な取り組みとして行う、という信念です。

これがZohoの持つ信念です。この長期的な視点は、顧客、製品、従業員、文化というZohoの事業の4つの柱についての考え方を示しています。 

お客様

Zohoは、お客様と長期的な関係を築くことが、可能な限り迅速に価値を押し出すことよりも重要であると常に考えていました。それがZohoの製品の無料版を提供し、しかも無期限で無料としている理由です。Zohoは、ユーザーが無料版の製品から価値を享受するにつれて、必然的にZohoスイート内の他の製品も試し、企業が成長するにつれて有料版を購入してくれることに気付きました。そのようなお客様はZohoに喜んでライセンス料を支払ってくれます。Zohoにはただその時期を待つ忍耐力が必要です。

顧客の利益を優先するという方針から、製品内の広告枠で利益追求しないことを決断しました。ユーザーに合ったターゲット広告を表示するために、メールの内容やコンテンツをスキャンするといった必要性を感じたことはありません。それは「テクノロジー界の巨人」に任せます。プライバシーを確保し、お客様から信頼していただけるのなら、がむしゃらにお金を稼ぐ必要はありません。

Zohoは、将来の支払いを確保するためだけに顧客を複数年契約に縛り付けることはありません。Zohoは顧客満足によって長く利用していただけることを目指します。Zohoは手数料で拘束したり、データを人質にしたりはしません。怒り心頭で有料版を利用するユーザーよりもむしろ、幸せな無料版ユーザーでいて欲しいのです。

では、Zohoはどのようにして顧客を惹き付け、維持しているのでしょうか?Zohoは、お客様からいただいたお金に見合う真の価値を提供します。営業チームが顧客単価をあげようと常により高い製品を売り付けることはありません。Zohoはいつもお客様に購入を期待しているわけではありません。なおかつ価格設定には透明性があり全て公開しています。顧客はこれを信頼して、何度も戻ってきてくれます。

これはビジネスを行う上でかなり根本的な方法のように聞こえるかもしれません。

製品

製品は販促ではなく、研究開発を通じてより良いものになります。だからこそ、Zohoは販促予算よりも研究開発予算により多くの資金を投資しています。具体的には3倍の金額になります。

理由はシンプル、良いソフトウェアは決して完成しないということです。機能、性能、容易さ、および全体的なユーザー体験に対する継続的な改良の作業です。卓越した製品は、何年もの勤勉さと地道な努力なくしては生み出されません。

Zohoには製品を開発する時間があります。Zohoのエンジニアの大部分は、10年以上それを続けてきました。まだ洗練しようとしています。安易な資本によって競合他社を買収して企業を成長させることは、面識のないチームで開発された一連の製品がまとめられることになります。これは、顧客に莫大な費用を負担させることになります。パンフレットには「シームレスに統合された」と書かれた製品を与えられ、その包括的な評価額を最終的に支払うのは顧客なのです。

Zohoは、買収によって製品の穴埋めをするのではなく、有機的に成長し自社製品での組み合わせ(CRM Plus、Workplace、Finance Plusなど)を一から開発しています。Zohoは、お客様のより大きな問題を解決するために、さらに多くの製品を開発し、繰り返し洗練し続けます。

Zohoのクラウドサービスの最初の製品は、オンラインワードプロセッサ「Zoho Writer」でした。10年以上も経った今、同じチームがまだその製品に取り組み、実際に何度も、徹底的に製品を作り直しています。地球上の大手IT企業2社の競合製品にくじけることなく。Zohoは長期的に製品改良に取り組んでおり、粘り強さと忍耐がイノベーションを後押ししています。

従業員

「短距離走ではなく、マラソンである」という信念は、採用手法にも影響しています。従業員は雇用時の役割に制約されません。開発者にはコンテンツライター、サポート担当者は製品管理担当者、製品スペシャリストはブランドエバンジェリストになりました。失敗はつきものです。人々が失敗を経験しながら、第二、第三の試みで自身の真の領域を見つけられます。従業員がうまくいかない場合、Zohoではまずどこで間違っていたかを調べる社風ができています。

履歴書に、流行の職歴や長年の経験が必要とされる時代において、Zohoの従業員は以前の経験にとらわれることがないことを誇りに思っています。Zohoは履歴書だけで採用判断をすることはほぼありません。経験不足というだけで、役職から締め出すことはまずないです。

Zohoの採用と従業員の訓練のやり方が、長期的なアプローチを明確に示しています。最も良く具体化されているのが、Zoho University(ZU)です。インドのチェンナイにあるZohoのキャンパスにあるプログラムであり、英語、数学、プログラミングを重視した9-12ヶ月間のトレーニングを高校生に実施します。応募者の多くは、それまでにコンピュータに触れる機会がなかった生徒たちです。トレーニングの修了時には、成果を上げた卒業生が様々なZoho製品チームに加わる機会を得ます。

この見習い徒弟のモデルは、会社と従業員の両方に役立ちます。人々は自己に最も適した仕事を見つける機会を与えられる一方で、会社は人より優れた人材でなおかつ自分の意思で選んだ役割に従事する従業員を得られます。ZUは2016年に10年目を迎えました。現在、従業員の15%以上がZU卒業生です。

ここ数年の間、ZohoはZohoのストーリーをよりよく伝えるために、ヒューマニストと作家の幹部を迎えました。Zohoのアートと人文(STEMをSTEAMに変える)の視点を導入することで、お客様とのコミュニケーションのより良い戦略を見つけていきたいと考えています。

企業文化

Zohoは実際にこの20年間、長期的にこれらに取り組んできました。創業1日目から利益を上げ、2日目から再投資してきました。そうしたやり方で借り入れやベンチャーキャピタルを使わずに、この競争に勝ち続けてきました。自分のものではないお金を使うことは簡単です。実際、Zohoには何度も引き合いがありました。

Zohoは上場するのに十分な規模の企業ですが、非上場企業のままでいることを選択しました。公開市場はとても疲れます。次の四半期に執着し、企業や経営者は短絡的になってしまいます。時には数年にも渡る損失に直面してさえも、Zohoは自己投資を支持します。この種の選択が長期的には利益を生むことを、Zoho自身の歴史から知っています。

この長い旅を通して、Zohoは多くの教訓を学びました。1つは、ソフトウェアが工芸品であり、徹底的な研究、技術革新、洗練の繰り返しを必要とする芸術形態であること。もう1つは、株主のために働くよりも、顧客の価値を創造することに専念したいということです。結局のところ、それがビジネスの本来のあるべき姿だと考えています。Zohoを長年にわたって維持してきたのはこの考え方です。そしてZohoはこの先もずっとこの考えた方を持ち続けていくと確信しています。

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