Zoho Peopleで退職の対応を管理するには?
従業員が退職する際には、各種保険の手続きや備品の返却の確認など、様々な対応が必要です。Zoho Peopleでは、退職時にやることの管理やデータの更新の自動化が可能です。
退職の対応に関する機能は次のとおりです。
1. フォーム - 退職の詳細を記入し保管するフォームを作成できます(従業員本人に入力してもらったり、人事担当が記入したりできます)。
2. 承認 - 退職について従業員が必要事項を記載し、上司や人事責任者の承認を経るように設定できます。
3. メール通知 - 関連する部署や担当者に退職についてメールで通知できます。退職時に必要な連絡や対応をスムーズに行えます。
4. タスク - やるべきことをタスクとして登録して進捗を管理できます。
5. データの更新 - データの更新を自動的に行えます。例えば、従業員の退職日に応じて該当の従業員のデータを自動で無効にし、Zoho Peopleにサインインできないように変更できます。
6. 書類の作成 - 差し込み文書の機能を用いて退職手続きの案内など必要な書類を作成できます。
対応例:
まず、退職の詳細をフォームに従業員に記入してもらいます。退職の詳細フォームの作成手順は次のとおりです。
- ホーム画面から、設定(歯車のアイコン) > フォーム&タブ > フォーム > フォームの追加に移動してください。
- 項目をドラッグ&ドロップで追加してください(例:従業員/ルックアップ、上司/ルックアップ、退職理由/複数行のテキスト)。
メモ:従業員自身にフォームを入力してもらうには、データの追加の権限を従業員に対して有効にする必要があります。
従業員が退職の詳細フォームを入力した際の承認経路を設定できます。承認の設定で承認者を設定できます(例:上司、人事責任者)。
ヒント:承認の設定の詳細については関連するヘルプページを参照してください。
退職の承認時に、タスクを自動的に追加できます。
次の手順にしたがってください。
- ホーム画面から、設定(歯車のアイコン) > 自動化 > ワークフロー > ワークフローの追加に移動してください。
- フォームを選択してください(この例の場合、退職の詳細フォーム)。
- ワークフローの名前を入力してください(例:退職対応のタスク一覧)。
- ステータスは有効のままにしてください。
- 実行タイミングとして「承認」を選択してください。
- 処理の「タスク」の欄に移動してください。
- 既存のチェックリストを選択するか、新しいチェックリストを作成できます。
新しいタスクのテンプレートを作成するには:
- フォーム名の欄で、退職の詳細フォームを選択してください。
- 表示名とタスク名を入力してください。タスク名には、差し込み項目を使用できます。例:PCの返却確認というタスクがある場合、「PCの返却確認(${Employee_ID.Employee_ID})」と設定できます(${Employee_ID.Employee_ID}は実際の従業員の値に置き換えられます)。
- 詳細を入力してください。
- タスクの担当者を選択してください(部署、役職、グループからも選択できます)。
- 期限を入力してください(例:「退職日」の1日前)。
同様に、携帯電話の返却の確認、経費精算の完了などのタスクのテンプレートを作成できます。タスクのテンプレートの作成後、ワークフローに関連付けて「保存」をクリックしてください。
設定の完了後、退職の詳細フォームのデータに応じてタスクが追加されるようになります。
あわせて、メール通知を送信するように設定できます(例:給与担当者に退職を通知して退職時の給与処理を依頼)。依頼事項をタスクとして追加することもできますし、メール通知をすることもできます(両方設定することも可能です)。
ヒント:新しくメール通知を設定する方法については関連するヘルプページを参照してください。
メモ:宛先を選択してください(例:給与チーム)。
メッセージの作成の際に差し込み項目を使用できます。
退職時に面談を行う場合、退職面談のフォームを別途作成して、上司や組織に対するフィードバックを記録できます。
また、退職日以降は該当の従業員がZoho Peopleのデータにアクセスできないようにする処理を自動化できます。退職の詳細/退職面談フォームの送信時に、従業員のステータスを更新できます。
メモ:従業員のステータスを「有効」(Active)以外にすると、該当の従業員はサインインできなくなります。
次の手順にしたがってください。
- ホーム画面から、設定(歯車のアイコン) > 自動化 > ワークフロー > ワークフローの追加に移動してください。
- フォームを選択してください(この例の場合、退職の詳細フォーム)。
- ワークフローの名前を入力してください。
- 「実行タイミング」の「項目の更新」の欄に移動し、従業員のステータスの項目を選択してください。
- 「処理」の「項目の更新」の欄に移動し「+」のアイコンをクリックしてください。
項目の更新の処理の設定画面に移動します。
- 名前を入力してください(例:従業員のステータスの変更)。
- 「更新する項目」として「従業員のステータス」を選択してください。この設定により、従業員のステータスの更新の処理が関連付けられます。
- 次の項目(=の後に表示される項目)で、「値の入力」をクリックし、退職の詳細フォームの従業員のステータスの項目を入力してください。
これにより、従業員フォームの中のステータスの項目が、退職の詳細フォームの中の従業員のステータスの項目の値によって更新されます。
- 保存をクリックしてください。
項目の更新の処理のテンプレートが作成されます。
- これをワークフローと関連付けるには、ワークフローの設定画面に戻り、処理の欄で設定内容を選択して、「保存」をクリックしてください。
ワークフローが作成され、退職の詳細フォームの中の従業員のステータスの項目の値によって、従業員フォームの中のステータスの項目が更新されるようになります。
このワークフローにより、退職日以降、該当の従業員がZoho Peopleのデータにアクセスできないようになります。
その他、Zoho Peopleでは、退職時の対応として必要な書類を作成できます。
差し込み文書のテンプレートを用いて書類を作成するには、次の手順にしたがってください。
- ホーム画面から、設定(歯車のアイコン) > テンプレート > 差し込み文書のテンプレート > テンプレートの追加に移動してください。
- テンプレート名(例:退職手続きの案内)を入力し、フォーム(例:従業員フォーム)を選択してください。
メモ:既存のテンプレートがある場合、「テンプレートのインポート」のメニューからインポートできます。
- 差し込み項目を使用してテンプレートを作成できます。
例:
「«従業員.姓»«従業員.名»さんの退職の手続きについてのご案内です。退職予定日:«従業員.退社日»。
何かご不明な点がありましたら遠慮なくお問い合わせください。」
上記の例では、従業員の姓、名、退職予定日が実際の値と置き換えられます。
テンプレートが作成されます。
このテンプレートを用いて書類を作成するには、次の手順にしたがってください。
- ホーム画面から、組織 > 従業員に移動してください。
- 対象の従業員にカーソルを合わせ、「…」のアイコンをクリックして「差し込み文書のテンプレート」を選択してください。
- テンプレートを選択し、「差し込み」のメニューをクリックしてください。
- 編集画面で差し込み文書のプレビューや作成が可能です。
実際のデータが反映された内容を確認できます。また、PDFやWordの形式でダウンロードすることも可能です。