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立体の紙製セールスプロモーションツールなど、デザインから製造までを手がける株式会社ヴァズインク(以下、ヴァズインク)。社員が場所に縛られずに働ける「オフィスレス」に取り組み続けている。この取り組みを支えているのが、ゾーホージャパンの「Zoho One」だ。フロントからバックエンドまで、あらゆる業務にZoho Oneのアプリケーション群を活用することで、オフィスレスをより高い次元で実現できる環境を整備している。

これにより、業務の標準化ができたことに加えて、社員の事情で通勤が難しい状況でも働ける、さらに優秀な人材の確保にもつながるなど、さまざまな効果を得ている。

環境や働き方にいち早く注力。
場所に縛られず働ける「オフィスレス」を推進

ヴァズインクは1998年にグラフィックデザイン事務所として創業した企業だ。現在はグラフィックデザインに加えて、セールスプロモーションツールとして店頭やイベント会場で商品のディスプレイなどに使われる紙製の什器の製造も多く手がけている。製造には自社工場を保有しており、平面のみならず立体も含めた制作物のデザインから製造までを一気通貫で、そしてスピーディに提供できるのが特長だ。

環境配慮も同社の強みだ。2008年より「アドサイクルプロジェクト」と題し、制作物にリサイクル可能な部材を全面的に採用した。加えて、自社工場で製造できるため、接着剤にはVOC(揮発性有機化合物)の不使用、SDS(安全データシート)の管理を徹底するなど、部材だけでなく製造工程までも責任を持って環境配慮にこだわっている。

そして、同社が環境配慮と同じく推進しているのが「オフィスレス」だ。デザイナーや営業、経理などの社員が事務所に出社しなくても、出先や自宅などから業務が事務所にいる時と同じように行える仕組みを整備する。そのうえ、同社の本社や工場は大阪だが、東京の顧客との打ち合わせやデータのやり取りはオンラインでもできるようにすることで、移動の負担や時間をゼロにする。

このようなオフィスレスは日常業務や経営の効率化とともに、社員の労働環境の充実にも直結するものだ。まさに時代に先んじて、積極的に働き方改革に取り組んできたと言える。株式会社ヴァズインク 代表取締役 安木 真治氏は、「自社の労働環境―換言すると『働くインフラ』を整えることは経営者の重要な使命です。これまでその時代ごとに最新のITを駆使して、働くインフラの整備に注力してきました」と話す。

そのうえオフィスレスには、優秀な人材の確保という狙いもある。「能力が高く経験も実績も豊富な人材が子育てや介護など家庭の事情で、事務所への出勤がままならず働きにくくなってしまうのは、本人にとっても経営者にとっても痛恨の極みであり、大きな社会問題でしょう。オフィスレスならリモートワークによって自宅でも仕事ができるので、そういった事情を抱えた人材にも働いてもらえる環境が構築できます」(安木氏)

オフィスレスのシステムは安木氏自らが考え、中心となって構築してきた。従来はMacintoshのファイル共有やファイルメーカーなど各種アプリケーションを軸に、Googleの「Google Workspace」などのサービスも組み合わせて利用してきた。業務効率化や労働環境の充実に一定の効果は得られていたものの、安木氏が目標とするオフィスレスにはまだまだ遠いという実感は否めなかったという。

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トップのリーダーシップのもと 「Zoho One」を全面的に導入

オフィスレスをもう一段上のステージに引き上げるにはどうすればよいのか。何か良い手立てはないか―そのためにシステムの抜本的な強化を図る必要性を感じていた安木氏。そんな安木氏が目を付けたのがゾーホージャパンのクラウドアプリケーションスイート「Zoho One」だ。CRMや営業、マーケティング、会計・人事など、40を超えるアプリケーションをクラウドで提供するサービスである。ヴァズインクのITパートナーであるカイト合同会社(以下、カイト)に紹介され、即採用を決めたという。

「当社のビジネスをフルトータルでサポートする豊富なアプリケーションが、1ユーザー1万円台という圧倒的なコストパフォーマンスで使えるのが魅力でした。ライセンス数を柔軟に増減できるのも良いですね。また、ちょうどデータバックアップ体制の強化も考えていた時期でもあり、クラウド側にデータを保管できる点も要望に合致していました」(安木氏)

2017年9月から導入を開始し、フロントオフィスからバックエンドへと順次アプリケーションを増やしていった。Googleの「Google Workspace」やMacintoshアプリケーションも適宜残し、Zoho One と共存させる形で導入している。

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フロント系ではCRMの「Zoho CRM」に加え、社内チャットコミュケーション「Zoho Cliq」やディスカッションフォーラム「Zoho Connect」、オンラインプレゼン配信・ミーティング「Zoho Meeting」といったサービスを駆使し、社内外でのコミュニケーションやコラボレーションを円滑に行っている。

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アンケート作成・集計の「Zoho Survey」も、展示会においてカタログに記載したQRコードでアクセスするアンケートなどに活用。見込み客への次の対応が見えやすくなった。そして、中でもオンラインチームファイル管理「Zoho WorkDrive」は実際、同社の業務の運用状況に合致した。「例えば顧客から問い合わせがあり、資料用データをダウンロード提供する際、お客さまとの取引状況などに応じてダウンロード可能なファイルを分けて管理する必要があります。Zoho WorkDriveはそういった段階的なセキュリティが容易に設定できるので助かりますね」(安木氏)

バックエンドオフィスでは、経費申請・管理「Zoho Books」とデジタル署名「Zoho Sign」を用いて、受注や支払いなどの伝票はすべてPDF化して管理している。ほかにも注文・在庫・発送状況管理「Zoho Inventory」、社員名簿・勤怠管理「Zoho People」なども総合的に活用している。

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このようにZoho Oneはトップである安木氏の強いリーダーシップと深いITの知識・経験のもとに導入された。その際、オフィスレスと並行して、かねてから安木氏が構想していた業務の標準化も好機と見て実施した。

「業務の標準化は効率化や精度の向上に大変有効です。当社では今回、Zoho Oneのアプリケーションは一切カスタマイズせず導入し、業務プロセスをアプリケーションに合わせて変更する方針で標準化しました」(安木氏)

移動の手間と時間とコストがゼロに。
通勤が難しい優秀な人材確保も推進

ヴァズインクはZoho Oneによって、オフィスレスの精度を大きく向上させている。
「コミュニケーションやコラボレーション、データのやり取りはもちろん、ほとんどの業務が全く会社に戻らず済むようになりました。おかげで業務の滞留がなくなるなど、ビジネススピードが格段に向上しました。社外に対しても、例えば都内の顧客とZoho Meetingで打ち合わせし、移動の手間と時間とコストがゼロになったなど、大きなメリットが得られています」と笑みを浮かべる安木氏。優秀な人材の確保についても、「今回のオフィスレスの進化によって、諸事情で通勤して働けない人でも能力を活かせるような働くインフラを整備できました。これからそういった人材を意欲的に採用し、存分に活躍していただきたいと思います」と手応えを感じている。

業務の標準化では、在庫管理業務はZoho Inventoryに業務を合わせることでグローバルスタンダード化に準拠できている。安木氏は、「世界中の企業で長年利用され、多くのフィードバックを得てきたZoho Oneは、いわば、ビジネスプロセスのベストプラクティスの集まりでしょう。当社の業務もそれにあわせるのは自然なことです。Zoho Oneは当社の標準化の起点というべき存在ですね」と語る。

Zoho Oneは、経営の見える化や情報共有などをさらに高度なものにしている。そのうえ大型案件受注したことを社内に通知する機能など、社員のモチベーションを向上させる仕組みも取り入れられ、働くインフラの整備をあらゆる角度で推進できている。

安木氏は今回の導入を支援したカイトも高く評価している。

「Zoho Oneは、カイト自らがさまざまな製品やサービスを試した末に、当社に推薦してくれたサービスです。導入して終わりではなく、どうすれば有効活用できるか明快に提示したり、深い専門知識や最新情報を提供したりするなど、継続的に手厚く支援してくれます。今後のZoho Oneの可能性とビジネスの可能性を二人三脚で追求していくパートナーとしても心強いです」(安木氏)

今後、ヴァズインクはZoho Oneをさらに有効活用し、オフィスレスを「ハブオフィスだけ残した状態」(安木氏)といったレベルを目標に取り組んでいく。近い将来、工場内の働くインフラ整備も考えており、そのためのZohoやカイトのバックアップに期待を膨らませる。

既存顧客との関係性強化を Zoho CRMでより適切に実施

ヴァズインクでは顧客管理に「Zoho CRM」を導入。全世界で約5万社に採用された実績を持つクラウド型CRMである。それまで顧客管理の重要性は認識していたものの、CRMを使わずにデータベースアプリなどを使い、半ば手作業で管理していたが、Zoho CRMによって顧客管理業務を大幅に最適化できる。

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左:株式会社ヴァズインク 安木氏 / 右:カイト合同会社 藤川氏・山賀氏

「当社のビジネススタイルでは、新規顧客をどんどん開拓するのではなく、既存顧客との関係性をいかに深めていくかが問われます。そのためには、お客さまに対して丁寧なフォローが重要になります。Zoho CRMならトリガーを設定し、例えばメールでやりとりした1カ月後にフォローできているかなどのリマインドが行えます。Zoho Cliqと連携させて、リマインドをZoho Cliq上に通知できるのも便利です」(安木氏)

同社はZoho CRMを活用し始めたばかりだが、Zoho Surveyなど他アプリケーションの活用も合わせ、顧客からの問い合わせが約25%アップしたなど、目に見える成果につながっている。 Zoho CRMによって顧客管理業務の標準化も達成できた。「今までのやり方による顧客管理業務のプロセスから、Zoho CRMにないものはそぎ落とすことで、最適化と標準化を同時に実現できました」と安木氏は話す。ほかにも顧客管理の可視化など、多くのメリットをもたらしている。

「Zoho CRMは、ほかのZoho Oneアプリケーションとともに、当社のデジタルトランスフォーメーションやクラウドトランスフォーメーションの中核になっていきます」と安木氏は語る。