現場主導で業務基盤を再構築
JstyleがZoho One を選んだ理由

- 株式会社Jstyle
- 所在地東京都新宿区新宿6-27-30 新宿イーストサイドスクエアEastオフィス11F
- 業種教育
- ビジネスBtoB/BtoC
- 設立2016年12月2日
留学支援サービス「夢カナ留学」を中心に、英語教育やキャリア支援事業を展開する株式会社Jstyle。ワーキングホリデーに特化した独自の支援モデルを強みに、事業規模を拡大してきた同社では、お客様の数や取扱データの増加に伴い、Googleスプレッドシートを中心としたお客様情報の管理・業務運用に限界を感じていた。
こうした問題点を解決するため、Jstyleが全社的な業務基盤として採用したのが、CRMをはじめとする50以上のアプリケーションを統合的に提供する「Zoho One」である。現在では、マーケティングから営業、契約後の各部門業務までを一元的に管理し、業務自動化やデータ活用を推進。少人数・短期間での導入を実現し、事業成長を支える基盤として定着しつつある。
Zoho One 導入の背景や選定の決め手、具体的な活用方法、そして実感している導入効果について、株式会社Jstyle CMOの中村 圭介氏、システム戦略部 DX推進課のアシスタントリーダーの三井 圭祐氏、同課の神田 光氏、アスケット マシュー氏に話を聞いた。
「規模拡大に伴うコストや体制面を考えると、Zoho は多くの企業が一度は検討すべき選択肢だと感じています」
株式会社JstyleCMO 中村 圭介 氏
留学支援サービス事業拡大に伴い
スプレッドシートを中心としたお客様情報管理の限界が顕在化
業務基盤そのものを見直す必要性が課題に
― Jstyleの事業概要について教えてください。
中村 圭介氏(以下、中村氏):当社は「夢カナ留学」という留学支援サービスを中心に、渡航前の英語教育や、海外での就労、キャリア支援までを一貫して提供しています。特にワーキングホリデー領域に強みをもっており、現地に行ってから英語に困らないよう、国内での英語学習を重視している点が特長です。単に留学を手配するのではなく、将来どのようなキャリアを描きたいのかを起点に、渡航前から現地での働き方、帰国後のキャリア形成までをトータルに支援しています。

― 事業の成長に伴い、どのような変化が業務に現れてきたのでしょうか。
中村氏:事業の拡大とともに、お客様情報や進捗管理をGoogleスプレッドシートで行う運用が、徐々に限界を迎えていると感じるようになりました。部署ごとにシートが増え、情報の所在や最新状況を把握するだけでも手間がかかり、データの更新や確認に多くの時間を費やしていました。加えて、シートの肥大化による動作遅延や、関数・スクリプトの不具合が発生すると業務が止まってしまうなど、運用面での不安定さも問題点でした。
― 部署間の連携や情報共有の面では、どのような影響が出ていましたか。
中村氏:マーケティング、営業、契約後の各部門でそれぞれ個別にデータを管理していたため、情報が分断されていました。同じお客様であっても、部署ごとに更新状況が異なり、認識にズレが生じることも少なくありませんでした。その結果、確認作業が日常的に発生し、事業の成長スピードに対して、業務の進め方が追いついていない状態に陥っていました。
神田 光氏(以下、神田氏):現場の立場から見ると、「どの情報が正しいのか」を確認するところから業務が始まっていました。入力漏れや更新忘れも起きやすく、次の工程に進めないこともありました。スプレッドシートでは入力制御やプロセス管理に限界があり、業務が属人化していた点も大きな問題点だったと感じています。
― そうした状況を受け、次にどのような判断をされたのでしょうか。
中村氏:こうした現場の状況を踏まえ、業務の進め方そのものを見直す必要があると判断しました。検討の起点となったのは、「自社でシステムを構築するのか、それとも外部のサービスを活用するのか」という点です。事業の特性上、業務フローが複雑であることや、将来的な拡張も見据えると、既製のツールでは対応しきれないのではないかと考え、一時期は外部ベンダーに依頼して自社開発を進めたこともあります。

製品力だけでなく「伴走する姿勢」を重視
ゾーホージャパンをパートナーに Zoho One を選定
― 実際に自社開発を進めてみて、どのような問題点がありましたか。
中村氏:約1年半かけて要件を整理し、現場の要望をすべて盛り込んだシステムを構築しました。ただ、完成した時点で、すでに事業や業務の前提が変わってしまっており、新しい要件が次々に出てきて、改修が追いつかない。成長スピードの速いベンチャーにとって、スクラッチ開発を続けるのは現実的ではないと判断し、外部ツールの検討を開始したのです。
― 改めて、どのようなポイントを重視してツールを比較検討されたのでしょうか。
中村氏:CRM(Customer Relationship Management)をはじめ、さまざまなSaaS(Software as a Service)を比較検討しました。選定の際に重視したポイントは大きく3つあります。
1つ目は、「単機能のツールではなく、業務全体を支える基盤として使えるかどうか」という点です。CRM単体で優れていても、フォームや分析、電子契約といった周辺機能を別々のツールで揃えると、結局は情報が分散してしまいます。
2つ目は、「ノーコード・ローコードで現場主導でも構築・運用できること」です。外部ベンダーに依存せず、自分たちで改善を回せる体制が必要でした。
3つ目は、「将来的にコストが過度に膨らまないこと」です。規模拡大や機能追加に応じて費用が急増するツールでは、事業成長とともにコスト負担が重くなってしまいます。こうした観点で比較した結果、大手CRMツールは機能面では充実しているものの、カスタマイズや運用に専門知識が必要な点、また拡張時のコストが高くスケールしにくい点が懸念でした。実は当初、上層部は有名な大手企業のツールが選定候補になると想定していましたが、現場から「Zoho One」を採用したいとの強い提案がありました。
― 現場がZoho One に注目した理由はどんな点だったのですか。
三井 圭祐氏(以下、三井氏):実際にトライアルを行い、自分たちで触ってみたことが大きかったです。Zoho One は「Zoho CRM」だけでなく、フォームや分析、電子契約など、必要な機能が最初から備わっている統合プラットフォームであり、それらをノーコードで連携できる点に魅力を感じました。これなら、自分たちがやりたい業務フローを無理なく再現できると感じました。
― Zoho全体の操作性や開発のしやすさはどのように評価されていますか。
三井氏:Zoho全体でUIが分かりやすく、設定やカスタマイズも直感的だと評価しました。また、ノーコードで開発を進められるため、開発スピードも速いですし、運用フェーズに入ってからの修正や改善もしやすいと感じました。トライアルの段階で、「これなら導入後も自分たちで開発、運用を回していける」という確信が持てました。

― 最終的な決め手となったポイントは何だったのでしょうか。
中村氏:「機能・拡張性」「使い勝手」「コスト」、そして「サポート体制」まで含めて総合的に判断しました。特に印象的だったのは、こちらの要望に対して非常に親身に向き合っていただけた点です。単に製品を売るのではなく、「当社の課題に寄り添い、解決に向けて一緒に考えていく」という姿勢を感じられたことが、ゾーホージャパンをパートナーとして選ぶ大きな後押しになりました。
Zoho CRM を中核に業務フローを再構築
少人数・約4ヵ月で本稼働を実現
― Zoho One 導入にあたり、まずどこから着手されたのでしょうか。
三井氏:現場として最初に取り組んだのは、Zoho CRM を業務の中核として位置付けることでした。スプレッドシート時代は情報が分散していたため、まずはお客様の情報の流れを整理し、それをZoho CRM 上で再現するところから着手し、マーケティングから営業、契約後の各部門まで、すべてのお客様の情報をZoho CRM に集約し、「ここを見れば分かる」状態を作ることを目標にしました。
― 具体的には、どのような業務フローを構築されたのですか。
三井氏:自社のランディングページ経由で問い合わせなどの案件が発生すると、API(Application Programming Interface)で連携されたZoho CRM にお客様の情報が自動作成される仕組みを構築しました。その際、広告の測定パラメータを、Zoho CRM のプログラミング言語「Deluge」を用い、チャネルやキャンペーン、広告グループ、経由ページといった項目に自動で振り分けています。これにより、お問い合わせ、商談、成約などの成果単位でコストを把握できるようになり、ROAS(広告費用対効果)やCPA(顧客獲得単価)といった指標もZoho CRM 上で確認できるようになりました。
― 営業活動との連携にZoho CRM をどのように活用していますか。
三井氏:Zoho CRM で作成されたお客様情報は、電話とコンピュータシステムを統合する外部のCTI(Computer Telephony Integration)ツールと連携し、架電業務にも活用しています。架電結果はZoho CRM 上にそのまま記録され、面談が実施されたタイミングで商談や連絡先が自動作成される仕組みです。そして、契約が成立した際には、必要な情報が各部門で使う連絡先データに自動転記されるため、手作業での入力や転記ミスが大幅に減りました。


― 契約後の業務にもZoho CRM を活用されているのですね。
神田氏:契約後は、管理部門や英語部門など、複数の部署が同じお客様情報を参照しながら業務を進めています。以前は部署ごとに管理方法が異なり、確認作業に時間がかかっていましたが、今はZoho CRM を起点に情報が整理されているため、業務の流れが非常にスムーズになりました。
― Zoho CRM 以外のツールについてお聞きします。書類提出や承認プロセスについてはどのようにZoho One の機能を活用していますか。
三井氏:渡航に必要な書類については、オンラインフォームを作成できる「Zoho Forms」を活用しています。お客様にはZoho CRM からフォームのリンクを送付し、提出された書類は承認プロセスを経て、そのままZoho CRM の連絡先情報に反映される仕組みです。これにより、ファイルを個別にダウンロードして確認・保存するといった手作業が不要になりました。
― データ分析や可視化の面では、どのようなツールを活用していますか。
三井氏:Zoho CRM に蓄積されたデータは、データの加工・整形を行う「Zoho DataPrep」で加工したうえで、「Google BigQuery」に連携しています。これにより、標準連携では対応できないBI(Business Intelligence)ツールの活用も可能になり、データの可視化が進みました。
アスケット マシュー氏(以下、アスケット氏):当社に在籍するメンバーは多国籍のため、Zoho 全体でUIが統一されており分かりやすい点も業務を進める上で助かっています。データ分析の点では、「Zoho Analytics」で可視化された数字を見ながら共通認識を持てるようになり、言語の違いによる認識のズレも減ったと感じています。


― Zoho One の導入プロジェクトは、短期間・少人数で進められたと伺いました。
三井氏:実質的には6~7名ほどの体制で、約4ヵ月で本稼働を実現しました。週1回の定例ミーティングでZohoのオンボーディング担当の方からアドバイスをいただきながら進められたことが大きかったですね。常に方向性を確認しながら構築できたため、迷いなく進めることができました。
手作業での集計作業はゼロに
データを起点に事業成長を支える基盤へ
― Zoho One 導入の効果をお聞きします。まず、現場視点での業務プロセス、データ活用の問題点はどのように解決されましたか。
三井氏:現場でシステム構築を担当した立場からお話しすると、お客様情報や進捗管理をGoogleスプレッドシートで行う運用がZoho One に変わり、「業務にかかる時間の短縮」は導入直後に実感した効果です。それまで売上や契約状況を管理していたスプレッドシートは、シートが完全に読み込まれるまで平均で2分半ほどかかっていましたが、導入後は、Zoho CRM 上で即座に確認できます。また、マーケティング部門では、成約情報を集計するために毎朝30分ほど作業していましたが、導入後はシステム上で自動処理されるため、その時間はほぼゼロになりました。
神田氏:契約後の実務を担当する現場の視点では、「どの情報が正しいのか」を確認するところから業務が始まることがなくなりました。また、契約書作成業務は、導入前は月あたり約20時間を要していましたが、Zoho One 導入後は、Zoho CRM を起点に契約情報を一元管理し、電子契約も含めて業務フローを整理したことで、作業時間を月1時間程度まで削減でき、結果として、月19時間分の業務削減につながっています。
単に時間が減ったというだけでなく、運用を継続する中で「契約業務が滞っていないか」を常に気にする必要がなくなった点も大きなメリットです。進捗が可視化され、次に何をすべきかが明確になったことで、精神的な負担も軽減されました。
― 経営の視点では、データを活用した意思決定という観点で、どのような変化を感じていらっしゃいますか。
中村氏:経営としては、それまでマーケティング、営業、契約後の各部門で分断されていた情報が統合され、「業務の見通しが立つようになった」ことが大きいですね。これまでは、数字を把握するまでにタイムラグがあり、判断が後手に回ることもありました。Zoho One による業務が定着した結果、各部門の状況をデータとして横断的に確認できるようになり、事業の状態をリアルタイムに近い形で把握できます。その意味で、Zoho One は、「単なる業務効率化ツールではなく、データを起点に事業を支える基盤」として機能していると感じています。
― 今後、Zoho One を使って取り組みたいことを教えてください。
三井氏:今後は、さらに自動化やデータ活用を進めていきたいと考えています。すでにZoho CRM を中心に多くのデータが蓄積されているので、それらを活用して、さらなるサービス品質の向上にもつなげていきたいですね。
神田氏:現場としては、今後も業務フローの見直しを続けながら、Zoho One を使いこなしていきたいです。最初から完璧を目指すのではなく、運用しながら改善できる点は、Zoho One の大きな魅力だと思います。
― 最後に、導入を検討している企業に向けてメッセージをお願いします。
中村氏:顧客管理ツールの導入を検討している企業には、Zoho を選択肢に入れることをおすすめします。十分な機能と拡張性があり、事業規模が拡大してもコストが上がりにくく、専門のシステム人材が社内に十分いなくても導入・運用できる点、そしてトライアル期間で自社に合うかどうかを十分に見極められる点を考えると、正直なところ、選択肢に入れない理由が見当たりません。
特に、Googleスプレッドシートなどでお客様情報の管理をしている事業者は、問題が起きる前に、早めに業務基盤を見直すことをおすすめします。Zoho One は50以上のアプリケーションで構成される統合プラットフォームですので、ビジネス課題にあわせて無理なく導入でき、将来の拡張にも対応できる点で、非常に心強いと感じています。

株式会社Jstyle
- 所在地:東京都新宿区新宿6-27-30 新宿イーストサイドスクエアEastオフィス11F
- 業種:教育
- ビジネス:BtoB/BtoC
- 事業内容:・留学先の提供、紹介及び留学手続きの代行事業「夢カナ留学」
・人材育成のための教育事業「夢カナEnglish」
・キャリアサポート事業(有料職業紹介事業 13-ユ-315531)「夢カナキャリア」 - 設立:2016年12月2日
- URL :https://jstyle.yume-kana.com
