メール調査と記録保全
電子証拠開示ポータルの設定が完了すると、組織のデータを管理するためポータルが提供するすべての機能にアクセスできるようになります。さらに、ユーザーの有効化/無効化や新しい保管ポリシーを作成するのとは別に、ポータル設定もカスタマイズできるようになりました。
調査
調査または訴訟案件とは、特定のメールのやりとりや資料に対する法務的な調査を指します。メールのやりとりに関連する訴訟案件、調査、捜査が発生した場合、組織はその調査が終了するまで、関連するすべてのメールを保管する必要があります。Zoho Mailでは、調査を3つのカテゴリーに分類しています。
- 未完了:進行中の調査
- 完了:完了した調査
- 削除済み:管理者によって削除された調査
電子証拠開示管理者は、新しい調査を作成して、調査サイクル全体を管理します。また、内部調査の目的で調査が必要となる場合もあります。
調査の作成
メール調査を作成するには、以下の手順に従ってください。
- Zoho Mail管理画面にログインして、画面左側の[電子証拠開示]を選択します。
- [調査]セクションに移動して、調査を表示または作成します。
- [調査を作成する] ボタンをクリックします。
- [調査名]と詳細説明を入力します。
- [保存する]をクリックします。調査が作成されます。
作成した調査で、以下の処理を行うことができます。
- 検索:特定の条件に基づいて、アーカイブしたメールを検索します。メールのエクスポートまたは記録保全の作成するための検索の保存件数に制限はありません。
- 記録保全:調査の必要に応じ、さまざまな条件に基づいて記録保全を作成します。調査により[記録保全]にされたメールは、[標準]または[カスタム保管ポリシー]で設定した保管期間の期限が過ぎた後も削除されません。
- エクスポート:保存した検索または記録保全に該当するメールをエクスポートするには、このタブを使用します。
- タグ:調査の要件に基づいて、グループメールにタグを作成します。
- 監査ログ:特定の調査で管理者が実行した活動は、その調査の[監査ログ]タブで確認できます。
検索
さまざまな条件に基づいて、管理者は検索を作成できます。これにより、管理者は同じ条件の検索パターンを再利用し、その要件に応じて[記録保全]を作成できるようになります。電子証拠開示でメールを検索する方法は以下のとおりです。
メール調査の方法
- 記録保全を作成する前に、特定の調査に必要な条件をリストアップします。
- さまざまな条件に基づいて、異なる検索条件を作成します。
- 必要に応じて、保存した検索条件を共有します。法務チーム、コンプライアンスチーム、管理チームによるレビューが必要な場合、[記録保全]を作成する前に、レビューを受けることができます。
検索条件を作成するには、以下の手順に従ってください。
- Zoho Mail管理画面にログインして、画面左側の[電子証拠開示]を選択します。
- [調査]に移動して、新しい調査の作成、または、既存の調査を選択します。
- [検索]タブから、[すべてのサービス]ドロップダウンの[メール]を選択して、[新しい検索条件]をクリックします。
- [サービス名]ドロップダウンで[メール]を選択します。
- [保存した検索条件名]項目に名前を入力します。
- アカウントの種類を選択します。
- すべてのアカウント:すべてのユーザーアカウントと共有メールアカウントが含まれます。
- 特定のユーザーアカウント:管理者は、[ユーザー受信トレイ]項目にアドレスを入力して、ユーザーの受信トレイ内のメールを検索できます。
- 特定の共有共有メールアカウント :管理者は[共有メールアカウント]にアドレスを入力することで、特定の共有メールアカウントのみの検索を実行できます。
- 検索する開始日と終了日を選択します。または、ドロップダウンからあらかじめ設定された範囲を選択します。
- 作成した[タグ]がある場合、この検索に適切なタグを選択します。
[条件文]項目で、検索を実行する条件を選択して、その条件に対応する検索キーを入力します。
メモ:
複数の条件で検索を実行できます。その場合、返される検索の結果は設定したすべての条件に一致します。つまり、AND検索が実行されます。詳細については、こちらの検索のヒントセクションをご参照ください。
- 必要に応じて、[迷惑メールを含める]および[削除されたメールのみ]のチェックボックスにチェックを入れます。
- 結果をプレビューするか、[検索条件を保存する]をクリックします。
アーカイブされたメールを検索するヒント
- [宛先]条件を選択し、検索キー「times.com」を入力し、、次にCC条件を選択して、検索キー「technews.com」入力し、最後に[添付あり]の条件を選択すると、添付ファイルがあり、「times.com」に送信され、「technews.com」にもCCで送信されたメールが、結果として返されます。入力した3つのた条件すべてに一致するメールが、この検索の結果として返されます。
- 完全一致する条件文を検索するには、検索キーを二重引用符(")で囲んで入力します。たとえば、検索条件として「含む」を選択し、検索キーとして「メディア情報」を入力した場合、「メディア情報」という言葉を正確に含むメールのみが結果として返されます。「情報メディア」や「メディアの情報」というように完全一致していない言葉が含まれていても、結果として返されません。
- 特定の文字列で始まる単語のメールを検索したい場合、文字列の末尾に「*」(アスタリスク) を追加します。たとえば、「gat」で始まる単語を含むメールを検索したい場合、パラメーターを選択して、検索キーとして「gat*」を入力します。
管理者は、[検索結果のエクスポート]ボタンをクリックすることで、検索条件に一致するデータをエクスポートできます。ボタンをクリックすると、処理が開始され、現在のステータスとともに[エクスポート]タブに表示されます。ステータスが完了と表示されると、ファイルをZIPまたはPST形式でダウンロードできます。処理の詳細については、エクスポートをご参照ください。
記録保全
[記録保全]では、条件設定に基づいて、調査に必要なメールが保管されます。[記録保全]が作成されると、記録保全中のメールは、記録保全が解除されるまで保管されます。記録保全の作成手順は以下になります。
- Zoho Mail管理画面にログインして、画面左側の[電子証拠開示]を選択します。
- [調査]を選択して、記録保全を作成する調査を開きます。
- [記録保全]タブから、[すべてのサービス]ドロップダウンの[メール]を選択して、[新しい記録保全]をクリックします。
- [サービス名]ドロップダウンで[メール]を選択します。
- [記録保全名]を設定して、以下から保管対象を選択します。
- すべてのアカウント/特定のユーザーアカウント/特定の共有メールアカウント
- 迷惑メールを含む、削除されたメールのみ
- 開始日と終了日を選択します。または、ドロップダウンからあらかじめ設定された範囲を選択します。
- 必要に応じて、タグを追加します。
- 条件文を選択します。
- [迷惑メールを含む]および[削除されたメールのみ]のチェックボックスにチェックを入れます。
- [結果をプレビュー]または[記録保全を保存する]をクリックします。
管理者は、[記録保全の結果をエクスポートする]をクリックして、記録保全の条件に一致するデータをエクスポートできます。ボタンをクリックすると、処理が実行され、現在のステータスとともに[エクスポート]タブに表示されます。ステータスが完了と表示されると、ファイルをZIPまたはPST形式でダウンロードできます。処理の詳細については、エクスポートをご参照ください。
メールの表示/ダウンロード(EML形式)
保存した検索条件または記録保全から、メールを表示またはダウンロードできます。メールの内容を表示またはダウンロードするには、以下の手順に従ってください。
- Zoho Mail管理画面にログインして、画面左側の[電子証拠開示]を選択します。
- 保存した検索条件または記録保全に移動します。
- [検索]タブで条件文を設定してメールを抽出し、[結果のプレビュー]をクリックしてクエリに一致するメールを表示します。
- 一覧から表示するメールを選択します。
EML形式でのメールのダウンロード
- 元のメッセージを確認するには、画面右上の[元のデータを表示する]をクリックします。
- [すべての内容をダウンロードする]または、[クリップボードにコピーする/すべての内容を表示する]はメッセージの上部に表示されています。
- メールを.eml形式でエクスポートするには、[すべての内容をダウンロードする]をクリックします。
エクスポート
管理者は必要に応じていつでも[記録保全]または[保存した検索]の結果をエクスポートできます。これらのエクスポートは、現在のステータスとともに[エクスポート]タブに表示されます。保存した検索または記録保全をすばやくエクスポートするには、対応するタブに移動し、[検索/記録保全]にカーソルを合わせてエクスポートアイコンをクリックします。エクスポートの名前とパスワードを入力し、エクスポートのファイル形式を選択して、[OK]をクリックします。エクスポートが予約設定されます。
新しいエクスポートを作成するには、以下の手順に従ってください。
- Zoho Mail管理画面にログインして、画面左側の[電子証拠開示]を選択します。
- [調査]を選択して、既存の調査を開きます。
- [エクスポート]タブを選択して、[すべてのサービス]ドロップダウンで[メール]を選択し、[新しくエクスポートする]をクリックします。
- [サービス名]ドロップダウンで、[メール]を選択します。
- エクスポート名を入力して、アカウントの種類を選択します。
- すべてのアカウント:すべてのユーザーアカウントと共有メールアカウントがエクスポートされます。
- 特定のユーザーアカウント:管理者は、[ユーザーの受信トレイ]項目にユーザーを追加することで、ユーザーの受信トレイをエクスポートできます。
- 特定の共有メールアカウント:管理者は、[共有メールアカウント]項目にアドレスを追加することで、特定の共有メールアカウントをエクスポートできます。
- ドロップダウンからあらかじめ設定された範囲を選択するか、[指定した範囲]を選択します。
- 指定した範囲を選択した場合、エクスポートの開始日と終了日を選択します。
- 必要に応じて、条件クエリを追加します。
- 必要に応じて、[迷惑メールを含める]チェックボックスにチェックを入れます。
- 不正アクセスを防止するため、[パスワードで暗号化]します。
- [ZIP]または[PST]を選択して、[エクスポートする]をクリックします。
- 表示された確認画面で[OK]をクリックします。
- エクスポートの詳細のプレビューを表示するには、[エクスポート]をクリックします。
ファイルのサイズに応じて、エクスポートの処理に時間がかかる場合があります。エクスポートデータは90日間に1回削除されるため、ステータスが完了と表示された後は、早めにエクスポートデータをダウンロードしてください。
タグ
特定の調査では、検索プレビューまたは記録保全プレビューからのメールにタグを付けることができます。タグを作成して、メールに適用するには、以下の手順に従ってください。
- Zoho Mail管理画面にログインして、画面左側の[電子証拠開示]を選択します。
- [調査]セクションに移動して、関連する調査を選択します。
- [タグ]タブを選択します。
- [タグを作成する]をクリックします。タグ名を入力して、色を選択し、[保存する]をクリックします。
- 保存した検索条件を選択するか、[検索]または[記録保全]タブから記録保全を選択します。
- [結果のプレビュー]をクリックします。
- 対象のメールの横にあるチェックボックスにチェックを入れます。
- タグ付けを選択し、該当するタグを選択します。
- 設定したタグ付きメールは、[タグ]セクションからも表示できます。特定のタブをクリックすると、そのタグに関連したすべてのメールが表示されます。
調査の監査ログ
調査を作成した後、その特定の調査内の[監査ログ]タブで、関連するすべての活動を表示することもできます。
特定の調査に関する監査ログを表示する方法
- Zoho Mail管理画面にログインして、画面左側の[電子証拠開示]を選択します。
- [調査]を選択して、関連する調査を選択します。
- [監査ログ]タブに移動します。
- [サービス名]セクションに[メール]を選択します。
- 開始日と終了日を入力します。
- 必要に応じて、調査対象のユーザーアカウントを選択します。
- 保管したい操作のチェックボックスにチェックを入れます。調査対象とは無関係の操作のチェックボックスをオフにすることで、検索を絞り込むことができます。
- すべての処理を選択
- 調査
- 保存した検索
- 記録保全措置
- エクスポート
- 検索
- タグ
- 監査
- 操作を表示するには、[監査をプレビューする]を選択します。または、コンピューターに操作データを保存するには[監査をダウンロードする]をクリックします。
メモ:
こちらに表示される監査ログは、選択した調査に関して実行された処理のみに関連します。すべての電子証拠開示活動を表示、または、ダウンロードするには、別の監査ログセクションをご利用ください。