営業活動で成果をあげるには、日々の業務の積み重ねが重要です。見込み客のフォローアップや問い合わせ対応など、さまざまな業務を効果的に行う必要があります。
そのためには、営業組織内で見込み客の割り当て方法を整理し、適切に管理することが欠かせません。一方、見込み客の獲得経路、それぞれの興味やニーズ、地域や業界などはさまざまです。見込み客1人1人の属性や要件が異なるため、営業担当者をランダムに割り当ててもうまくいきません。このため、営業担当者を適切に割り当てることが重要です。ただし、手動で割り当てを行うには手間がかかります。
そこで、Zoho CRMの割り当てルール機能を使用すると、見込み客の割り当てを自動化できます。商品やサービス、業界、地域、経路などに基づいて条件を設定し、条件に合った担当者に自動的に割り当てることが可能です。これにより、業務を効率化しつつ、割り当てミスを防ぐことも可能です。
利用条件
必要な権限
割り当てルールの設定権限を持つユーザーが、この機能を利用できます。
留意事項
- 1件の設定において組み合わせ可能な条件の数は、最大25件です。
- 割り当てルールの適用対象は、インポート、Webフォーム、APIを通じて作成されたデータのみです。
- 手動で作成したデータに対しては、割り当てルールを適用できません。
- 条件の適用順は、条件の一覧画面で変更することが可能です(ドラッグ&ドロップで並べ替えることができます)。
- 未認証のユーザーに対して、データを割り当てることはできません。
割り当てルールの作成
見込み客/連絡先/商談/問い合わせタブと、独自に作成したカスタムタブに対して、割り当てルールを作成できます。割り当てルールの設定手順は次のとおりです。
手順1:基本の詳細を入力します。
対象のタブと割り当てルール名を入力します。また、必要に応じて、説明を入力します(任意)。
手順2:割り当てルールを適用するデータを選択します。
割り当てルールは、すべてのデータに対して設定することも、条件に基づいて抽出したデータに対してのみ設定することもできます。条件に基づいて見込み客の担当を振り分ける場合、たとえば、見込み客の地域に応じて担当者を割り当てるようにルールを設定できます。
手順3:データの割り当て
カテゴリーまたは条件に基づいて、割り当て対象のユーザーを指定します。
カテゴリー:個別のユーザー、または、役職やグループを指定して、データを割り当てることが可能です。複数のユーザーを選択すると、順繰り(ラウンドロビン)形式でデータが割り当てられます。
条件:ユーザー情報をもとに条件を設定し、データを割り当てることが可能です。たとえば、ユーザー情報に登録されている国や都道府県などの地域をもとにデータを割り当てるように設定できます。これにより、割り当て対象の見込み客の地域とユーザーの地域を対応させるといった設定が可能です。
手順4:データ割り当て前のユーザーの対応可否の確認
データの割り当て時には、ユーザーの対応可否のステータスを確認できます。ユーザーの対応可否のステータスは、オンラインステータス(Zoho CRMへのログインの有無)とシフト時間の設定(組織設定で指定されている場合のみ)に基づいて識別できます。
対応可否の判断基準としては、上記の2種類のいずれかまたは両方を有効にできます。これにより、ユーザーのオンラインステータスとシフト時間を考慮した割り当てが可能です。
ユーザーのオンラインステータスの取得には最大で5分の遅延が発生します(Zoho CRMのWebアプリにログインしているユーザーがオンラインとしてみなされます)。
手順5:フォローアップタスクの割り当て
データをユーザーに割り当てた後、フォローアップタスクを自動で追加することが可能です。たとえば、データの割り当て後に、見込み客に電話したりメールを送信したりするためのタスクを自動で追加できます。
手順6:標準ユーザーの割り当て
手順3で、複数のユーザーへの割り当てを設定している場合でも、データが割り当てられないこともあります。そのような場合にデータを割り当てるユーザー(標準ユーザー)を選択することをお勧めします。あらかじめ選択したユーザーではなく、標準ユーザーにデータが割り当てられる場合には、次のような理由が考えられます。
- 選択したユーザーが対応不可である(ログインしていない、シフトの勤務時間外である)
- ユーザーが無効になっている/Zoho CRMアカウントから削除されている
メモ:
標準ユーザーとして設定できるのは、ログイン中のユーザー(データの処理を開始したユーザー)、または、Zoho CRM内の特定のユーザーです。また、Zoho CRMへのデータの登録方法に応じて、「ログイン中のユーザー」は異なります。詳細は次の通りです。
- インポート:ログイン中のユーザーは、インポート処理を開始したユーザーです。
- API:ログイン中のユーザーは、APIを通じて認証情報が使用されたユーザーです。
- Webフォーム:ログイン中のユーザーは、Webフォームの条件を設定したユーザーです。ただし、該当のユーザーが無効化または削除された場合は、特権管理者がログイン中のユーザーになります。