ソリューション営業の体制を確立
Webお問い合わせ全体の約3割がメルマガ経由に

封筒で国内トップシェアを誇り、2021年4月にはダイレクトマーケティング支援事業の新たなブランド「イムらと」のブランドサイトをスタートさせた株式会社イムラ封筒(以下、イムラ封筒)。同社は、Zoho のメールマーケティングツール「Zoho Campaigns」を用いた効率的なメールマガジン(以下、メルマガ)配信を実施している。それにより、「イムらと」の認知拡大やメルマガ経由のお問い合わせや商談・受注の増加を実現している。

同社のマーケティング&クリエイティブ課で課長を務める大槻氏は、「Zoho Campaigns は効率的にセミナー案内やメルマガ配信ができるのはもちろん、レポート機能などを用いて、お客さまのニーズや課題をつかむことができる点が優れています。また、顧客データベースとスムーズに連携できることでメルマガ配信を効率的に行えます」と、Zoho Campaigns を高く評価する。

「従来の『1対1』の営業活動ではない、
『1対多』の営業活動を実現できたのは大きな成果です」

株式会社イムラ封筒
メーリングソリューション事業部長 田村氏

「メルマガ配信はDM支援事業の認知拡大にも貢献しています。お客さまのイムラに対するイメージや期待値が底上げでき、我々にとってよい結果だと思っています」

株式会社イムラ封筒
メーリングソリューション第一部長 武氏

「Zoho Campaigns によるメルマガ配信は、
コンサルティング的な営業が必要な事業にもマッチしたマーケティング施策です」

株式会社イムラ封筒
マーケティング&クリエイティブ課長 大槻 氏

「Zoho CRM との連携で、メルマガ配信用のリスト作成において、連絡先をインポートする手間が大きく削減されました」

株式会社イムラ封筒
マーケティング&クリエイティブ課 プランナー 鈴木氏

―イムラ封筒の企業概要を教えてください。

田村氏: 当社は1918年に荷札の製造販売を行う企業として設立し、1937年には封筒の製造販売事業を開始しています。封筒で国内トップシェアである約2割を占めているほか、封筒業界で唯一の上場企業でもあります。現在では封筒の製造販売事業だけでなく、お客さまの宛名をお預かりし、印字からチラシの封入、発送までを担うメーリングサービス事業など幅広い事業を展開しています。

このたび、2021年4月にメーリングサービス事業をより進化させた新たなサービスブランドである「イムらと」のブランドをスタートさせました。「イムらと」は、通販・EC事業の担当者さまに、ダイレクトメールや会報誌の制作・印刷・発送や3PL事業などを軸として、ダイレクトマーケティングの戦略立案から物流までサポートさせていただく事業です。セミナーやブログなどのコンテンツを発信しながら、通販・EC事業のお客さまの課題に日々向き合っています。当社では現在、イムらとの事業拡大に注力しており、将来的には事業の柱とすることを狙っています。

「1対1」の営業活動からの脱却、B to B マーケティングの柱としてメルマガを活用
既存のMAツールからメルマガ、CRM連携に強みを持つZoho Campaigns にリプレイス

―Zoho Campaigns 導入以前の課題について教えて下さい。

田村氏:当社は2018年10月ごろに、営業管理の仕組みづくりを目的として、顧客管理・営業支援システムのZoho CRM を導入しています。ちょうど同じころ、Webマーケティングの強化についても検討し始めていました。DM支援事業を推進するなかで、より多くのお客さまとの接点をつくるためのリード獲得が目的でした。当社ではこれまで、営業担当者とお客さまとの1対1の営業活動が主でしたが、リードを基にした“1対多”の関係をつくり、その中から見込み客に1対1の営業をかけるという流れを確立するべきだと考えました。それがWebマーケティングを検討し始めたきっかけです。しかし、当社は、それまでWebマーケティングにそれほど注力しておらず、体制も整備されていないのが実状でした。

武氏:当社のWebマーケティングは、主に2つの方法で行われていました。1つがサービスサイトの展開です。サービスサイトには、商品紹介やお客さま事例のページを設けていましたが、事務用封筒や梱包材などの情報も同時に掲載しており、当社が対象とするお客さまの課題が幅広くなりすぎていると感じていました。

2つ目の方法が、DMやチラシの改善策のレクチャーなどを行うセミナーへ誘導するメール配信でした。独立系のマーケティングオートメーション(以下、MA)ツールを用いて、過去にセミナーに申し込んだことがあるお客さまに向けて、次のセミナーの案内メールを配信していました。しかし、この方法についても、いくつかの課題を抱えていました。

鈴木氏:特に、配信までのフローが煩雑でした。まず、お客さまが当社のコーポレートサイトからセミナーに参加申し込みをすると、その連絡先を担当者がMicrosoft Office Access に転記して、いったん管理します。そしてその後、セミナーの案内メールを送る際に、Microsoft Office Access かMAツール に連絡先をエクスポートして、メールを配信します。この作業には数々の手作業が発生していました。

また、セミナーに誘導できるのが、「過去にセミナーに申し込みをしたお客さまだけ」というのも課題のひとつでした。当社は10年以上前からの定期的な開催を通じて、セミナーに関するノウハウを一定以上蓄積していました。このセミナーをさらに広い層に届けることができれば、さらなるお客さまの獲得につながると考えました。その点でも、従来のWebマーケティングには限界を感じていました。

―そうしたなかで、Zoho Campaigns を選定した理由は何でしょうか。

大槻氏:選定の大きな理由は「コストの安さ」と「Zoho CRM とシームレスに連携できること」でした。選定の際には、他のMAツールも比較検討しましたが、すでにZoho CRM を導入して顧客管理をしていたため、同じ会社のツールでの連携による運用の効率化を見込み、「Zoho Campaigns」を選定しました。

メルマガ配信に強みを持つツールというのも選定の理由です。当社が、DM支援事業を推進するうえで、まず取り組むべきなのがメルマガ配信でした。DM支援事業は、コンサルティング型の営業が必要になります。こちらからお客さまに向けてDM事業に関する知見やノウハウを発信し、お客さまの信頼を得て初めて案件のご提案ができます。この「お客さまに向けてDMに関する知識やノウハウを発信」する方法として、メルマガはとても有効です。

メルマガの効果でお問い合わせが増加し、商談や受注につながるように
新規事業の認知を拡大し、メルマガ経由のお問い合わせ数がWeb全体の約3割に

―Zoho Campaigns をどのように活用していますか。

大槻氏:2019年の夏ごろに導入し運用を開始しています。連絡先のインポートはZoho CRM と連携して行いました。まず、名刺管理ツールのEight から連絡先をCVS形式で取り出し、VBAでマーケティング関連の部署に属するお客さまを抽出。そのデータをZoho CRM にインポートして、Zoho Campaigns に連携しました。名刺情報からVBAでのセグメントの抽出には少し時間がかかりましたが、その後の作業はスムーズでした。

鈴木氏:現在、Zoho Campaigns では、月2回の頻度でHTMLのメルマガを配信しています。メルマガの内容は、自社ブログのコンテンツのご紹介やセミナーのご案内です。当社のサービスサイトに、「DMのノウハウ」「新商品の紹介」などのブログ記事を掲載し、そこへの遷移を促しています。

大槻氏:Zoho Campaigns のレポート機能を活用した、コンテンツの改善活動も実施しています。レポート機能では、HTMLメールのどの部分をどれだけクリックしたかが把握できるため、そうした数値を基に作成するコンテンツの内容に活かしています。また、各ブログ記事にZoho CRM で作成したお問い合わせフォームを埋め込み、お問い合わせの増加につなげています。

―そうした活用を通じて、どのような効果を感じていますか。

大槻氏: メルマガ配信がお問い合わせにつながり、案件の受注に至るケースが増加しています。以前は、Webサイトからのお問い合わせは、コーポレートサイトを経由した新規のお客さまのみでしたが、メルマガを経由したブログのフォームからのお問い合わせが増加し、今ではWebからのお問い合わせ数全体の約3割になりました。

さらに、手応えを感じているのは、メルマガを経由したお問い合わせのなかに、新規のお客さまだけでなく、既存のお客さまや休眠していたお客さまも含まれている点です。当社の場合、紙製品やマーケティング施策に関するさまざまな事業を展開しているため、ひとつの商材でお取引しているお客さまから別の商材へのニーズが生まれることがあります。そうしたニーズの掘り起こしにも、メルマガ配信が役立っています。

武氏:また、メルマガ配信はDM支援事業の認知度拡大にも貢献しています。実際に、これまで封筒のみのお付き合いをさせていただいていたお客さまから「イムラさんは、マーケティングの支援もできるんだね」と声をかけられるケースが増えています。選定時の狙いであった「DMに関する知識やノウハウの発信」が上手くできている証拠です。そうした認知度拡大のためのプラットフォームを築けたのも、Zoho Campaigns による効果です。お客さまのイムラに対するイメージや期待値が底上げでき、我々にとってよい結果だと思っています。

レポート機能による分析結果を営業担当者にシェアし、営業活動の確度向上を狙う

―Zoho Campaigns への評価を教えてください。

大槻氏: Zoho Campaigns は特に迷うことなくサクサク使えるツールだと思っています。

鈴木氏:私はZoho CRM との連携でさらに効果を発揮すると感じています。単体のMAツールでセミナーの案内メールを配信する際には、配信のたびに連絡先のインポートが必要で、手間だと感じていました。しかし、Zoho CRM とZoho Campaigns を連携させれば、スムーズに連絡先情報を同期できますし、「マーケティングのご担当者さま」や「総務部・購買部門のご担当者さま」といった対象ごとの配信も可能となるため、使い勝手が良いと感じています。

また、レポート機能も評価しています。お客さまがメルマガのどのリンクから遷移したのか、どのブログ記事を閲覧したのかなどが確認できるため、レポートを通して、お客さまのニーズや課題をつかむことができます。実際に、営業担当者から、特定のブログ記事を閲覧しているお客さまにアプローチしたいという要望が上がってきており、レポート機能が営業活動の確度向上に貢献するのではないかと期待しています。

―Zoho Campaigns の活用について、今後の展望をお聞かせください。

大槻氏: メルマガを運用しながら内容を改善させていますが、ブログ記事の最後にお問い合わせフォームを設置し、CTAを用意することでお客さまを悩んだままにしないよう心がけています。実際に、そちらからお問い合わせいただくことが多くなってきています。そうしたなかで、お客さまのニーズに寄り添いながら、より受注の確度を高めていければと考えています。

実際に配信したメール文面と、誘導先のWebページおよびお問い合わせフォーム

―Zoho Campaigns の導入にあたっては、カイト合同会社(以下、カイト)の導入支援を受けられています。
カイトへの評価をお聞かせください。

大槻氏:カイトさまには、多数の実績をもとに、当社の課題を踏まえたうえで、それに応じた適切なアドバイスをいただき、とても感謝しています。導入時にも、Zoho Campaigns とZohoのMAツールである「ZohoMarketing Automation」のどちらかで迷うことがあったのですが、「貴社が求めているのはメルマガの配信なので、よりメルマガに特化したZoho Campaigns のほうが適しています」とアドバイスをくださいました。

株式会社イムラ封筒

  • 所在地:東京本社:東京都港区芝浦一丁目2-3 シーバンスS館10階
    大阪本社:大阪市中央区難波五丁目1-60なんばスカイオ18階
  • 業種:パルプ・紙
  • 社員数:862名(2021年1月末現在)
  • ビジネス:BtoB, BtoC
  • 事業内容:・イムらと事業(通販・ECのCRMの戦略立案・クリエイティブ制作・印刷・検証)
    ・100年の歴史を超える封筒・梱包資材の製造
    ・郵便料金を抑えるメーリングサービス(発送代行)
    ・小口対応や複雑な同梱作業が可能な3PLサービス
  • 創業:1918年7月
  • URL :https://www.imurato.jp/

導入支援パートナーについて

カイト合同会社(KITE, LLC)

Zoho CRM を中心としたクラウドテクノロジーの活用を通じ、クライアント各社のデジタルトランスフォーメーションを推進しています。
提供サービスは全て「生産性向上のための仕組みづくり」を主眼として設計されており、2014年の創業以来、延べ100社以上の企業様にご利用いただいております。

  • 本社所在地:東京都千代田区一番町13−2 2F
  • 設立:2014年
  • 従業員数: 5名(契約社員含む)
  • 業種:コンサルティング
  • パートナー認定: プレミアムパートナー
  • ビデオ会議対応:
  • 対応地域: 全国
  • 対応サービス: 全サービス
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